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「ルノワールのこと」

ルノワールは世界中で人気の高い画家で、日本でもそれは喫茶店の名前に付けられているほどの人気です。
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彼が描いている題材は殆どが人物画で風景画は余り描いていません。

逆に殆ど風景ばかりを描いている私にとっては余り興味が湧く画家ではなく、
今まで気に留めてじっくりと見ることは余りありませんでした。

偶々ウィーンのアルベルティーナで見かけた風景画は水彩だったので、
ジックリと見たのですが、それほど感心するというよりも、
むしろ「フ~ム、余り上手くないなぁ~!」と思ったのが正直な感想でした。
「ルノワールのこと」_a0280569_2354274.jpg


そんな印象をズット抱いていたのですが、先日の講演会のために色々と調べている内に、
人物としてのルノワールはモネやシスレーと生涯にわたり親しく付き合っていて、
面倒見も良く「中々良いヤツだったのだ・・・」と思うようになりました。

その後、オランジェリーにある「雪景色」の風景画を思い出しパリへ行った折に、
もう一度ジックリと眺めていました。
この作品は彼の数少ない風景画の中でも力作で以前からこれは好きな絵でした。
「ルノワールのこと」_a0280569_2363825.jpg

ちょうど、日本語のオーディオ・ガイドがあったので、これを聞きながら眺めていたのですが、
この絵の前ではルノワール自身が語るような設定で説明がなされました。
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「絵を描くということは、忍耐との戦いである。・・・ 
ルネッサンスの画家たちは、ある意味職人で絵をどの様に描いたら良いのか、その技術を習得していた。・・・ 
今、我々は如何に描いたら良いのか、分からなくなってしまった。・・・」と

あれだけの巨匠でも、晩年に近い年齢になって「どう描いたら良いのか?」と葛藤をしながら描いていたとは。・・・

いやいや、この言葉には我々絵を描くものにとっては、大きな励ましではないでしょうか。・・・

もう何百枚描いて来たことでしょうか・・・木なんぞ何億本描いて来たでしょうか・・・
それでも毎回たった一本の木を描くのにどれだけ苦労をし、悪戦苦闘していることでしょうか・・・

描いている間は自分自身を励まし忍耐の内に試行錯誤を繰り返して仕上げて行かなければなりませんが、
それでも自分で気に入った仕上がりになった時は無上の喜びも感じます。

そんな訳でルノワールさんから、ちょっと励まされ、少し気が楽になりました。


by Atelier Onuki
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by Atelier-Onuki | 2016-01-15 02:37 | 絵画 | Trackback | Comments(0)
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