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「ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団の演奏会から」

この日の演奏会はこの楽団の二代目主席指揮者を長年勤め
世界有数のレヴェルに飛躍させたラファエル・クーベリックの生誕100年を記念した演奏会でした。
(尤も彼は6月生まれですが)
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演目はクーベリックが得意曲としていたドヴォルザークの9番いわゆる「新世界から」と
ムソルグスキーの「展覧会の絵」と云うえらいポピュラーな演目でした。

ドヴォルザークの「新世界から」と云うと私は高校生の時に聴いたケルテスがウィーン・フィルを振ったデヴュー盤に鮮烈な衝撃を受け、
それ以来この曲を聴く時はどうしてもその演奏と比べてしまう傾向があるようです。

「新世界」即ちアメリカ時代に作曲されたこの曲は有名なので、いろんな解釈がされて来ました。
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かつて一風変わった指揮者として有名だったストコフスキーのレコードは2枚組みで、
その2枚目をタップリ使った楽曲の解説レコードが付いていました。
インディアン音楽からの影響とか西部の荒野に沈む真っ赤な太陽とか、いくつかの例をピアノで弾きながら解説をしていました。

尤も、初演当時からそのような指摘があったようですが、ドヴォルザーク本人は否定していたようです。・・・

例えばニ楽章のイングリッシュ・ホルンで奏でられるメロディは、
日本の小中学校で下校時間に必ず鳴っている「家路」としてすっかり馴染みの深いものですが、
ここにはどことなく東洋的な旋律で物悲しい郷愁を感じます。

さて、ヤンソンスの演奏ですが、先日のショスタコーヴィチでもそうたったように、
余りバック・グラウンドを穿り返すようなアプローチではなく、
あくまでもシンフォニー作品として洗練された表現に徹していました。

「金管などもう少し荒々しく吠えても良いかなぁ~」と感じましたが、
全体にカッチリと構築された範疇を出ないワキマエのある表現でした。

それでも例の二楽章はしっとりとした丁寧な表現でイングリッシュ・ホルンも味わい深く吹いていましたし、
後半の室内楽風になるところなど、ちょっとジーンと来ました。


休憩後はムソルグスキーの「展覧会の絵」・・・

これは彼にとって得意中の得意曲なのでしょう、音楽は開放され自由闊達な表現で溢れています。
其々のシーンも表情豊かで、風変わりなハルトマンの絵のテーマを彷彿させられる雰囲気が変幻自在に表現され楽しく聴くことができました。
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それでも全体の構成を崩さず、カッチリと纏め上げていたのはサスガでした。

それにこの曲は何と云ってもラヴェルのオーケストレーションが素晴らしいですね。
ありとあらゆる楽器に散りばめられた音響効果は、何度聴いても素晴らしい響きで楽しませてくれます。

この夜はポピュラーな二曲だったので、それほど疲れることなく家路につきました。



by Atelier Onuki
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by Atelier-Onuki | 2014-11-17 23:17 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)
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