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ゴッホ - 6 (サント・マリー・ドゥ・ラ・メール)

[ ドイツ・ニュース・ダイジェスト 11月のコラムから ]
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ゴッホは題材を求めてアルル近郊を精力的に歩き回っていましたが、
20kmほど南へ下った、地中海に面した街サント・マリー・ドゥ・ラ・メールへも行っています。

途中、ローヌ川の河口でカマルグと言われる広大なデルタ地帯を通りますが、
ここには野生のフラミンゴや馬がたくさん生息しています。
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この馬は小振りで白馬も多く愛らしい姿です。
それに本物のカウボーイも居て牛の放牧をしています。
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水田地帯も広がり、ちょっと日本の原風景を思い起こさせますが、
何でも日本人が農法を教えたそうで、そりゃ日本の風景に似るわけですね。

さて、サント・マリー・ドゥ・ラ・メールにある教会の塔が見えてきました。

この街の名の由来は何でも、キリストが昇天した後、エルサレムを追われた3人のマリア、
すなわちマグダラのマリア、マリア・サロメ、そしてマリア・ヤコベたちを乗せた小舟が、
妙なる風に乗って一晩で漂着したのがこの街で、「海からの聖マリアたち」と言う意味を地名にしたそうです。

彼らはこの地で布教を始めるのですが、その内のサラと言うエジプト人の従者が、
不治の病に苦しんでいたシンティ・ロマの子供を癒したことから、守護神として崇められるようになったそうです。

この地にはシンティ・ロマがたくさん住んでいたそうで、サラの命日には大きな祭りが催されます。

またサラの肌が黒かったことから、この教会の地下には黒いマリア像が祭られておりアルジェリア辺りからも大勢参拝するようになったそうです。
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このアルジェリアから大勢やってくるスアブ族の噂をゴッホも聞きつけていたようで、
そのユニークな衣裳を纏ったスアブ人の肖像を描いています。
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未だ、それほど知り合いもなく、モデルになってくれる人が居なかったゴッホにとっては
珍しくもあり、貴重な存在だったようです。

風景画もたくさん描いています。

畑を通した遠景の街並みや、初めて見る明るい海に感銘を受け、
明るく伸びやかでキラキラとした海の風景を描いています。

遠くに浮かぶカラフルな漁船も波に揺られる躍動感に溢れています。
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その内の1枚は浜辺に上げられている漁船を描いていますが、
ここでもマストの角度はリズミカルでいかにも心地よさそうです。
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これは高校生のころ買ったゴッホの画集の表紙に使われていて、
観る度に懐かしく当時のころを思い浮かべています。



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# by Atelier-Onuki | 2019-11-18 20:44 | コラム | Trackback | Comments(0)

ゴッホ - 5 (跳ね橋とクロー平原) [ ドイツ・ニュース・ダイジェスト 10月のコラムから ] 

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アルルでのゴッホは絵の題材を求めて精力的に歩き回っています。

到着した2月には雪景色を2枚も描き上げていますし、
翌3月には街から1km以上も南に下がったラングロア運河に掛かる
「アルルの跳ね橋」を見つけ、2枚も描いています。
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跳ね橋はフランスでは数少ないのですが、故郷オランダでは典型的な橋なので郷愁を感じたのでしょうね。

余程気に入ったのか4月にもう1枚と5月には対岸からの眺めを描いています。
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一度見たかったので近くまで行きそうなバスに乗り込み、跳ね橋を目指しました。
降りたところ周りは何もなく、カラッカラッの畑ばかりが広がる平原をそこそこ歩きました。

やっとそれらしき跳ね橋が遠くからポツンと見えて来ました。

橋を渡った袂には一軒の古い農家が寂しく建っています。

この跳ね橋は復元された物だそうですが、彼が描いたアチコチの位置に立って感慨深く眺めていました。

3月から5月にかけては果樹が見事に咲き誇るので、絵描きの気持ちを沸きたたせます。
ゴッホも桃を初めアンズやリンゴ、梨にアーモンドなどの果樹園を連作のように描いています。

そして6月にはクロー平原で麦畑や収穫の風景をこれまた数多く描いています。

中でも私が好きなのは「クロー平原の収穫」と題された1枚ですが、
穏やかで長閑な田園風景が描かれています。
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時期的にも6月で最も過ごし易い季節ですし、ゴッホも穏やかな気持ちで描いているようで、
ここには彼独特の激しいタッチや強烈な色使いなどは見受けられません。

空も南仏の抜けるようなブルーではなく、くすんだエメラルド・グリーンに抑えられています。

青みを帯びた荷車が中央に置かれ、西洋画の構図としてはアレッと思ってしまうのですが、
浮世絵の奇抜な構図を意識したのでしょうか。・・・

それを中心に収穫をする人たちや家路に向かう荷車が、
そして遠景には彼らが帰るであろう農家が点在しています。

遠くにはアルピーユ山脈が描かれていますが、それほど高くない山脈は安心感すら漂い、
暖かく長閑で平穏な日常が描かれています。

私はこの絵を見ていると必ずビゼーの「アルルの女」からの「パストラール」が
頭をよぎりプロヴァンスの暖かい風を感じています。



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# by Atelier-Onuki | 2019-10-22 23:58 | コラム | Trackback | Comments(0)

ゴッホ - 4 (アルル-夜のカフェテラス) [ ドイツ・ニュース・ダイジェスト 9月のコラムより ]

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ゴッホのアルルでの代表作品と言えば真っ先に「ひまわり」と「夜のカフェテラス」が浮かびます。

その「夜のカフェテラス」を描いたフォーラム広場へと向かいました。

城壁を抜け暫く行くと古代闘技場の姿が堂々とした姿で見えてきます。

この先にもローマ時代に建てられた古代劇場の遺跡など観光名所を通りますが、
ゴッホはこれらの名所には、全く興味を示さず一枚も描いていません。

それは他の画家たちも観光名所を描いていないのと同様で、
どうしても「売り物の絵」的な出来栄えを避ける為でしょうね。

さて、フォーラム広場を挟んで「夜のカフェテラス」(現在は Café van Goghと改名)
の向かいに建つホテルに到着しました。
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チェックインをしていると、別の女性従業員がバタバタと帰って来て
「今さっき、カフェ ゴッホで置き引きがあって!」と半ば興奮気味に話しています。

私にも「あそこへは行かないようにね!」・・・「No~Gogh!!」と念をおしていました。

いやはや~、ゴッホの足跡を訪ねてアルルまで来ているのに、いきなり「No Gogh!」です。

気を取り直して、そのカフェ・ゴッホを繁々と眺めにでかけました。
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この建物の壁は恐らく黄色だったと思うのですが、
下半分はまるでゴッホが描いた「夜のカフェテラス」そっくりの色に塗り替えられています。
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彼は夜に描いているのでランタンの光や影を反映させた色使いをしているのですが、
黄色地に緑やオレンジなどで絵と同じタッチで描かれています。
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彼のアルルでのテーマの一つに夜の風景を描きたかったようです。

やはり尊敬をしていたミレーの「星の夜」からの影響かと思われますが、
この「夜のカフェテラス」と同じ9月に描いた「ローヌ川の星月夜」では
明らかにミレーを意識した感覚で描かれています。
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黒色を使わないで夜の表現をしようと試みていますが、屋外で描くのを基本にしていた彼は、
麦藁帽にロウソクを立てて描いていたとも言われています。

まぁあくまでも噂であって本当の事はわかりませんが、
赤毛で汚い格好をしたオランダ人が奇妙な行動をとっていたようで、
さぞかし地元の人たちにとっては怪しい人物だった事でしょう。

事実、アチコチで誤解をされたり、からかわれたりして問題を起こしています。

それでもこの変な外人にも、絵描きとしての才能を認めていた理解者たちもいたようです。


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# by Atelier-Onuki | 2019-09-23 23:50 | コラム | Trackback | Comments(0)

アントワープにて

先日、ゴッホについて調べていたら、アントワープ時代のことが出てきたので、ふと行ってみたくなりました。

ここデュッセルドルフはオランダやベルギーに近く、ほんの2・3時間で異文化の空気を吸いに出かけられます。

DB(ドイツ国鉄)が運行するバスに乗り込み出発しました。

この日は途中の高速道路での工事が多く停滞が激しく迂回を迫られること、シバシバ・・・
その度に運転手は作を巡らすのですが、ことごとく裏目に出て結局は大回りを強いられ、地道を走る羽目になりました。

まぁ時間は掛かりましたが、お陰で普段なら絶対に行かないであろうオランダの村々を抜けられたので、
その味わいある風景を楽しんでいました。

バスは1時間以上遅れてやっとアントワープ駅に到着しました。

振り返るともの凄く立派な駅が建っています。

後で知った処によると「大聖堂のような駅」と言われているそうです。

外観は石作りの堂々としたバロック様式で、とても駅とは思えない佇まいです。
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中のコンコースに入ると天井が高く吹き抜けになっていて、
正面には入り組んだ大理石の階段が見事です。
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ホームが設置されているホールはアーチ状のガラス天上に覆われ、上下5層に分かれています。
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その一番上、センター、そして最下層の3層に列車が入ってきます。
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その構造の面白さにしばし、あっちへ行ったりこっちへ行ったりとして眺めていました。
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コンコースの裏側にあたるファサードが又立派・・・

バロックやロマネスクの様式が取り混ぜられ、
それにギリシャ風の柱が施された石作りの壁面、その上部には時計が設置されています。

その壁面を囲うように鉄の骨組みで、ちょっとアール。ヌーボー風のガラスの装飾が天井まで繋がって行きます。
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この左奥にはカフェがありますが、これはかつて特別な待合室だったのでしょうか。
淡い黄色地の壁に白で縁取りされた鏡、
中央の大理石の壁には立派な時計がはめ込まれていて、とても優雅な雰囲気を醸しだしています。
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ホームのあるホールへ戻り再び眺めていましたが、フト何処かに似たような建物があったなぁと思いつきました。

この中央が吹き抜けで両サイドが多層になっている構造・・・そうだオルセーです。
そう言えば建てられた年代もホボ一緒ですし、オルセーもパリ万博用に作られた駅でした。
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駅を出て右側には駅にへばり付くように動物園の入り口があります。
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こんな駅脇ですが、ヨーロッパで一番古い動物園だそうで、
入り口に左の建物は恐らく昔は保養施設だったのでしょうか、
立派なホールを持つ建物で、塔の上にはラクダの彫刻が鎮座しています。
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この日は先を急いでいたので入り口周辺をウロウロしただけですが、
花壇など綺麗に手入れされていて今度、時間を作って来ようと誘われました。
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さて、街中へと歩を進めることに、目指す先はルーベンスの家です。

商店街は人でも多く賑わっています。
以前来たときは冬場だったので寂しい印象でしたが、今回は全く違う趣で楽しくなってきました。
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古い建物が多く味わいを出しています。

全くドイツとは違う様式ですし、オランダとも違う・・・
アール・ヌーボー風の建物もあるのにフランスとも違う、まぁこれがベルギー独特のスタイルなのでしょうね。
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当然ながらブリュッセルとはよく似ています。
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レンガ作りのファサードを持つルーベンスの家は立派で裏庭も広く、
さすが人気が高く多くの受注制作をしていたのだなぁと感心していました。
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室内は当時の生活様式などが分かるよう展示されていますが、
なかでも布のプレス具は面白く眺めていました。
こんな16世紀なのにタオルやテーブルクロスをきちんと、
今で言うアイロンがけをしていたのですね。・・・
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疲れたので庭のベンチに座り一休み・・・フト見ると未だ小さいながらブドウがなっています。
喉も渇いていたので一粒もいで頂きましたが、
すっぱいの何の~もう頭の先まで痛くなるほどのすっぱさで、かえって気合が入り直しました。
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さて今回の目的の一つ、聖母大聖堂を目指しました。

まぁここは何といっても、あのフランダースの犬でお馴染みのルーベンスの代表作があります。

聖堂中央、平面図でいうと、ちょうど十字架状の両脇にありますが、
左側が「キリスト昇架」、右側には「キリストの降架」が掛けられています。
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この2作は彼の膨大な作品の中でも一際優れた名作で
この絵にかける並々ならぬ気合が伝わってきます。
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暫くあっちへ行ったりこっちへ行ったりと眺めていましたが、
何組もの日本人の方々が訪れ、未だに「フランダースの犬」の人気を伺わせました。

すっかり疲れ果てたのでホテルに戻り一休み、夕食に備えました。

お目当てのシーフード・レストランは中央駅から2駅ほど南へ下った所でした。

最寄り駅で降りて鉄道の高架に沿って歩いていました。

それにしてもこの石作りの高架は造形が凝っていて風格を漂わせています。
夕暮れが近づいていた事もあって、何だか昔にタイム・スリップをしたような感じでした。
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しばらく歩いていてハッと気付くと、回りを歩いている人たちは皆ユダヤの方々です。
それもちゃんと正装をしているのですが、その正装は半端なものではなく凄く正式なのではと思われます。

時々ウィーンあたりでは正装をしたユダヤ人を見かけるのですが、ここまでの正装はしていません。

特に帽子は直径が30cmほどの円筒形でフサフサとした毛皮で出来ています。
女性や子供たちも正装・・・何か催しでもあるのでしょうか?
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しかし、皆さん歩く方向が区々で、何処かへ集まって行くと言う感じではありません。

いやぁ何だか別世界に迷い込んだような感じで、
踏み込んではいけない世界へ入ってしまったのかなぁと、ちょっと不安になるほどでした。

後から調べた処によると、このアントワープはダイヤモンドが有名で、
この研磨技術はユダヤ人が優秀でこの街に集まってきたそうです。

しかも彼らが多く住んでいる地区らしく、ここは西のエルサレムと言われているそうです。

高架を潜り、ポツンと佇むシーフード・レストランに辿りつきました。
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メニューはフラマン語でしか書かれていないのですが、
書き文字は何となくドイツ語からも推測できます。

ふと隣席のご夫婦をみると大きく美味しそうなカニを食べています。

「それ何ですか?」と尋ねた処、「キング・クラブだよ・・・とても美味しいからお勧め!」
と教えてくれました。

それはタラバ・ガニを焼いたものですが、どう焼いているのでしょうか、
カニだけでなく何かのソースを絡めて焼いていて、とても美味しく頂きました。

食後、一服吸う為に外へでましたが、もう陽もどっぷり暮れ家々の窓には明かりが灯っています。

ボーと眺めていると、いやこの辺にもユダヤの方々が歩いておられました。
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アントワープでの1日が終りましたが、いやはや中身の濃い1日でした。


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# by Atelier-Onuki | 2019-09-19 00:15 | ベルギー | Trackback | Comments(0)

モンセラート


先日はかねてよりの念願だったモンセラートへ行ってきました。

バルセロナへはよく所用があって訪れていたのですが、
仕事に追われなかなか行く機会がなく、ようやく今回実現することができました。

ここは険しい岩山の上に建つ修道院が巡礼地として有名です。

それは800年ほど前に、羊飼いが洞窟で黒いマリア像を偶然発見したところから始まったとも言われています。

この珍しいマリア像を麓まで運ぼうとしたそうですが、
全く動かなかったので修道院を山の上に建てることになったそうです。

このアリア像が右手に持つ球を触ると願い事が叶うという事で、より人気が高いようです。

昨年亡くなったスペインを代表する大歌手カバリエさんのファーストネームもモンセラートで、
事実、彼女のお父さんが重い病気を患っていて、ここにお参りした後、その病気が治ったことから生れた女の子にモンセラートと命名したそうです。

そんなご利益を願って、スペイン人の女の子には多い名前だそうです。

このモンセラートはモン(山)セラート(ギザギザしたノコギリ)という意味があるそうで
“ノコギリ山”って名前を女の子に?と思うのですが・・・

さて、私が行きたかったのは、ご利益が目的ではなく(ちょっとあったかも知れませんが)、
あのワグナー最後の楽劇「パルジファル」の舞台になったところだ、と聞いていたからです。

ワグナーが実際行ったかどうか、また本当にこの修道院をイメージしたのかは不明ですが、
台本にはそう指定されていますし、一度は自分の目で確かめてみたかったからです。
バルセロナのエスパーニャ広場からローカル線のカタルーニャ鉄道にのって1時間ほど、
モコモコと垂直に盛り上がったモンセラートが忽然と見えてきました。
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まずはロープウェイが発着する“Aeri de Montserrat” に到着、
ロープウェイは人気が高く混み合うので、
もう一駅先のMonistrol de Montserrat”で登山電車に乗り換えました。

この登山電車は殆ど乗客もいないので楽チンです。

可愛い形をした緑の電車は、喘ぎながらゴトゴトとゆっくり走り出しました。
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湾曲した鉄橋に差し掛かると険しい山々が迫ってきます。
眼下に街を見下ろす谷からの眺めは中々の迫力で楽しめました。
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修道院脇の駅に到着し、その迫力ある奇岩やそれにへばり付くように建てられた修道院はもの凄く大きくて立派です。
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まぁそんな景色を楽しんでいる間もなく、急いで修道院の奥へと進んでいきました。

それは、このマリア像が目的の人たちの長い列が殺到し、
お昼に始まる“ミサ”が近づくと途中で止められてしまい、
その日は見ることができないそうです。

そう聞いていたので朝早く到着したのですが、
もう既に大勢の人たちが押し寄せ、長蛇の列ができていました。
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それでもボチボチと進み、教会堂の中央付近まで来ました。
ここからは階段を1列になって上がって行くのですが、
祭壇の上にはバルコニーのような窓が開いていて、チラチラとマリア像が見えています。
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階段を登りきり、いよいよマリア像と対面です。
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前の人たちが球に触れながら神妙に祈っている姿を、
「如何触れてよいのやら?」と、ちょっとした緊張をもって眺めていました。
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いよいよ私の番になり、アクリルのカヴァーから一部だけ出ている球を
「ホゥこれがそうかと!」触れようとした時、
係りのお坊さんが脇から「もう時間がないので、速く・・・」と呟きました。
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ソソクサと触れたのですが、あぁすっかり願い事を言うのを忘れてしまっていました。

気を取り直し、外に出てこの奇妙で雄大な景色を楽しんでいました。

この奇岩たちの塊は殆どが垂直に立っていて、ノコギリのようなギザギザした感じではなく、
表面が柔らかな曲線で覆われ、むしろ粘土や綿でできているような印象です。
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それにしても、こんな切り立った山の上に、こんな壮大な修道院を建てようと思ったものです。
登山するだけでも凄く険しい山なのに、よくこんな大きな石材や建材を上まで上げたものです。

それにどう建設して行ったのか考えるだけで途方にくれそうです。
昔の人たちの執念とも言うべき偉業に、しばし感服していました。
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さて、ここからさらに上に行くケーブルカーに乗って山の上を目指しました。

ここからの眺めも雄大で、先ほどの修道院を眼下に見渡せたり、山の裏側も見ることができます。
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遠くに鄙びた祠が建っているので、誘われながらダラダラと歩いて向かいましたが、
中々の登り道、・・・ ハァハァと休みながら登って行きました。
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この先にはもっと古い時代にあった修道院の跡が岸壁に沿って名残を残しています。
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更に上にも登れるらしいのですが、足腰はもう悲鳴を上げています。

景色も充分楽しんだので下りることにしました。

まぁ、バルセロナから1時間ちょっとで、こんな奇妙な景色の中に迷い込めるので人気が高いのも頷けました。

さぁ、エスパーニャ広場に着いたら、お待ちかね・・・ギンギンに冷えた“Cerveza”!!
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# by Atelier-Onuki | 2019-09-03 23:00 | スペイン | Trackback | Comments(0)