「アルフレート・プリンツさんの思い出」

先程、音楽関係の記事を読んでいたら、クラリネット奏者のプリンツさんが
9月20日に亡くなられたとの訃報が載っていました。
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かれはレオポルド・ウラッハからその古きよきウィーンの伝統的な演奏法を受け継ぎ、
もう現役を退かれてから長くなりますが、これでまた一人ウィーンの至宝が亡くなってしまいました。

彼の演奏を初めて聴いたのはウィーン四重奏団と来日された折、
昭和女子大の人見記念講堂で曲はブラームスの「クラリネット五重奏」でした。

その円やかで深みや温かみのある演奏に接し、ウットリとして聴いたのを覚えています。
そういえば師匠ウラッハの演奏はこの曲の代表盤で、
今でも愛聴盤として秋に聴くには打ってつけのCDですね。・・・

それ以後、私が初めてウィーンへ行った頃は、
彼は未だウィーン・フィルの主席奏者として活躍されていました。

その円やかで深みのある演奏スタイルは健在で、
何度もそのソロ・パートに聴き入っていました。

彼は教育者としても熱心で、オペラのピットでは余り客席から見えないこともあってか、
若手奏者の隣に座って、クラリネットパートが出てくる度に小さく指揮をしながら懇切丁寧に教えたおられました。

ある時、オペラの立見で知り合った人で、
彼からクラリネットを習っている方とお話させて頂く機会がありました。

いきなり 「彼は本当に一日中、音楽のことしか考えていないですよ~」と、

あまり練習をしないままレッスンを受けに行くと、直ぐに見破られ 
「もう今日は帰って良いよ!」と冷たく追い払われるそうです。

逆に充分な練習をして良い演奏ができた時などは、
上機嫌になって時間を忘れてトコトン教えてくれたそうです。

また一人音楽の申し子のような偉大な音楽家がなくなり、
寂しい思いが込み上げてきますが、プリンツさんのご冥福をお祈りいたします。



by Atelier Onuki
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by Atelier-Onuki | 2014-12-19 02:03 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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