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ウィーンは

昨夜は充分寝たにも関わらず気だるさは相変わらず残っています。
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飽きもせず又Dommayerで朝食をと、行く途中に住んでいるT氏を誘って向かいました。



ホテル近くの停留所で路面電車を待っている間、脇にある気になっていた化石屋さんを覗いてみました。
それは古ぼけた汚い店なのですが、化石自体は中々の代物で立派なものを置いているし、
恐竜の骨まで雑然と展示しています。
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店自体は閉まったままで、営業時間を見てみると何と火曜と木曜の二日だけで、しかも午後2時から
6時までの4時間です。それにこの営業時間の上には7月1日まで休暇中と書いてあります。
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「一体、何時働くねん。!!」 と云いたいほど全くやる気なしです。

ウィーンは私にとって一番好きな街で、リタイアした暁にはまたこの街に住んでも良いかなぁと
漠然と考えた事もあったのですが、やはりここに住むと危険な匂いも感じてしまいます。
今いるミュンヘンでも保守的で時間が止まっているようなシーンも間々あるのですが、
ウィーンは時間が止まるどころか何だか引き戻されるような感覚に陥る事があります。
もしこの感覚にどっぷりと浸かってしまうと、昔の事ばかり考えて新しく何かを始めようなんて気には
なれないように思えます。
まぁ今のミュンヘンあたりが限界のような気がします。

それでもやはり音楽環境に関してはこれ以上の街はないでしょうし、カフェを初めとする文化の香りは
この街ならではのもので、独特の魅力を放っています。




気を取り直して今夜は思い切ってアーノンクールの演奏会へ行くぞと決めました。
当初は「チェネレントラ」を上演するオペラと迷ったのですが、オペラは又観る機会もあるだろうし、
やはりアーノンクールの演奏会は貴重で聴いておいた方が良いと判断しました。
唯、演目がバッハのコーヒー・カンタータを含む、いわゆる世俗カンタータ三曲で、
普段ほとんど馴染んでいない曲目でしたが、彼のバッハは間違いなく素晴らしいはずでイソイソと
会場のムジーク・フェラインへ向かいました。
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演奏に先立ちアーノンクールさんが喋りだしました。
「マイクが壊れてしまったので、地声で話しますが聞こえますか?」と気さくに話し出し
今日の演奏する順番を変えた旨と、簡単な楽曲の説明をしました。
この人は良く演奏の前に説明をしてくれます。
以前もハイドンの「太鼓連打」を聴いた時も解説をしてくれました。
それ程、彼の演奏は研究の成果なのですが、普通の演奏とは違って問題提起をする事もしばしばあります。

演奏はバリッと引き締まった素晴らしいもので、内容的にはちょっとした物語形式になっているので四人の歌手には簡単な演技が付けられています。
其々の役割に沿った衣装もつけているのですが、これはちょっとモダンな解釈であまり分かりませんでした。
最後の「満足せるエーオルス」と云うカンタータはトランペットや打楽器などを加えた大きな編成で、
一番楽しむ事ができましたが、やはり勉強不足の私にはちょっと勿体無い演奏会だったかも知れません。
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この日もたっぷりと勉強をさせてもらい、またもやグッタリです。
マタマタ飽きもせずにホテルに近い同じ店で一杯・・・いや三杯でした。

明日はいよいよウィーン・フィルの演奏会、今回の締めくくりです。


by Atelier Onuki
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by Atelier-Onuki | 2013-06-14 21:10 | ウィーン | Trackback | Comments(0)
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