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ラトル ベルリン・フィル ケルンの演奏会から

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昨夜はケルンでラトル指揮ベルリン・フィルの演奏会がありました。

今、最高の状態にあるにも関わらず、彼は今シーズンで音楽監督を辞任しますから、
聴ける機会があればなるべく行くようにしています。

演目はWidmannと云う作曲家のダンス曲で、どうもベルリン・フィルから委託されたものらしいが、
ポップス風でさっぱり良さが分からなかった曲と、
これまたLutoslawskiという作曲家でベートーヴェンを意識して作曲されたらしい交響曲の3番でした。

ババババンと鳴る最初のテーマが、ベートーヴェンの運命の頭、
ジャジャジャジャ~ンの4つのモチーフからきているそうですがサッパリ分かりませんでした。

処で、この曲の後半に入ってポディウム(ステージ後ろの席)でザワザワとした動きが・・・
どうもこの辺に座っていた女性に異変が起こったようです。
周りにいた人たちやホールの係員によって抱かれながら退場していきました。

私の座っていた近くからも2・3人の紳士がサッと向かって行きました。
恐らくお医者さんなのでしょうか・・・
この辺はさすがドイツ、未々正義感や使命感はしっかり残っています。

さあ気を取り直して、後半はお目当てのブラームスの交響曲1番です。

ティンパニーの連打を伴って弦群が緊張感を保ちながら堂々と弾き始められました。

ラトル氏はよく何か新しいことに挑戦するところがあって、キビキビとした若干早めのテンポで活気があるのですが、
ここではむしろ落し気味のテンポでゆったりと鳴らしています。

この辺はブラームスという事で、さすが重厚な印象を与えようとしているようです。

途中、弦や木管が絡み合い、複雑なテンポで構成されている所でも、
アンサンブルは流麗な動きで見事にハモっています。
いやぁ~さすがベルリン・フィルと思わず唸ってしまいそうです。

柔らかな響きで2楽章が静かに始まりました。
その甘いメロディにウットリとして聴き入っています。

後半に入り、いよいよヴァイオリンのソロが弾きはじめられました。
今日のコンマスはシュタブラーヴァさんです。
ソロの響きは浮き上がってきますが、その柔らかくて清涼な弾きぶりは決してデシャバラない上品なバランスです。
木管とのやり取りも甘く夢見心地で、もうウットリとして聴き入るしかありませんでした。

フィナーレに差し掛かりヴァイオリンのソロがス~と浮き上がって来ますが、
どこまでも滑らかに引っ張られた響きは静かに消え入るように終りました。

3楽章では軽やかなメロディ・ラインに乗って木管群が煌びやかにくり広げられます。

クラリネットからフルートに、そしてオーボエと受け継がれながら展開して行きますが、
この楽器間の受け渡しが実にスムース、何時何処で吹きだしたのか分からないほど滑らかです。
それでいてソロで吹いている木管はフワッと浮き立ち、周りの楽器たちが絶妙に絡み合っています。

あっという間の3楽章が終わり、間髪を入れずに4楽章へと引き継がれました。

低音域の弦がグ~ンと盛り上がったところにティンパニーの一撃・・・

にわかに緊張感が高まって、複雑なメロディーが交差し今度はティンパニーの連打で、
一瞬の静寂が訪れると、弦群のトレモロに乗ってホルンのソロが朗々と響きます。

ウ~ン、上手い!!! 惚れ惚れするような甘くロマンティックな旋律です。

ここでも一旦ピッチカートで見切りをつけると、いよいよメイン・テーマのメロディーが弦群によって浪々と弾かれますが、
まるで柔らかなビロードの絨毯の上を転がっているような心地よさで、自然と体が音楽にあわせて揺れているようです。

曲は盛り上がりブラームス特有の複雑なメロディーが折り重なり、クライマックスを迎えました。

フィナーレはスピード感に溢れていますが、アンサンブルは一糸乱れず、
音量も絶妙のバランスが保たれ、フォルテシモでもあくまでも柔らかく心地よい響きです。

ジャン・ジャン・ジャン・ジャ~ン、と格好よく閉じられました。

いや~久々に良いブラームスを聴かせてもらいました。

今月末にはいよいよベルリンで彼のグッドバイ・コンサートが予定されています。

その直後には最後の演奏会があってマーラーの6番で幕を閉じるようです。
因みに、アバドの最後もマーラーで、その時は7番でした。

さて、終演後はいつも通り駅裏の屋台へ直行、今宵のビールは格段に美味しく感じました。



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by Atelier-Onuki | 2018-06-10 00:04 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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