カテゴリ:スペイン( 6 )

「マドリッド王立歌劇場」にて

スペインの歌劇場と云えば真っ先にバルセロナのリセウ劇場を思い浮かべ、マドリッドの歌劇場は正直な処、今までノーマークでした。

調べてみると開場が1850年ということですからリセウより5年ほど後で、パリやウィーンの歌劇場よりも長い歴史をもっています。

当初から王立歌劇場として建てられましたので、なるほど王宮に向かい合って建っている訳です。

まだ、知らない歌劇場を訪れるのはとても楽しみで、
特にラテン系の劇場は独特の雰囲気を醸しだしていますし期待しながら出かけました。
a0280569_0222214.jpg

公演予定を見てみるとドミンゴのリサイタルがあったり、
オペラにも何人かビッグ・ネームの歌手が出演しているので中々レヴェルが高いのではと思われます。

当日の演目はオフェンバッハの「ホフマン物語」で大好きな演目の一つです。

歌手もニクラウス役にオターとビッグ・ネームも入っています。

この出し物はシュトットガルト州立歌劇場との共同制作で、
指揮者のシルヴァン・カンブルランがこの歌劇場の主席指揮者なので、その関係かも知れません。

最近はコストセーヴのためか良く歌劇場や音楽祭などの共同制作を多く見受けられますが、
時間とコストを掛けて良い公演をしてくれるのならとても良い試みだと思います。

遠く離れた歌劇場で同じ演目を観る観客なんて、
何処かのおバカな日本人(私自身のことですが)を除いてまずいないでしょうから。・・・
a0280569_023380.jpg

歌劇場内部は小ぶりながらゆったりとした時間の流れを感じさせる雰囲気を醸しだしています。
階段室は最上階まで吹き抜けになっていて其々の階が見渡せますが、舞台衣装や小道具などが展示されていて興味深いものです。
なかでも小道具のチェンバロは作り物とは思えないほど細部まで拘った作りで感心させられました。
a0280569_0233754.jpg

a0280569_0235446.jpg

二階の両サイドには小部屋があって、その調度品と共に良い雰囲気を出していました。
ここから大きなテラスに出る事ができ、王宮越しに沈む夕日をゆったりと眺めることができます。
a0280569_0242534.jpg

a0280569_0245852.jpg

ステージの間口は大きくて、ひょっとしたらウィーン辺りより大きいかもしれませんが、
観客席は一般的な大劇場の2/3位と浅くて、これはある意味贅沢で歌手の声もよく通りそうです。
a0280569_0252066.jpg

いよいよ開演、音楽がなり始める前にカーテンが開きました。

台本上は劇場前の“飲み屋”という設定ですが、ここでは左端にバー・カウンターはあるものの、後ろには劇場用の椅子がズラーッと並び、
中央ではデッサン教室の真っ最中で、ステージ上には何と素っ裸のモデルさんが立っています。

手前にも石膏像に見立てた真っ白なモデルさんがやはり裸で寝そべっています。

音楽も始まりだしましたが、どうもこのモデルさんが気になります。
普通プロのモデルさんでも20分持てば凄いことなのですが、
この幕は結構長いので「途中でやめるのかなぁ?」とか如何するのか心配していました。

結局は20分ほど微動だにしないまま、次のモデルさんが現れ交代をしました。
彼女は別のポーズですが上からぶら下っている吊り輪を持って、やはり立ちポーズです。
この人も15分ほど立ったままで静止状態、また次のモデルさんが現れました。

オペラもオランピア登場くらいまで進んで来ましたが、デッサンは延々と続けられ入れ替わり立ち代り新しいモデルさんが出現します。
それもなんと皆さん美形なのです。
それに引き換えオランピア・・・この人形役にしてはちょっと・・・

とうとう二幕目が終るまで7人ものモデルさんが出現しました。

もう、モデルさんばかりに気を取られてオペラどころではありません。

三幕目のアントニアは病死するはずなのに元気印みたいな方が演じ、次のジュリエッタも同じこの元気な歌手が二役です。

その間も意味深げに裸にバスローブだけを纏った女性が奥の方を歩いていたりで、
フームいかが解釈をしたら良いものなのか分からないまま終幕を迎えました。

演出家のMarthalrと云う人はやはり演劇畑の演出家で、何か意味付けをしようと試みたと思うのですが、
まぁオペラですし、しかも幻想的でロマンティックな内容ですから、もう少し音楽にも集中したかったなぁと感じました。

歌手は歌に関しては小粒ながら良く歌っていました。
唯、期待のオターはこの役を演じるにはちょっとお歳をめされたかなぁ~
大柄でクールなイメージの彼女は同じズボン役でも、「バラの騎士」でのオクタビアンなんかピッタリの役柄でした。

オーケストラも練習中の音はノンビリとしたもので、それ程期待はしていませんでしたが、
いざ始まってみると中々の腕前で、雰囲気や表情も明るく充分楽しめました。
a0280569_0255858.jpg

二回も休憩が入ったので終演はもう12時近くになっていました。
a0280569_0262393.jpg

a0280569_0263915.jpg

幾らスペインとはいえ未だ食事にありつけるか心配で、慌てて劇場近くのちょっとお洒落なレストランを覗いてみました。
看板のメニューをみるとやはり普段の倍くらいの値段です。

グッと我慢をしてもう少し探してみましたら、ちょっと外れに場末感満載のバルが未だ営業中。
もう上がりモードでビールを片手にサンドウィッチをほおばっていましたが、
遠慮がちに「未だ何か食べられる?」の問いに、「シー!」と心強い返事が人懐っこい笑顔と共に返ってきました。
間髪を入れずに「ウノ・セルベッサ」を注文、ギンギンに冷えたビールは一気に飲み干し、
お代わりと共に頂いた「塩ダラ入りコロッケ」の美味しかったこと。・・・

あの人の良さそうなオジサンたちに又会いたいなぁ。・・・


by Atelier Onuki
~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!

人気ブログランキングへ
[PR]
by Atelier-Onuki | 2014-06-17 00:26 | スペイン | Trackback | Comments(0)

「トレド」にて

マドリッドでもとても乾燥しているのですが、
今日は更にカラッカラッのラマンチャ地方、ドン・キホーテの世界へ向け出発しました。

途中バスからの光景は既に麦が刈り取られ黄金色に輝く畑に赤茶色の土が所々むき出しになっていて見ているだけで喉が渇いて来そうです。
それでも時折アマポールの赤い花が群生して和ませてくれます。

この赤茶色の土はダリの絵の中でも同じような色で再現されていて、真っ黒な影にダラット解けてしまいそうな時計など、
強烈な太陽光とこの灼熱の光景を「良く表現しているなぁ~」と改めて感心していました。

そうこうしている内に意外と早くトレドへ到着、45分程乗っただけでした。

バスターミナルは町外れにあってここから丘を目指さなければなりません。

タイミングが悪いことに街へ向かうバスが出た所だったので、覚悟をして歩いて行くことにしました。
見上げただけでも相当きつそうな距離です。
a0280569_2142557.jpg

城壁に囲まれた町へはピサグラ門を潜るとようやく旧市街地へと入ります。
更に坂道を上り、太陽門を抜け迷路のような小道を登っていくとやっと活気のある通りへでました。
a0280569_21422887.jpg

a0280569_21425055.jpg

家々の窓からは無数の古風な旗が飾られていて、フト「ロメオとジュリエット」の舞台を思い起こさせました。
もっともこれはヴェローナでの話しですが。・・・
それでも中世の雰囲気をプンプン漂わせています。
どうも昨日までお祭りがあったようで、このような装飾がされていたようです。
a0280569_21432750.jpg

それに通りの中央には布の天井が長く張りめぐらされていて、出来るだけ日陰を作ろうとしています。
天井からは所々古風なランタンが吊り下げられこれが又雰囲気を醸しだしています。
このランタンの形や模様からはイスラムの影響を受け継いでいるのが伺われます。
a0280569_21434389.jpg

通りを抜けると活気あるソコドベールと云う広場に出ました。
広場を抜け、先ずはエル・グレコの特別展が開催されているサンタ・クルズ美術館を目指しました。
坂道をダラダラ下ると直ぐに見つかりましたが、既に多くの人々が並んでいます。
その割にチケット売り場は閑散としていて直ぐに行けたのですが、何と窓口には“SOLD-OUT”と書かれています。
a0280569_21442199.jpg

尋ねてみると混雑を避けるため、予約制になっているようです。
しかも入場時間まで指定されているようで、これでは一介の旅行者にはチャンスがありません。
名残惜しく眺めていると、中庭への入り口へはフリーで出入りしている人もいて覗いてみると小さいながらも素敵なパティオです。
a0280569_21444371.jpg

聞くところによると普段の常設展は無料で開放しているようで、まぁそれだけでも見ることにしました。
入り口は二階のようですが、ここへ上がる階段は凄く立派な彫刻が施されていて、そのスタイルは天使のモチーフが施されているにも関わらず、
イスラム文化の雰囲気がプンプン漂っています。
a0280569_2145658.jpg

この常設の展示品も石器時代からはじまり絵画も中々充実した内容ですが、特別展の方に人々が流れているので閑散としています。
十字型をした建物の中央は吹き抜けになっていて、そこから階下で開催されている様子が伺えます。

中央の四面に大型スクリーンでイメージ映像が流されています。
残念ながらここから絵を見ることが出来なくなっていますが、入場者はそれほど多くなく皆さんゆったりと鑑賞をしています。
a0280569_21454827.jpg

「な~んだ、これ位だったら入れてくれても良いのに・・・」と思いつつ奥の方の壁面を見ると何と3枚もグレコの絵が展示されていました。
その前では絵にはまったく関心のない子供たちがベンチに座り込んでトランプに興じていました。
まぁのんびりしたもので、ちょっと微笑ましく感じました。
a0280569_2146121.jpg

さて、この街には、もう二箇所グレコの絵を見られる所があるので、それらを目指しました。
まずはここから更に奥に建つカテドラルです。

又迷路のような小道を登ったり下ったり、途中は雰囲気のある繁華街など抜けてたどり着きました。
巨大なカテドラルには大勢の人々が押し寄せていて、チケットを買うにも一苦労をしました。
a0280569_2147726.jpg

内部も立派そのもので、かつてはこのトレドが首都としていかに繁栄したかが伺えます。
a0280569_21472996.jpg

中央にはドーンと一対のパイプオルガンが向かい合ってそびえ立っています。
昔、スカルラッティの曲で「二台のパイプオルガンの為のコラール」か何かをCDで聴いたことがあったのですが、
こんな曲はラテン系の大聖堂でしか演奏が出来ないなぁと思い出していました。

さてグレコが展示されている礼拝堂へと入っていきました。
まず、その天井画に圧倒されながらも正面を奥を見るとドーンと遠くからでもはっきりとグレコと分かる大きな絵が目に入ってきました。
a0280569_21481528.jpg

それは赤い服をまとったキリストがこれから十字架につけられるシーンを描いています。
これって先程サンタ・クルツにあった絵と同じではないですか。・・・
どのような関係なのかよく分からないまま壁面上部を見ると掛けられている絵の殆どがグレコで相当のコレクションです。

先ほどの正面にあるグレコの右側にも同じシーンを描いた別の画家による絵があり、これも相当のものです。
近づいて作者を見ると何とこれはゴヤではありませんか。・・・
a0280569_21485382.jpg

他にもカラバッジョなども展示されていて、やはりこのカテドラルの凄かった地位を察することができました。

名画に堪能しながらもこの聖堂の余りにも豪華絢爛さに、いささか重圧を覚えてきました。
重い足取りでカテドラルを後にしました。

さぁもうひと頑張り、更に歩いて今度はサント・トメ教会へ向かいました。
ここにもグレコが初めてその名声を高めた絵が一点展示されているそうです。

更に迷路の小道を下って行くと程なくすぐに見つかりました。

ここはちょっと小さな教会でチケット売り場から入ると直ぐにその絵があっけなく掛けられていました。

それはオルガス伯爵のお墓の前にある壁面で絵のタイトルも「オルガス伯爵の埋葬」と云って、
実はその伯爵が亡くなってから200年ほど後に依頼されて描いたそうです。
構図は十字架から降ろされるキリストそっくりな構成になっています。
その周辺に描かれている人物たちはこの絵を描いた当時のトレドにおける著名人たちだったそうです。
a0280569_21511365.jpg

グレコの絵では時々登場する自画像も後列左から6番目あたりに描かれていて、目が鑑賞者を直視するかのように描かれています。

最前列の左側にはちゃっかりと一人息子も描かれていて、ここからはよく見えませんでしたが
ポケットから覗いている白いハンカチ部分にグレコのサインが入っているそうです。

さて、ここを出て更に迷路になっているユダヤ人地区を、グレコ美術館に向かって下って行きました。

この迷路はセヴィリアのユダヤ人地区でもそうなのですが、けっして怪しいものではなく、
複雑な形をとることで多くの影を作ることができ、この灼熱を回避するための彼らの知恵だったそうです。

トレドでも一時ユダヤ人は追放されたそうですが、その後自発的に昔住んでいた地区に戻ってきたそうです。
当時としては読み書きが出来た彼らは珍重され、キリスト教に改宗をしたユダヤ人たちは政府の重要な地位に付いていたそうです。

所々レンガ作りの壁や床の隅っこには、象徴的なヘブライ文字がはめ込まれていて意味深げな雰囲気を醸しだしています。
a0280569_2151521.jpg

やっと広場に出てグレコ美術館に着きましたが、午後3時に閉館とありました。
まぁここにはグレコの絵はないそうなのであきらめて、この街を半分ほど取り囲んでいるタホ川の対岸へ向かいました。

この街の丘全体が城壁で囲まれた都市で、川向こうからの眺めは見ようによっては、まるで空中に浮かぶ島かと想像が膨らみます。
a0280569_21522663.jpg

この対岸にはポウサーダと云う国民休暇村みたいな立派な宿泊施設もあって、ここからの夜景はさぞかし綺麗だろうなと想像していました。
a0280569_21523821.jpg

一泊してもよかったのですが、この夜はオペラへ行くつもりをしていたので、後ろ髪を引かれつつもトレドを後にしました。



by Atelier Onuki
~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!

人気ブログランキングへ
[PR]
by Atelier-Onuki | 2014-06-15 21:52 | スペイン | Trackback | Comments(0)

「プラド美術館」にて

先週は所要があってマドリッドへ行っていましたが、
週末が三連休に掛かったので、そのまま延長して滞在する事にしました。

早々に用事を済ませ夕方にはプラド美術館へ向かいました。
チケット売り場ではフリーのチケットを配っていて何と6時からは入場無料だそうです。
a0280569_029561.jpg

a0280569_030243.jpg

ここへ来るのはもう20年ぶり位なので、今日は予行演習としてサッと見て回ることにしました。
それにしても大きな美術館で迷子になりそうです。
展示エリアも国と時代で分類されていますが、ちょっと慣れないと何処から観て行ったら良いのやら見当が付きません。
恐らく絵画部門に関してはルーブルに匹敵するほどの質と量を誇っているのではないでしょうか。
a0280569_0305362.jpg

収集作品は12世紀辺りから19世紀位までと多岐に渡っていますが、まぁ何と云ってもこの美術館の目玉はスペイン絵画と云えるでしょう。

それはエル・グレコに始まりヴェラスケス、ムリーリョ、そしてゴヤと繋がって行きます。
a0280569_0313329.jpg

a0280569_031519.jpg

先ずエル・グレコですが、彼の先進的な画風からそれ程古い時代の画家とは思えないのですが、なんと400年以上も前ですから、
ルネッサンス末期の画家で、そのモダンな表現や感覚には恐れすら感じます。
a0280569_0545719.jpg

ちょうど今年が彼の没400年にあたり、彼が住んでいたトレドでは特別展を開催しています。

この名前は本名ではなく自分で付けたようで、イタリア語のギリシャ人と云う意味でクレタ島イラクリオンの出身だそうです。

私は今までエル・グレコのことが理解できず好きな画家とは云えませんでした。
唯、今回じっくりと観ることができて、少しは親しみを感じられるようになりました。

それに彼は研究熱心で、この当時としては凄い数の蔵書を所有していたようです。
そして多くの題材はその書物に描かれたエッチングによる挿絵からヒントを得ていて、それをあの彼独特のスタイルで描いたのですね。
人物は縦長に描かれ恐らく12頭身くらいあるでしょうか。・・・

彼の蔵書の中には初めて発刊された“美術評論”の本があって、グレコ自らアンダーラインを引いて、その横に几帳面な書体でメモ書きをしています。
そのアンダーラインの部分には生存する注目すべき美術家の名前が書かれていますが、
当然ながら「ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ」の名が示されていました。
グレコが生きていた時代には未だ彼らが活躍をしていたと思うと、「こりゃ凄い時代だったのだなぁ。!!」と興奮すら覚えました。

さて、この美術館で最も充実しているヴェラスケスを初めセヴィリアから購入したといわれるムリーリョの優しい絵画の数々、
そしてあのゴヤ、ある時は宮廷画家として、或いは正反対にスペインの影の部分を描いた天才画家など、
今日の処はサッと観て別の日に改めてじっくりと観ることにしました。
a0280569_0322446.jpg

その他の絵画では真贋がはっきりしていない「モナリザ」が、他の絵画と並列にサラッと展示されて、そのあっけのなさに親しみを感じました。
ポーズは勿論のこと、服装や背景の描き方など素晴らしいもので、ダ・ヴィンチだと云われてしまえば、「そうなのだ!」と納得できるほどの一枚でした。
a0280569_0325065.jpg

今日はこれ位にして、バルで一杯です。
a0280569_0331760.jpg

「明日はトレドを目指すぞ。!!」


by Atelier Onuki
~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!

人気ブログランキングへ
[PR]
by Atelier-Onuki | 2014-06-13 00:33 | スペイン | Trackback | Comments(0)

「バルセロナ大学」にて

先週はバルセロナへ来年ここで予定されているのプロジェクトのパートナー選びのため行っていました。
一日に3社も訪れたので結構くたくたになりました。

翌日は早起きをしたのでフライトまでの時間を散歩で過ごしました。

ホテルの直ぐ近くにバルセロナ大学を発見。・・・
建物も立派だし木々も茂っていて、こりゃちょっと覗いて見たくなりました。
a0280569_1233570.jpg

何でも1450年、アルフォンソ5世によって創設されたとか。・・・
560年と云う長い歴史ある大学です。
a0280569_1235433.jpg

スペイン風の校舎は(当たり前か!)天井もイスラム様式で歴史を感じさせます。
中に入ると校舎は三つの棟で構成されていて、其々の棟の中間にはゆったりとしたパティオが設けられています。
a0280569_1251128.jpg

睡蓮が植えたれた噴水を中央に木々が生い茂り、鳥の鳴き声も響いていてコリャ良い環境で勉強ができるなぁと想像をしていました。
a0280569_125271.jpg

a0280569_126075.jpg

木々もオレンジの実がタワワに付いた物や、ゴムも大木でここは既に南国であることを印象付けます。
a0280569_1261819.jpg

ステンドグラスの窓をもつ部屋があったので入り口へ廻ってみると、何だかこれからセミナーが始まるようで一般の人々も参加しています。
a0280569_126398.jpg

スクリーン脇がちょっと開いていて後ろが見えていますが、そこにはマリア像が立っています。
どうもこの部屋は礼拝堂だった所を教室にしているようで、どうりでステンドグラスが入っていた訳です。
a0280569_1333337.jpg

構内にはショップも併設されていて、“Universitad de Barcelona”と書かれたT-シャツやトレーナー、
バッグなど大学のオリジナル・グッズが販売されています。
a0280569_1281940.jpg

銀行もあって授業料の自動振込みや、学生支援のための貸付相談窓口まであるようです。
a0280569_1283015.jpg

短い時間でしたが、ここバルセロナ独特の文化・歴史の一端を垣間見ることができ興味深いものでした。


by Atelier Onuki
~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!

人気ブログランキングへ
[PR]
by Atelier-Onuki | 2014-05-27 01:28 | スペイン | Trackback | Comments(0)

「バルセロナの現場」から

毎年行われるモーバイル通信関連のイベントの準備のため10日間ほどバルセロナの現場で戦っていました。
a0280569_3431420.jpg

何時もですとこれが終われば一段落、暫くボーと体力の回復に充てるのですが、
今年は現場の再中に連絡が入り、来年に行われるイベントのオリエンテーションがあると云う事で、
ミュンヘンに帰った翌日には急遽デュッセルドルフへと向かいました。
喧々諤々と三日間に渡り議論をして土曜日の最終便で帰ってきました。
(ああシンド・・・)

さてバルセロナのイベント自体は電気関連でトラブルがあったものの、全体としては成功をしたようで一安心しています。

数ヶ月、長い時は一年位の準備期間で、あれこれと議論を重ねそれがやっと決定し、
世界中から人や物が結集して10日間程で最後の仕上げをする現場は、かねがね私は「祭りの準備だ」と云っています。
其々の思いは一つで「成功に導きたい」と思っていて、そのための最終仕上げをする訳です。

理想的には折角みんなで長いあいだ苦労をして来たのですから、ここは目的も一つだし、
出来るだけ気持ちを一つにして辛いながらも楽しい現場を目指しています。

現場に入る前は周到な打ち合わせと準備をして行くのですが、コミュニケーション・ルートが
日本発-ドイツ経由-スペイン受けと云う長いルートで、
どうしても現場に行ってから判明する問題点などもあって、悪戦苦闘を強いられる瞬間も多く存在しています。

造形に関するクライアントからの要望は全て私に集中してやって来ます。
それを内容によって現地の色んな担当者と検討をしながら、変更や修正を加えて行くのですが、
中には「エッ~今更・・・」と思われる様な変更があったりして、現地の業者さんにもストレスが溜まって行きます。

時々は彼らからも「何で今頃こんな事を言い出すのか・・・」云々のクレームも私に集中して来ます。

中間に入っている私はクライアント側からも、業者さんからもストレスを受ける事になり、
時々は飽和状態になって業者さんに対しては「そんなに文句を俺に云うなよ・・・」と怒ってしまうのですが、
彼らの言い分は「お前しか文句を云う相手がいないから・・・」で、まぁそれも分かるので「まぁしょうがないか」と思ってしまいます。

私自身も誰かに文句を云いたいのですが、「現場は祭りで楽しくなければ・・・」なんて云っているのに、
それをするとモットーに反するので、どうしてもストレスを溜め込んでしまいます。

そんな中、幾つかストレスを発散させる方法もあります。
一つは現地のコーディネイトをお願いしているお嬢さん方と数分だけでも他愛もない冗談を云って笑っています。
彼女達とはもう5年来のお付き合いで、お互いの気心も知れていますし、アウンの呼吸で冗談を交わす事ができます。
a0280569_3435061.jpg

それともう一人、私は毎回おもちゃにして遊べそうな相手を見つけるのですが、
今回白羽の矢が当たったのが大工さんのChico(キコ)で、ちょっと昔はヤンチャだったぽいアンちゃんです。
彼はスペイン語しか話さないので、私とは全くの会話にはならないのですが、
カラカウには持ってこいのキャラで私のカラカイに対し完璧に反応してくれました。
a0280569_344935.jpg

彼らのお陰で今回も爆発することはなく、楽しく笑うシーンも多々あって救われました。

来月には大事なプレゼンが控えていて、ちょっと気が重いのですが、
今週中には他の人達が準備を進めておける部分を出来るだけ伝えて、さぁ来週は休むぞぉ・・・



by Atelier Onuki
~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!

人気ブログランキングへ
[PR]
by Atelier-Onuki | 2014-03-04 03:44 | スペイン | Trackback | Comments(0)

バルセロナの現場

昨年から半年来の準備をしてきた大きなプロジェクトの現場も先週の月曜日から始まり、
いよいよ私も明日からバルセロナへと出かけます。
これは通信関係の大きなコングレスとメッセで、世界中から集まる最先端のテクノロジーと将来を見据えた
次世代通信を紹介する場となっています。
14・5年前に始まったこの催しは当初コングレスがメインだった為、カンヌのあの映画祭でも使われる会場で
開催されていましたが、段々と展示の方も大きくなり手狭になってきました。
あの頃、展示スペースが足りなかった分は、港にボートをレンタルしてそこにも別の展示をしたものでした。
カンヌは風光明媚なので毎年行くのを楽しみにしていたのですが、
どうしても展示スペースが限界となり、とうとうバルセロナに会場が変ってしまいました。

それも暫くは万博会場の後にメッセ会場になった所で、
場所はスペイン広場に面し、モンジェイクの丘まで延びるとても良い立地でしたが、
それも最早手狭になって、今年からは新しく出来たメッセ会場での最初の開催となります。
そんな訳で関係者は何時もより気合が入っていて、その分受け手の我々は何時も以上の苦労を強いられています。

まぁ現場では予定通り進行させて行くだけでも結構神経を使うのですが、
日本から総勢100人程の関係者がやって来て現場に来てから色んな要望を出してくる人達や、
時には大きな変更を希望されたりする場合もあります。
それでも若かった頃は夕食などスタッフと一緒にワイワイと飲みに出かけたりして、
出張も時には楽しいものでしたが、流石にこの年になってくるとそんな気力も体力もなくなり、
とにかく夕食などは早く済ませて次の日に備えて充分寝たいと云うのが本音になって来ました。

唯、今は未だ雪が降りしきる寒いミュンヘンから一気に15・6度もある明るっくてお天気の良いバルセロナは一足早く春が来たようで嬉しいですし、
何と云っても食べ物が美味しく、特に魚介類が新鮮で豊富なのが魅力的です。
尤もスペインの場合、どのレストランも夜の開店は8時半から9時位なので早く済ませる訳には行かず、
どうしても早く済ませたい時はバルへ行ってタパス類をパパッと食べて帰るしかありません。

それに今年は、未だそれ程時間的に追い込まれていない到着日の夜に、チャッカリとあのランブラス通りにあるリセウ劇場のチケットを押さえています。
a0280569_633289.jpg

この素晴らしく且つスペイン的な歌劇場は10数年前にその殆どを焼失してしまいましたが、
昔と同じ姿で見事に再建され、しかも舞台機構などは最新の設備に衣替えしてより素晴らしい歌劇場として復活しました。
それにラテンの香りたっぷりの内装は本当に綺麗で味わいがあります。
レストランも、予約をした人達だけに限定された特別な部屋があって、ここは特にシックで重厚な装飾がなされています。
休憩時間はたっぷりと長く、これは本家のイタリアでもそうですがオペラを観るだけでなく、
ゆったりと遊び楽しむと云う伝統的な習慣なのでしょうね。
a0280569_671669.jpg
オーケストラも中々のレヴェルだし、何と云っても出演する歌手は素晴らい人達を招いていますのでとてもハイ・レヴェルのオペラを満喫する事ができます。
歌手の人達によると声の通りも良く聴こえ、この劇場が一番歌い易いと何処かで聞いた事がありました。
昨年のグルヴェローヴァがタイトルを歌った「アンナ・ボレナ」は絶妙な歌唱で、
これらドニゼッティのオペラを歌わせたらこの人以上の歌手は居ないのではないでしょうか。
と云うかこれだけ歌える彼女の存在があったからこそ、埋もれていたドニゼッティの数々のオペラが再発掘され今まで忘れられていた作品が日の目を浴びるようになりました。
そういえば本来は侍女の役なのに、王女よりもちょっと威張っていたガランチャも面白い存在でした。
a0280569_634882.jpg

今回はオフェンバッハのあの魅惑的なオペラ「ホフマン物語」で、
歌手もナタリー・デュセー始め充実していますし、リセウのサイトで映像を一部観た処、
ちょっとモダンながらも色んな仕掛けなどを盛り込んでいて、これも又楽しめそうです。

現場は辛いのですが、これは今回随一の楽しみです。


by Atelier Onuki
~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!

人気ブログランキングへ
[PR]
by Atelier-Onuki | 2013-02-19 05:59 | スペイン | Trackback | Comments(0)