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「ミュンヘン・フィルのゲネラル・プローベから」

今朝は10時からミュンヘン・フィルの公開ゲネラル・プローベがあり、
曲目も良かったので会場のあるガスタイクまで聴きに行ってきました。
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まぁ平日の朝10時ですから勤め人は行く事が難しく、
観客は学校からグループで来ている生徒諸君とお年寄りの二極化された客層です。
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それも殆どがお年寄りで、「ミュンヘンにはこんなに沢山のお年寄りが居るのだ!」と改めて思うほど集まって来ました。
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チケットは座席のカテゴリーに関係なく一律10ユーロとリーズナブルですが、
更に28歳までの学生さん、生活保護を受けている人、失業者の人は何と無料です。

市立のオーケストラは市民の為にあり「音楽は全ての人の為に!」とは思うのですが、
ここまでのサービスをするとはこの街の気風の良さを感じます。

事実、明らかに長年失業中と思われる方々も仲良くグループで来られていました。

さて、出演はグラナダ出身の若い指揮者パブロ・ヘラス・カサド、
ヴァイオリンがハンブルク出身の中堅クリスチャン・テツラフ、
ソプラノにはザルツブルク出身のゲニア・クーマイヤーでした。

演目はモーツァルト31番のシンフォニー「パリ」
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、
マーラーの交響曲4番と盛りだくさんでした。

リハーサルですからオーケストラの皆さんも普段着で、
指揮者もいつ現れたのか分からない位でパラパラと拍手が起こってやっと気付いたほどでした。
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モヤモヤした雰囲気の中いきなり「ハッピー・バースデイ」の曲が高らかに演奏され始め、
最後の方は大慌てで指揮者がフィナーレを盛り上げていました。

まぁ和やかな雰囲気の中、鳴り出した音はシャンシャンシャンシャンと鈴の音が、・・・
なんといきなりプログラムでは最後のはずのマーラーが始まりました。

ちょっとあっけに取られながらも、中々良い感じです。

カサドの演奏を聴くのは初めてだったのですが、
テンポと云い表情の付け方と云い私の感性と合っていて自然に溶け込んでいけます。
まぁ若いので風格やコクを求めても仕方なく、むしろこの溌剌とした音楽を楽しんでいました。

三楽章に入り弦パートだけで静かにゆったりとしたアンサンブルで弾き始められたところなど
フワッとした音に包まれるようで、ちょっと背中にゾクッと来るものを感じました。

楽章フィナーレ近くになり緊張感と共に音楽が一気に盛り上がっている間に、ソプラノが厳かに登場し、
自然な流れに乗って四楽章へと移行して行きました。

ソプラノのクーマイヤーも清涼な声で、オペラの様に決して声を張り上げる部分などなく
トロッとした心地で流れ行く音楽に身を委ねていました。
そして「Sanct Ursula selbst dazu lacht ! ・・・」と歌われる辺りでは遂にウルッと来てしまい不覚をとってしまいました。

休憩後はこれまたいつ指揮者とソリストが現れたか分からないほどあっけなくメンデルスゾーンが鳴り始めました。
こりゃプログラムとは全く逆の順番です。

「ハハァ、今夜は本番が控えているので、編成の大きな曲からリハーサルを始め、
出番が無くなった奏者を早く上げる配慮がされているのだ。」と気付きました。

そう云えばハイドンも楽団員の要望に答える形で「告別」シンフォニーでは
パラパラと楽団員を退出させるウイットに富んだアイデアを考案していましたね。

さてメンデルスゾーンの演奏は、やはり溌剌とした速めのテンポで始められ、音楽は若々しく生き生きしています。
それでもソリストのヴァイオリンは丁寧で濁りの無い清涼な響きを醸し出しています。

以前にもテツラフの演奏を聴いたことがあったのですが、あの時からはもう10年ほど経ち、既に風格すら漂わせています。

音楽にも気持ちがこもっていて好感が持てます。
早いパッセージでも見事なテクニックですし、ゆったりとした所ではタップリと表情豊かに表現していました。

テンポも速く、引き締まった演奏だったせいかあっという間に終ってしまいました。

終演後はソリスト自らオーケストラと確認を取り合い、
最初はヴァイオリン、フルート、チェロパートと順に弾きながら合わせ直しをしていました。
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最後はモーツァルトの「パリ」シンフォニー。それほど長い曲ではないのでこれもあっけなく終りましたが、
この曲では指揮者が長々とオーケストラと何箇所か演奏をし直しながら確認をしていました。

まぁ昔はスペイン出身の指揮者と云えばファリャやロドリーゴなど、お国ものやラテン系の作曲家を得意として来ましたが、
このカサドの様にドイツ正統派の作曲家に本格的な取り組みをしているのは嬉しいことです。

彼には才能やセンスを感じますので、どう活躍して行くのか、これから益々楽しみです。


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by Atelier-Onuki | 2014-11-22 23:10 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団の演奏会から」

この日の演奏会はこの楽団の二代目主席指揮者を長年勤め
世界有数のレヴェルに飛躍させたラファエル・クーベリックの生誕100年を記念した演奏会でした。
(尤も彼は6月生まれですが)
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演目はクーベリックが得意曲としていたドヴォルザークの9番いわゆる「新世界から」と
ムソルグスキーの「展覧会の絵」と云うえらいポピュラーな演目でした。

ドヴォルザークの「新世界から」と云うと私は高校生の時に聴いたケルテスがウィーン・フィルを振ったデヴュー盤に鮮烈な衝撃を受け、
それ以来この曲を聴く時はどうしてもその演奏と比べてしまう傾向があるようです。

「新世界」即ちアメリカ時代に作曲されたこの曲は有名なので、いろんな解釈がされて来ました。
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かつて一風変わった指揮者として有名だったストコフスキーのレコードは2枚組みで、
その2枚目をタップリ使った楽曲の解説レコードが付いていました。
インディアン音楽からの影響とか西部の荒野に沈む真っ赤な太陽とか、いくつかの例をピアノで弾きながら解説をしていました。

尤も、初演当時からそのような指摘があったようですが、ドヴォルザーク本人は否定していたようです。・・・

例えばニ楽章のイングリッシュ・ホルンで奏でられるメロディは、
日本の小中学校で下校時間に必ず鳴っている「家路」としてすっかり馴染みの深いものですが、
ここにはどことなく東洋的な旋律で物悲しい郷愁を感じます。

さて、ヤンソンスの演奏ですが、先日のショスタコーヴィチでもそうたったように、
余りバック・グラウンドを穿り返すようなアプローチではなく、
あくまでもシンフォニー作品として洗練された表現に徹していました。

「金管などもう少し荒々しく吠えても良いかなぁ~」と感じましたが、
全体にカッチリと構築された範疇を出ないワキマエのある表現でした。

それでも例の二楽章はしっとりとした丁寧な表現でイングリッシュ・ホルンも味わい深く吹いていましたし、
後半の室内楽風になるところなど、ちょっとジーンと来ました。


休憩後はムソルグスキーの「展覧会の絵」・・・

これは彼にとって得意中の得意曲なのでしょう、音楽は開放され自由闊達な表現で溢れています。
其々のシーンも表情豊かで、風変わりなハルトマンの絵のテーマを彷彿させられる雰囲気が変幻自在に表現され楽しく聴くことができました。
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それでも全体の構成を崩さず、カッチリと纏め上げていたのはサスガでした。

それにこの曲は何と云ってもラヴェルのオーケストレーションが素晴らしいですね。
ありとあらゆる楽器に散りばめられた音響効果は、何度聴いても素晴らしい響きで楽しませてくれます。

この夜はポピュラーな二曲だったので、それほど疲れることなく家路につきました。



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by Atelier-Onuki | 2014-11-17 23:17 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「デュッセルドルフからアーヘンへ」

先週末からデュッセルドルフとアーヘンに行っていました。
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それは現在進行中のプロジェクトが重要なポイントに差し掛かったので、関係者に召集を掛けて全体ミーティングをするためでした。

特に協力会社のあるアーヘンでは朝から一日中ミーティングをする積りでしたので、久しぶりに街中のホテルに宿泊しました。

アーヘンは人口25万人ほどの小さな街ですが、温泉が出ることで古くローマ時代から栄えた味わいのある街です。
街中の泉がある辺りにはイオウの匂いが立ち込めていて、なるほど温泉地である事を伺わせます。

それに大聖堂は北ヨーロッパで一番古い歴史があるそうで、カール大帝を初め歴代の皇帝がここで戴冠式を執り行ったことでも有名です。

700年代に建てられたロマネスク様式のドーム部分はさすがに天井がグニャと歪んでいて、
それだけで「ああ古いんだなぁ~」と感じられます。
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白黒の大理石で作られた内装に散りばめられたモザイクは金箔をフンダンに使っていて見応えがあります。
ゴチック時代に建て増しをしているので、ロマネスクとゴチックが合体している外観も興味深い形をしています。
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ここはオランダとベルギーに接した国境ですので、乗り合いバスも普通に国境を越えて行き来しています。
昔、住んでいた頃はよく国境を越えて釣りのライセンスが要らないベルギーの田舎町まで釣りに行ったものです。
こんなに国境に接している町なのにドイツ語は全くと言って良いほど通じず、
キッパリとフランス語しか喋らないのには驚いたことがありました。

アーヘンでもベルギーの影響を強く受けていて、それは何と云っても美味しい店が多いのが嬉しい処です。

来月は再びアーヘンで打ち合わせるのですが、
この時は得意先も参加するので夕食は下見を兼ねてちょっと良いレストランへ向かいました。

そこはカジノに隣接するホテルのレストランでロケーションも良いし、内装もお洒落、
料理はインターナショナルなメニューが並んでいます。
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アンコウと帆立グリルを注文ましたが、ホイップされたホワイト・ソースも上品な味付けで美味しく頂きました。
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昨夜遅くミュンヘンに戻って来ましたが、今朝窓から外を見たら木々はすっかり葉を落としてしまい寂しい姿になっていました。
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道路にはかき集められた落ち葉が山積みになっていて幾つも小山を作っています。
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さぁ、いよいよ寒い冬の到来ですね。


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by Atelier-Onuki | 2014-11-16 07:02 | デュッセルドルフ | Trackback | Comments(0)

「ツィマーマンとヤンソンス、バイエルン放送交響楽団の演奏会」から

ミュンヘンの今音楽シーズン一番の楽しみにしていた演奏会だったので、小雨の中イソイソと出かけました。

演目最初のブラームスのピアノ協奏曲「1番」は、とても好きな曲というよりも特に思い入れが強い曲です。

それは我が人生で初めてウィーンの楽友協会で聴いた曲だったからです。
しかもピアニストはこの日と同じツィマーマンで彼とこの曲に関しては私は特別な感情を抱いています。
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もう30年前の演奏会でしたが、指揮はバーンスタインで、あの冒頭ティンパニーの連打に乗ってオーケストラが目一杯の演奏をする所 ・・・

普段でも分厚くて奥行きのある音を醸し出すウィーン・フィルを相手に元気なバーンスタインがエネルギッシュに振るものですから、
コントラバスがガリガリ弾く所などまるでホール全体がグラグラ振れているような錯覚に陥るほどで、
腰が抜けそうになり 「目からウロコ」がバラバラと大量に落ちて行くのを感じていました。・・・

その豊かな響きと云い、円やかでトロケそうな音の洪水に包まれた身には全てが初めての体験で、
大きな感動と共に「俺は今まで何を聴いていたのだろう!」とショックすら感じました。

この日はツィマーマンの演奏を聴くのも初めてだったのですが、これ以上ないほど雄弁に鳴っているオーケストラの前で、
ひ弱そうな青年がピアノの前に座っていました。
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これを相手に「大丈夫かなぁ~」と正直心配をしていました。

オーケストラが長い長い主題を演奏し終え、段々と静かに落ち着きを保った辺りからピアノ・ソロが淡々と弾き始められました。

しかしなんの気負もないばかりか、静かな中にも芯の強いキラキラした響きで進められていきます。
これだけオーケストラに鳴らされたら「こりゃ気合充分で入ってくるだろうな!」と思っていましたが、
落ち着き払った堂々とした演奏で渡り合っていました。

この時ライヴ録音されたレコードやCDはその後ずっと愛聴していました。
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唯、後に分かったことですが、この日は運送会社の手違いで彼のピアノが届かなかったそうです。
渋々会場備えつきのピアノを使用したそうですが、彼はピアノの音に対して不満を持っていたそうです。
(まぁ我々聴衆にはそこまで分からない凄い演奏でしたが・・・)

この時から10年ほど経った頃、ケルンでバンベルク交響楽団とこの曲を共演する機会があったのでイソイソと出かけました。
あれから10年、彼の演奏スタイルはどう変化したのでしょうか。・・・

この日は指揮者がメッツマッハーで未だ若くて駆け出しの頃、そのせいもあってか、ピアニストがグイグイ引っ張っていくような印象を受けました。
相変わらずピアノの響きはキラキラと輝き芯のしっかりとした演奏でした。

そして、更に10年後位にベルリンでラトルと共演すると云うので、これは行かねばと楽しみにして出かけました。

もうこの頃はツィマーマンも押しも押されぬ巨匠の域に達していましたし、ラトルとベルリン・フィルもいよいよ絶頂期に入ろうとしていた頃でした。

彼らの演奏はとにかく、音に濁りがなく清涼、技術的にはそりゃ完璧で「ウ~ン、上手い!」とため息をもらしてしまう程です。

もうこれはツィマーマンにとっても一つの到達した領域にまで達した演奏だったのではないでしょうか。・・・

それ以来、同時期に録音されたCDも、この曲の愛聴盤として長らく聴いています。
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いやぁ~本題に入る前に長々と前置きを書いてしまいました。
まぁこの曲も前置きが長いので許してもらえるかしら?・・・

さてこの夜はツィマーマンが最近病気だったというので心配をしていたのですが、まぁ元気そうに登場してくれました。

ヤンソンスの指揮はガリガリ鳴らすのではなく、ちゃんとアクセントを付けながらも細部まで行き届いた丁寧な表現です。

オーケストラが一頻り主題を演奏し終え、いよいよピアノのソロが浮かび上がって来ますが、入りが実に自然でなんの気負いも感じさせませんでした。

曲は変化に富んだ楽想をドンドン進んで行きますが、オーケストラもピアノも集中力を持って実に内容の濃い表現です。
途中、ホルンのソロが出てくるところなど、もうウットリとして聴いていました。

「未だ終って欲しくないなぁ~」と惜しみながらも、この長い楽章が瞬く間にフィナーレを迎えてしまいました。

二楽章も綿々と丁寧に歌われ、途中不安定な音型でピアノがキラキラと連続音を弾くところでは、
月の明かりが湖にキラメク姿が映しだされているような情景を連想させました。

休みなく始まる三楽章へもスムースに移行し、流動的でリズミカルなメロディが変化に富んで次から次へと現れ、グイグイと盛り上がって行きます。
ここでも外面的な演奏ではなく、如何にも内容を重視した丁寧な表現です。

複雑なリズムがオーケストラとピアノとの間を行き来し、盛り上がったところでクライマックスは一気に閉じてしまいました。

もうツィマーマンにしろヤンソンスにしろ堂々とした巨匠の演奏スタイルでしたが、音楽は生き生きしていて新鮮な味わいも充分満喫することができました。

それにしてもブラームス自らピアノを弾いた、この曲の初演時で25歳と云う若さですから、いかに恐ろしき天才であったかが改めて思い知らされました。
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休憩後はショスタコーヴィチの交響曲「5番」でした。

ヤンソンスはこの曲を初演しショスタコーヴィチとも親交のあったムラヴィンスキーから招かれたアシスタント時代に彼から多くを学んだそうです。
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あの厳しい社会情勢のソ連時代に作曲されたこの曲には色んな思いや思想が秘められているそうで、
ショスタコーヴィチ自身が多くを語らなかったこともあり、色んな解釈がされているようです。

今健在の指揮者の中でもこの曲のことを一番知っていると思われるヤンソンスですが、
彼の解釈はそんな裏側の内容を穿り返す様な趣向ではなく、シンフォニーとして洗練された表現を目指しているようです。

中身の濃い演奏ですが曲折した感じなど一切受けず、輝きの中にもよく引き締まった聴き応え充分の演奏でした。

今夜の演奏会は中身が濃すぎるし、集中して聴いたせいかズッシリと疲れました。
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グッタリとして熟睡した朝は今シーズン初の雪景色でした。
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by Atelier-Onuki | 2014-11-07 23:50 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「さて日曜日は」・・・

明けて日曜日も快晴 … 「どこか山へ行くのも良いかなぁ~」とも思ったのですが、
如何せんここ暫くは“お疲れ気味”なので近場で済ませることにしました。
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そうだ、「Pasingにしよう!」、ここならバスを一回乗り換えるだけで行けます。

そこは2年前に入院していた病院がある所なのですが、
入院中は退屈で良く病院を抜け出しては近所を散歩していました。

冬だったので散歩は雪道を歩く厳しいものだったのですが、
病院の裏には疏水に沿って雑木林がズ~ト続いています。

水は透明で綺麗だし雑木林も自然の感じが保たれていて素敵です。
入院中はここを歩けたお陰でどれだけ心が癒された事でしょうか。・・・
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バスを降り、先ずは近くの鄙びたケーキ屋さんの裏庭で休憩です。
このお店も時々訪れては退屈しのぎをしていた懐かしい所です。

カプチーノにチョコレート・ケーキ、スポンジ生地がちょっとパサパサした素朴な味ですがそれなりに美味しく頂きました。
それにコーヒーは銀のお盆にお水も付いてきて、ウィーン風なのが嬉しいところです。
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一息入れて疏水の方へと小道を歩きだすと、
病室の窓から見えていた懐かしい教会が現れてきました。
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特に雪の薄暗い朝、林の向こうにほんのりと明かりが灯され幻想的に霞むこの教会を毎日眺めていました。
形もさることながら薄いミント色の外観はより可愛さを増しています。

疏水は相変わらず透き通った水をたたえ、紅葉の木々を映し出しキラキラしています。
どこか懐かしさも感じるのですが、それはきっと学生時代に通っていた玉川上水に似ているからでしょうか。・・・
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何だか空気も違ったようで、歩き終わった後は新鮮で心地よい疲れに満たされていました。
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by Atelier-Onuki | 2014-11-06 23:04 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「土曜日は秋晴れ」・・・

先週は忙しい上にお天気も悪く寒い日が続き、気も滅入っていました。

処が土曜日は予報に反して快晴の空が広がったので、
「こりゃ家にいたら勿体無い・・・」 とばかり散歩に出かけました。
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暖かい陽を浴びながら最寄りの駅から線路沿いの小道を
何時もとは違うルートで南へ下り、川原を目指しました。

結構歩いたので途中にあるテニス・クラブで一休みです。

ここのクラブは会員制らしいのですが自然に囲まれた素敵な環境で、
「ここでテニスをしたら良いだろうなぁ~」 と思っていました。
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それに、ちょっと感じの良いイタリアン・レストランも併設されていて以前から気になっていました。
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目の前にコートではお爺さん二人がテニスをしていますが、中々熟練の技で上手です。
それをぼんやり眺めながらカプチーノを頂きました。
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一息ついたので散歩を再開。

今日はBOB(バイエルン高地鉄道)の鉄橋を渡り川向こうへ行く積りです。
この鉄橋は二重構造になっていて上を電車が下は人が渡れるようになっています。
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お天気に誘われて大勢の人たちが来ています。

橋の両側は保護フェンスでガードされているのですが、橋が高いのでちょっと怖く感じるほどです。

それでも両岸の紅葉は見事で、皆さん立ち止まっては眺めています。
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長い橋を渡り対岸のGünnwald (グリュンヴァルト)へ出ました。
ここからも川に沿って森が続いていますが、ちょっと歩きつかれたので終点まで路面電車に乗ることにしました。
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この地区はミュンヘンでも一番のお屋敷街として有名ですが、そのせいか路面電車の駅も趣があります。
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再び川へと向かい途中には小さなお城とその隣にはホテルとイタリアン・レストランが
建っていて入り口には「ミシュラン推薦店」のワッペンが誇らしげに貼られていました。
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一本上流に掛かる橋の麓には小さな“Kiosk”があってサイクリングの人たちが思い思いに休憩を取っていました。

私も疲れていたのでここで休憩、暫し川原に下り紅葉を満喫していました。
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逆光の太陽を通した木々はキラキラと輝き、空気までも黄金色に染めているようです。
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明日も貴重な晴天の予報、 「どこへ行こうかなぁ~。」


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by Atelier-Onuki | 2014-11-05 20:45 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「フランツ・ウェルザー・メストとバイエルン放送交響楽団」の演奏会から

先週は怒涛のような忙しさで、
フト気が付けば金曜日で夜は演奏会の予定が入っているのを辛うじて思い出しました。

演目は
シベリウスのヴァイオリン協奏曲
Pintscherと言う若い現代作曲家のオーケストラの為の[idyll]
チャイコフスキーの「くるみ割り人形」2幕目からの抜粋 でした。

最初のシベリウスではソリストにNikolaj Znaiderというポーランド出身の若いヴァイオリニストで、
彼の演奏を聴くのは初めてでした。
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静かに始められた演奏は清涼で一点の濁りも感じさせません。
音はスマートでスッキリとした演奏スタイルです。

突如現れる激しいリズムから短いカデンツァでも完璧なテクニックでブレルことがありません。
綿々と歌われるニ楽章でも感情に溺れることなく、あくまでも端正な表現で好感が持てます。

そして力強く刻まれるオーケストラのリズムに乗って始まる三楽章も崩れることなく品を保ちながら進行して行きます。

後半は段々と熱い演奏になって行きますが、ここでも丁寧な表現で感心させられました。

彼の演奏を聴いる内に、ふとヘンリック・シェリングを思い浮かべました。

ひょっとしてシェリングのスタイルを継承しているのかなと感じたのですが、
そう云えばシェリングもポーランドの人でしたね。
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メストもその風貌からもちょっとクールな演奏を想像しがちなのですがクライマックスなど、
どうして中々熱い表現で盛り上がりました。
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それにしてもこの曲は果てしなく広がる雪原や深い森、そして青く染まる湖を連想させますが、
そんな厳寒の環境の中から熱いロマンチズムが湧き出てくる良い曲ですね。

さて、休憩後はPintscherと云う作曲家で2012年、ルツェルン音楽祭の作曲家部門で賞を取ったそうなのですが、
いかにも現代曲らしい領域の作品でしょうか。
私は現代曲には不案内なのですが、ハッとする所やゾクッとするシーンはありませんでした。

最後はお目当ての「くるみ割り人形」です。
これは「バレエ」としても 「物語」良し、「音楽」良しで一番好きな演目の一つです。
しかもピットではなく演奏会としてステージの上でフル・オーケストラがマジで取り組むのですから楽しみにしていました。
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ニ幕への導入曲から始まった曲は「お菓子の国の魔法の城」へと進み
いよいよ色んな国からの踊りを披露する「ディヴェルティスマン」へと入っていきました。
「チョコレート」(スペイン)、「コーヒー」(アラビア)などなど変化に富んだ楽しい曲が次々と現れます。
そしてロマンティックな「花のワルツ」ではもうトロケそうな心地よさです。
二曲の「パ・ド・ドゥ」も感動的な盛り上がりをみせ、クライマックスへとなだれ込んで行きました。

ここでもメストの表現はスマートなやや早めのテンポでグイグイ進行していきます。
曲が盛り上がるところでは熱い演奏ながらも、あくまでもシンフォニックな表現で格調が保たれていました。

メストが抑制しながらも熱い演奏をするなんて表現の幅が広がってきたようです。

これは大いに充実した演奏会でした。

さあ明日はツィマーマンとヤンソンスでブラームスのピアノ協奏曲1番を聴きに行く予定で今から楽しみです。



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by Atelier-Onuki | 2014-11-05 03:51 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「時折聞こえる銃声は」・・・

ミュンヘンに引っ越してきて以来、時折遠くの方から大きな
銃声が聞こえてくるのが気になっていました。

それも激しい時などまるで戦場かと思わせるほどで、
ひょっとして陸軍か何かの演習場なのか、それとも猟師が森で狩りをしているのだろうかと想像をしていました。
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先日この森の近くを散歩していたら、結構近くから銃声が聞こえてきました。

物好きな性格ですからその方向を辿って森の中へと入って行きました。

ドンドン奥へと進むと銃声は益々近づき、
途中からはフェンスが張り巡らせれ「生命に関わる危険」と書かれた看板が設置されています。

これは間違いなくここに違いないと確信しグルッとフェンス沿いに回り込みました。

森が開けると、古い館が現れました。
どうもこの中から銃声が聞こえてきます。
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恐々、中へ入ると薄暗い室内越しのズラッと並んだ窓から標的が見えました。
どうも射撃練習場のようです。
一つのキャビンでは射撃の真っ最中で大きな銃声が鳴り響いています。
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係官らしきお爺さんが片付けをしたり、あちこちウロウロしていますが、
突如侵入してきた私なのに意に介さないようです。

暫くしてキャビンから銃声の主が出てきました。
立てかけたライフルがえらいデカイ代物でしたが、ドヤ顔をしながらもちょっと微笑んでいます。

中世を思い起こさせる渋い室内には鹿の剥製や昔の狩猟クラブのワッペンやら所狭しと飾られていました。
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「なんだこれだったんだ!」と謎も解け一安心して外へ出ました。

この館にはギリシャ料理屋が併設されていましたので、安心ついでに昼食を取っていくことにしました。
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「魚のグリル盛り合わせ」に、日曜なのでビールも。
魚料理はここミュンヘンは内陸なので期待をしていなかったのですが、とても新鮮で美味しく頂きました。

帰り際、射撃場の方を振り返ると先程のお爺さんがニコニコしながら手を振っていました。

家に帰ると見事な夕焼けが広がっています。
これから冬にかけて益々朝焼けや夕焼けが綺麗なシーズンになっていきます。
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by Atelier-Onuki | 2014-11-01 00:14 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)