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「ルーヴシエンヌ辺りの探索」

ちょっと寒さが緩んだので画家の足跡を探しに郊外へ出かけました。

この日の目的地はマリー・ルロワからスタートしてルーヴシエンヌを通ってポール・マルリーまで歩く
巡礼のようなキツイ行程ですが、この辺でもピサロとシスレーは多くの絵を描いています。

サン・ラザールからマリー・ルロワを目指し列車に乗り込みしました。

処で駅では何本もあるホームには人影がなくガランとしています。
電光掲示板の前では大勢の人が番線が表示されるのを待っていて、
ようやく出発の2分くらい前になってやっと表示されました。
あのテロ事件以来、監視がし易い様、こんなシステムが導入されたのでしょうね。

列車は高層ビルが立ち並ぶラ・デファンスを過ぎると俄かに住宅地となり丘が連なる景勝地を通って行きます。

途中ルーヴシエンヌを過ぎ、揺られること3・40分でマリー・ルロワの小さな駅に到着しました。
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駅前の坂道をダラダラ上って行きましたが、周りは閑静な住宅街です。
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坂を上りきり左に折れると今度は下り坂、暫く歩いた所、市役所の前に一枚目を発見・・・
ピサロが描いた古い家並みです。
初めて見た絵なのでタイトルも分かりませんが、お宝探しのような散策で早々の発見はちょっと嬉しくなってきます。
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更にグネグネと坂道を下ると大きな人造池が現れました。
どうもお城の城壁下らしく石垣の向こうには大きそうなお城があるようです。
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この辺も探してみましたが一枚も見つけることができません。
角に建っている家の門柱にはシスレーに関する云々が書かれたプレートが付いていますが、
フランス語なのでさっぱり分かりませんでした。
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道もどっちへ行ったら良いのやら迷う事、暫し・・・
インターネットで拾ってきた小さな地図を頼りに、余り人が通りそうでない細い坂道を選びました。

勾配にキツイ厳しい道でしたが、この道沿いには一際大きなお屋敷が立ち並んでいます。
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やっと車が通る道に出て、今度は坂道を左折・・・暫く歩いていると小さな集落に出てきました。
ここにも一枚、ありました、ありましたピサロです。
「村の入り口」と題された絵のプレートが建っています。
それも先日、オルセーで見たばかりの絵です。
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暫く感慨深く眺めていましたが、この直ぐ後ろ側に建つ黄色い家はなんとルノワールのお母さんが住んでいたとか、・・・
ちょっと思わぬ発見でした。
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ここから鉄道に掛かる橋をこえると雑木林越しにチラチラと水道橋が見えてきました。
ここには道路を挟んで左右に二枚のプレートが建っています。

一枚目はピサロの「ヴォワサン村の入り口」で有名な一枚です。
もう一方はシスレーが描いた「マルリの水路」でこちらも代表的な一枚。
「二人仲良く描きにきたのかなぁ・・・」と感慨深く佇んでいました。
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ただ、この水道橋は彼らが描いた頃から比べると雑木林の木が大きく生長した関係か
描かれた頃のようにはっきりとは見えませんでした。

村をグネグネと通り抜け大きな並木道へと出ました。
この右側の建物は石塀が延々と続いていて小さなお城のようです。
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暫く進むと遠くからでも見えて来ました。・・・また道を挟んで2枚のプレートが建っています。
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一枚目はピサロがこの石塀の側から向かいの家の入り口付近を描いています。
入り口への坂道も置かれている車よけの石もこの絵の通りです。
これには思わず嬉しくなってきます。
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一方の絵はそうシスレー・・・この絵が描かれた所へ一度は行ってみたいと思っていた
「マシンの道」です。
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「もう今日はこれで充分か」、とも思いましたが、ここからセーヌまで下っていかないと交通手段がありません。

また、地図を頼りに並木道の一番奥まで歩きましたが、ナ・何と道は遮断され
“DANGER”と書かれた紙が今にも引きチギレてしまいそうな状態でへばりついています。
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ウ~ン、・・・この道を引き返して車道を下ろうかと、地図を再確認・・・相当長い距離を歩かされそうです。

Dangerと言われてもどの程度のものか分からないし、ショート・カット好きの私としては意を決して下ってみる事にしました。

年季の入った石畳はデコボコして歩き辛い上に昨夜降った雨で濡れています。
それに落ち葉はさらに水を含んでいて滑りやすい状態になっていました。
それでも途中にはここが高台である為、見晴らしが良く扇方をした案内プレートまでが取り付けられています。

フ~ムこの下がセーヌであの辺がアルジャントイユか・・・と暫し眺めていましたが、そんなノンキな事を考えずに進まなければなりません。
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更に下ると案の定、工事中のようでショベル・カーなどの重機がおかれています。
この辺からは道がなくなり踏み場を選びながらあっちへポイ、こっちへホイと慎重に下っていると、
急に一枚のプレートが・・・エエッよりによってこんなところに。・・・
なんとピサロが描いているのです。
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この工事は何とその描いた家を取り壊している真っ最中だったのです。
まぁ仕方が無いと云えば仕方がないのですが、寂しい気分に落ち込みながら歩を進めました。
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この家の先を曲がるとセーヌが見えてきました。
辛く寂しい気分になってきた時に、やっと希望の光が見えたような・・・
ところがここからは更に急勾配に変わり「エッ本当に歩けるのかなぁ」と心配になるほどでした。
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ひ弱わそうな手摺が付いていなければ到底滑ってしまいそうでしたが、
何とかオッチラ、オッチラと下り終えました。
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ふと見ると麓には古い石作りの建物が建っていて、「来た坂道を振り返れば太いパイプが何本も設置されていました。」
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唯、嬉しいことに目の前は探していたセーヌに掛かる堰跡にビンゴです。
以前はバスで通過した時に撮った写真を頼りに一枚描いたことがありました。
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後から知ったことですが、この堰から丘の上にあるルーヴシエンヌまで水をくみ上げていたとかと云う事です。

さて、シスレーが描いた大きな堰は、残念ながら今は単に橋が架かっているだけですが、
この堰跡の一部は小さいながらも堂々とした風格を漂わせています。
それにその背景にみえる2軒の家が良い風情を醸しだしています。

ここでは当然ながらシスレーが描いた「マルリーの堰」の二枚を発見・・・
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セーヌ沿いにちょっと上ると今度はピサロがこの辺りの家並みを描いています。
これも初めて見る絵でタイトルは分かりませんでした。
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さて、ここからはバスに乗り、あの洪水の町ポール・マルリーへ向かいます。
初めて来た時は感を頼りにエイとバスを降りたのですが、今度は何処で降りたら良いのか見当が付いています。
見覚えのあるバス停は「Jaurés」と云って上に小さくポール・マルリーと書かれていました。
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あの憧れの「洪水の家」・・・ドキドキしながら近づいて行きました。
このトキメキは何だか昔の彼女に再会するような感覚に似て、自分でも可笑しくなりました。
暫くアチラからこちらからとシスレーが描いた色んな角度から眺めていました。
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公園を抜けセーヌの袂まで、ここには古風な船がたくさん停泊していてどうも皆さん住んでおられるようです。
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公園側から見た洪水の絵も発見しました。
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川沿いには昔、洗濯場があったそうでその光景はピサロが残しています。
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この辺りにも仲良くやって来たのでしょうか・・・もっともシスレーはこの町に暫く住んでいましたね。・・・
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疲れも限界・・・遅めの昼食を「洪水の家」の向かいにある、鄙びた「イタリアン」で取ることに・・・ 
(何でフランスなのにイタリアン?ですが・・・)

さあ、午後からはサン・ジェルマン・アン・レーまで出て、今度こそはドビュッシーの家に入るぞ・・・



by Atelier Onuki
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by Atelier-Onuki | 2015-12-19 03:22 | フランス | Trackback | Comments(0)
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