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「師走はやっぱり・・・」

皆様しばらくご無沙汰しておりました。

11月末から出たり入ったりで、ミュンヘンには殆ど居ませんでした。

12月頭は所用でローマへ出かけ、帰って来た翌日にはデュッセルドルフとアーヘンへ仕事で出向いて昨夜やっと帰って来た処です。

明日はまた会社のクリスマス・パーティがフランクフルトであるので、
荷を解いてはまた詰めなおすと云う体力勝負の日々を送っています。

実はローマへ行ったのは、ムーティで「アイーダ」を聴く予定をしていました。
彼は最近シカゴの音楽監督になったので、ヨーロッパでの公演がめっきり減った上に、
オペラを振る機会がほとんどありませんでした。

ところが、ここ数年予算難が膨らみ観客が激減しているローマの歌劇場を救わんとばかり、
自ら芸術監督を申し入れその芸術的質を向上させるべくテコ入れがされていました。

これでやっと彼が振るオペラを観る機会も出来たので楽しみにしていました。

初めて彼のレコードを聴いたのもデビュー盤の「アイーダ」でしたが、
その輝かしく歌に満ちた躍動的な演奏は歌手陣の素晴らしさとあいまって鮮烈な印象を受けました。

彼の演奏会は何度も聴いて来ましたが、ムーティと云えばやはりオペラを聴きたいもので、
未だ彼のオペラは聴いた事がない身にはとても楽しみでした。

処が、数ヶ月前にやはり予算が足りないことから、合唱団やオーケストラ団員の40%も解雇され、
彼の望むレベルまでの出演者が揃わなかったのを発端に政策に対する抗議を込めて、とうとうこの公演をキャンセルしてしまいました。

結局は演目も「ルサルカ」に変更されてしまい、どうしようか迷ったのですが折角なので行ってみる事にしました。

ローマの歌劇場はイタリア三大歌劇場の一つと云われているのですが、元来ミラノやナポリよりも地味な感じでした。
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それでも私が初めてこの歌劇場を訪れた20年程前には、係り官はまるで僧侶の様な黒い衣装を纏い、
ゴールドの大きなペンダントを掛けていて威厳がありました。

しかも意識的にイケメンを揃えていて、男の私ですら見とれてしまうほどでした。

売り子のお嬢さんも、昔日本の駅弁売りの様な箱を首からぶら下げて、パンフレットやお菓子、
それにタバコまで売っていて、まぁ優しくて可愛い感じでした。

処が、先日久しぶりに訪れたローマの歌劇場では、イケメン君たちは普通のダーク・スーツに安っぽい赤ネクタイのオジサンたちに、
そしてお嬢さんたちは、ちょっと強面のオバサンに変身し「エッ、まさかあのお嬢さんたちが月日を重ねてぇ~」・・・

開演30分前にも関わらずロビーも閑散としています。
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まぁ幾ら急遽演目が変わりムーティも出ないとは云え、これは寂しい状態です。
客席もパラパラ・・・結局は30%入り位の状態で開演してしまいました。
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それでもオーケストラの演奏は真剣に取り組んでいますし、中々のレヴェルで、
歌手陣も直向きで良く歌っていました。
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休憩時間にロビーをうろついていると、昔のポスターが飾られていました。

指揮者や歌手陣も錚々たる名前が並んでいます。

中でも「ドン・ジョヴァンニ」のポスターには何とカラヤンの名が、ドン・ジョヴァンニにはシエピ、エルヴィラにはシュヴァルツコップフ、
脇役のマゼットにパネライと錚々たる陣営で、「イヤ~こんな時代に観てみたかったなぁ~」と暫し眺めていました。
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オペラが誕生したイタリア、経済事情は難しいかも知れませんが、
再びイタリアの威信に掛けても昔の輝きを取り戻してもらいたいものだと、つくづく考えさせられました。


by Atelier Onuki
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by Atelier-Onuki | 2014-12-12 19:04 | イタリア | Trackback | Comments(0)
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