昨日までに今回の目的を二つもこなしてしまったので、この日は何のあてもなく又「SAD」バスに乗ってボーッとコルチナ・ダンペッツォへ向かいました。
![]() トブラッハから景勝の山岳地帯を南下すること一時間ちょっとで到着しました。 ここはドロミテでは一番大きな街で歴史も古く昔から栄えています。 リゾート地だけあって歩行者天国の通りにはちょっと洒落たブティックも点在しています。 あのリッカルド・ムーティの別荘もあるそうで夏はここで過ごしているそうです。 ![]() 昨日は歩きすぎたのでちょっと足腰がガクガクして今日は余り歩く気がしません。 とは云え折角の山岳地帯だし、「何とかと何とかは、高い所へ登る。」と云われますが、その何とかなので高い所が大好きです。 この街にはロープ・ウェイが二本ありますが、先ずはその高い方のトファーナと云う山へ行ってみる事にしました。 これはロープ・ウェイを三本乗り継いで何と3220mと富士山とまではいかないにせよ結構高い所まで登ります。 二本目までは一気に登りましたが、いきなり3000m以上行くのはリスクも伴うのでここの山小屋で一息入れることにしました。 冬場この辺はスキー場になるようですが、その光景はゴツゴツした岩ばかりの殺伐とした厳しいコースです。 ![]() ゆったりとコーヒーを楽しんだあと、暫く付近を散歩してイヨイヨ三番目のロープ・ウェイで頂上に向かいました。 ![]() このロープ・ウェイは勾配がキツク前方の岩盤に向けてグイグイと上昇して行き中々の迫力です。 ![]() ![]() ここにも小さな山小屋と木製のそこそこ広いテラスが谷の方へと張り出していてパノラマ風景を楽しむ事ができます。 見通しの良い時は遠くミラノやヴェニス辺りまで見渡せるそうですが、この日は雲がモコモコと湧いていて視界が晴れたり曇ったりと目まぐるしく変ります。 このテラスから更に鉄製の階段が岩にしがみつくように設置されていて未だ上の方まで登って行く事ができます。 この階段を登ってみましたが途中で階段はなくなり、その先はゴツゴツとした岩場がむき出した本格派の登山コースで 幅50cmほどの両サイドは寄りかかれば倒れそうな弱々しいビニール製のネットしか付いていません。 その先にはネットすら無くなりワイヤーがコースにそって取り付けられているだけでそれは怖そうです。 それに尾根になっているので時折突風を伴った雲が湧き上がって来ます。 ![]() 岩盤もこの山は太古の時代に垂直方向に隆起したようで、その層は殆ど垂直に切り立っています。 ![]() 所々大きく割れた部分がパックリと口を開け吸い込まれそうな溝で迫力満点の谷を形成していました。 さすが向こう見ずの私でもこれ以上登る勇気がなく途中から恐る恐る階段を引き返しました。 暫くテラスから見上げていると先ほどの尾根に人影が見えます。 どうやら頂上を目指して歩いているようですが、世の中には勇気のある人もいるものです。 ![]() 「アァ~怖っ・・・!」思い出すだけでも鳥肌ものです。 ボーッして下のほうを見ていたら今度は向かいの岩盤に動く影が、・・・ ここにも垂直の岸壁を移動しているクルーがいます。 もう「あんたら正気かぁ~」と叫びたくなるくらい見ているだけでゾッ~としてしまいます。 この高さだと気温も低くて寒くなって来たので下りることにしました。 今度は一気に二つ乗り継いで一番目の山小屋まで降りました。 もうここまで下ると木々も生えているし緑に囲まれてホットする光景です。 ![]() お天気もここでは快晴・・・芝生の上には大勢の人が安楽イスに寝転がって日向ぼっこ・・・何とも長閑な光景に様変わりです。 ホットしたのと余りの気持ちよさに暫く寝そべってしまいました。 ![]() この日は殆ど歩かなかったのですが、何だか景色の凄さに緊張したのかドット疲れが出てきてもう何もやる気が起こりませんでした。 by Atelier Onuki ~ホームページもご覧ください~ 応援クリックありがとうございます! ![]() 人気ブログランキングへ
by Atelier-Onuki
| 2013-08-24 01:25
| イタリア
|
Trackback
|
Comments(0)
|
カテゴリ
全体 ウィーン ミュンヘン ザルツブルク デュッセルドルフ チロル ドイツ フランス イタリア イギリス スイス スペイン アメリカ チェコ 日本 オペラ 音楽 絵画 所感 オランダ オーストリア コラム ベルギー 未分類 以前の記事
2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 最新のコメント
■お問いあわせ■
mail ☆ atelier-onuki.com (☆は@に直して下さい) こちらのメールアドレスまでお願いいたします。 ■Atelier Onuki■ www.atelier-onuki.com こちらで今まで書き溜めてきた作品の数々を紹介しています。 ご覧いただけますと幸いです。 ■ドイツ・ニュースダイジェスト■ 毎月第三週(金曜)発行のニュースダイジェストでも”水彩画から覗く芸術の世界”『Nebenweg』というタイトルで水彩画とコラムを寄稿しています。こちらも見ていただけたら幸いです。 当サイト内の画像および 文章の無断転載を 禁止します。 タグ
ブログパーツ
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||