ウィーンの中央墓地(ドイツ・ニュース・ダイジェスト2月のコラムより)

2月のコラムを掲載するのをすっかり忘れていまして、とてもタイミングが悪いのですが、せっかくなので一応upしておきます。
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空路ウィーンへ到着し、「シュヴェヒャート空港」から街へ向かうと、
一番先に通過する観光スポット、それは何と墓地です。

墓地が名所というのも実にウィーンらしいのですが、さすが“音楽の都” と言われるだけあって、
ここ中央墓地(Der Wiener Zentralfriedhof)にはウィーンで活躍した幾多の大作曲家たちが眠っています。

またこの墓地は映画『第三の男』、(1949年公開、キャロル・リード監督)のラスト・シーンの舞台としても有名です。

市街地からは6番か71番の路面電車で向かうのですが、
この中央墓地だけで停留所が4つもある広大な墓地で、墓地の中をバスが巡回しているほどです。
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音楽家のお墓参りには墓地の正面入り口に位置する「Zentralfriedhof 2. Tor」で下車し、
中央に建っている大きなドームを持つカール・ルエーガー記念教会に向かって並木道を進みます。
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教会の少し手前を左に折れると、そこには名だたる作曲家のお墓が目白押しに建っています。(Gruppe 32A地区)
 
ちょっとした広場になっていて、中央にはモーツァルトの仮のお墓があり
(最初に埋葬された聖マルクス墓地が共同墓地だったため、遺体がどれだか分からなくなったのです)、
その後ろにそびえ立つ(メトロノームのような)オベリスクのお墓にはベートーヴェン、
右隣にはシューベルトが眠っています。
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このお墓も元々は街中のヴェーリンガー墓地(現在はシューベルト・パーク)にあったのですが、後にここへ移されました。

ベートーヴェンを崇拝し、葬式で彼の棺を担いだシューベルトも、
後を追うように1年後に亡くなってしまいます。
没後はベートーヴェンの傍に埋めて欲しいと切望していましたが、それが実現され、ここでもお隣同士です。
 
さて、小道を挟んでシュトラウスⅡ世、その右隣にはブラームスのお墓が建っています。
音楽スタイルが正反対の二人ですが、意外と仲が良かったそうです。

ドナウの流れをイメージした若い女性が寄り添うシュトラウスに対し、
ブラームスは頭を抱えるようにうな垂れ、今なお悩んでいるようです。
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彼らの背中側にはシュトラウス父とライバルだったランナーが仲良く並んでいます。
他にもズッペを初め、グルックやヴォルフにシェーンベルクなど枚挙に暇がありません。
 
作曲家だけでなく、ウィーン・フィルの名コンサートマスターだったボシュコフスキーや
名歌手ロッテ・レーマンなども眠っていますし、
サリエリやベートーヴェン唯一の弟子チェルニーなどは入り口近くの0地区に眠っています。 

音楽愛好家にとって、一つまた一つと偉大な音楽家の名を発見する喜びは、
ゾクゾクするほどの感動を覚えます。
まるで宝探しのように……。




by Atelier Onuki
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by Atelier-Onuki | 2017-03-07 00:06 | ウィーン | Trackback | Comments(0)
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