モンマルトル墓地を出て、サクレクール方面へとダラダラ上って行きました。
途中Abbessesの手前でLepicと言う通りと交差する所にV字型の建物が建っています。 ここはレストランになっていますがパリでは珍しく木組みの古い建物で渋い味わいを醸しだしています。 ![]() このrue Lepicを左に曲がると54番地の家にゴッホが弟テオと住んで居たアパートが存在します。 プレートが取り付けられていて1886年から1888年までの3年間この4階に住んでいたそうです。 ゴッホはこのアパートからアルルに旅立って行ったのでしょうね。・・・ ![]() ![]() さて、すぐ隣50番地のアパートにはドガが住んでいたそうでエライ人たちが隣り合わせで住んでいたものです。 ゴッホは弟を介してドガとも親交があったので、物凄いご近所付き合いですね。・・・ そういえば先ほどドガのお墓を訪れたばかりでした。 このアパートの向かいにも古い家が残っていて、 その雰囲気はちょっとウィーンに似ているようでもありパリの中心部とは思えないような一角です。 ゴッホはこの家越しにパリの眺望を描いています。 ![]() ![]() さて、Lepic通りは更に右の方へと湾曲して行きモンマルトルの中心へと登って行くと 途中、建物の間から木組みの風車がチラチラと見えてきます。 ここはルノワールが中庭でダンスの様子を描いた「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」が有名で、 入り口にはこの同サイズのコピーが掛けられています。 ![]() ![]() 今は建物が密集していて当時の面影を偲ぶのは難しいのですが、 ゴッホが描いた頃、この辺には建物がなく風車だけが畑の中にポツリとあるだけでした。 ![]() 賑やかな中心街、Tertre広場の手前を左折、今度は坂をダラダラ下って行きます。 間もなく左の角には淡いピンクが特徴的でユトリロも描いたレストラン「la maison Rose」が建っています。 いつかこれを描きたいと思いつつ、もう何年経ったでしょうか。・・・ ![]() ![]() 右手にはパリ市内唯一のブドウ畑が広がっています。 ![]() その真下には年期の入った赤壁が特徴的なシャンソニエ「Au Lapin Agile」(すばしっこいウサギ)が 小さいながら独特の雰囲気を醸しだしています。 ![]() ここはピアフも出演したことがある有名なシャンソニエでやはりユトリロが描いていますし、 若きピカソやマティスも常連客だったようです。 ![]() 以前に母親と2度ほど入ったことがあったのですが、我々が知っているような有名曲は一曲も唄ってくれませんでした。 シャンソンといっても奥が深く夥しい数が存在するのでしょうね。・・・ この先、サン・ヴァンサン通りと交差する所にユトリロが描いたベルリオーズの家があるとのことでしたが、 今はプレートが付いているだけで建物はすっかり建て替えられています。 ![]() 気を取り直して階段をハァハァと上りきりコルト通りに出ました。 ここの6番地にはサティが住んでいたそうです。 ![]() その隣、現在はモンマルトル美術館になっていますが、ここはかつて画家たちのユートピアと云っても良いような家です。 なんでもモンマルトルで一番古い家だそうで、正面のプレートにはここに住んだ画家たちの名前が刻まれています。 主だった人ではルノワール、デュフィ、そしてユトリロも両親と一緒に住んでいました。 ![]() 一歩中に入ると大きな中庭に雑木林まで残っていて ここがモンマルトルの中心であることが不思議なくらい静かでオアシスのような別世界です。 ![]() ![]() ![]() 中庭越しにはサクレクール寺院やその手前には古風で巨大な水道塔が建っています。 一方反対側はパリの北東部を一望できる高台でもあり、隣には先ほどのブドウ畑が続いています。 ![]() ![]() 中央に建つ母屋には、キャバレーなどその当時この界隈に関する資料が ロートレックのポスターなどで展示されていて時代は100年ほど引き戻されるようでした。 それにゴッホがパリ滞在中に描いた「タンギー爺さん」の画材店もここにあったそうです。 ![]() さて、この日も寒いうえに中身が濃くてグッタリとなりましたが、 夜はガルニエでバレエを観る予定・・・もう一頑張りです。 by Atelier Onuki ~ホームページもご覧ください~ 応援クリックありがとうございます! ![]() 人気ブログランキングへ
by Atelier-Onuki
| 2015-12-17 00:20
| フランス
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