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日本滞在 3 - 寺田屋と酒蔵巡り -

伏見稲荷から京阪電車の駅まで境内から少し歩きますが、参道にはお正月を控え屋台が目白押しに建っています。
人でも多く、掻き分けながら進みました。
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京阪「伏見稲荷」駅では“お稲荷さん”が販売されていて結構な人気です。
「稲荷で稲荷か・・・」とちょっと気をそそられましたが、
ここはぐっと我慢してちょうど到着した電車に乗り込みました。

中書島へ行った目的は、まず竜馬縁の「寺田屋」を訪れ、その後ブラブラと酒蔵めぐりを楽しむことでした。

取りあえずは腹ごしらえと歩き出しましたが、あまりお店がありません。
たまに出くわしても閉まっていて、何だか寂しくなります。

やっと古くて鄙びた中華屋さんが何とか営業中のようです。
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恐る恐る扉を開けるとカウンター1本の店で、誰も座っていません。

もう2時をまわっていたので、ここでも恐る恐る「すみません・・・未だ食事できますか?」と訪ねたところ・・・
「ハイ・どうぞ・どうぞ」と心強い返事・・・良かった・・・

ここは念願の「酢豚」にしようと心に決めました。
普段は余り美味しくない「酢豚」しかないので、
日本人が調理する一般的で素朴な「酢豚」は日本で食べる楽しみの一つでした。

暫くしてご婦人が2人入って来られました。
近所の常連さんらしく、入ってきて直ぐに「私ランチ・・・」、「私も・・・」と速攻です。

エエッ「ランチってあったんだ・・・」、何なんだろうと気になります。
カウンター越しに見ていると、フライパンをもう一つ、隣のレンジにのせ卵を投入しました。
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私の「酢豚」にも野菜が投入され、そろそろ完成間直・・・

すると用意されていた3つのお皿に「酢豚」を分け出しました。
「エエッ・・俺の酢豚・・・」と一瞬叫びそうになりましたが、冷静に眺めていると、
どうやら「俺の酢豚」と思しき皿には多めに投入されたようで、一安心・・・

どうもこの「ランチ」は「酢豚」と「芙蓉蟹」のセットのようです。
安堵感と共に「ああ俺もあれにしたら良かったなぁ・・・」と心の中で呟いていました。

それでも久しぶりに食べる日本の「酢豚」の味は美味しくて、充分満足致しました。
さて、お腹も満たされ温かくなったので元気が戻ってきました。

いよいよ「寺田屋」です。
それは橋を渡ると直ぐ左手に見付かりました。
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なるほど宇治川からの運河沿いに建っていて、船宿であったことが充分伺うことができます。
ここで起こった二つの大きな事件で有名ですが、実際の建物は「鳥羽伏見の戦い」で消失したそうで、その後立て直されたものだそうです。

それでもあの司馬僚太郎さんの「竜馬が行く」を読んだ時のシーンが蘇ってくるようです。
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早速館内に入り二階へと上がりました。
部屋は六畳間が三部屋ほどでしょうか、小さく感じます。
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真ん中の部屋は竜馬が泊まっていた部屋で掛け軸や写真など竜馬縁の品々が展示されています。
中でも事件の折、実際竜馬が使用したピストルもオリジナルが展示されています。
これは中岡慎太郎から贈られたスミス&ウエッソンで、当時としては最新式の6連発銃でした。
竜馬が逃げたとされる裏階段や、その時お龍さんが入っていたとされるお風呂も再現されていて、充分に当時のことを彷彿させてくれます。
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それに、竜馬を知っている外国の人はまずいないので、ゆっくりと竜馬ファンのオジサンたちに囲まれて楽しむ事ができました。
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さて、いよいよ酒蔵巡りです。
先ずはちょっと戻って一番大きな「月桂冠」の酒蔵を目指しました。
疏水越しに見る醸造所は、立派な塀に囲まれた風格のある建物で味わいがあります。
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正面玄関の駐車場にはやはり、飲兵衛だろうと思しきオジサンが熱心に写真を撮っていました。
(まぁ私もその一人ですが・・・)
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中も昔ながらの趣がある建物で月桂冠の歴史博物館も興味深く観賞できました。
中庭も大きな樽が転がっていて古の時を感じさせてくれます。
ショップでは2種類の利き酒をさせてくれました。
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ほろ酔い気分で次の「黄桜」へ向かいました。

ここはもっと開放的なミュージアムで入場が自由です。
とくに「黄桜」といえば河童のキャラが有名で、ミュージアムも「カッパカントリー」と名づけられ、
日本各地に伝わる河童伝説を紹介していました。

カッパの手などのミイラは展示されていましたが、残念ながら小島功さんが描かれた様な色っぽいカッパはいませんでした。
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さて、竜馬通りと名付けられた古い町並みを進み、賑やかな商店街へと出てきました。
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もう一軒、お目当ての酒蔵がありました。
それはちょっと外れた所にあるので、
迷ったのですが商店街の角にあるお店で買った鯛焼きで一息ついてから探すことにしました。

この酒蔵は時々メールを下さる方から、もし京都へ行くなら是非お進めお店として教えてもらっていました。
商店街からは相当離れているので、もし教えてもらっていなかったら行く事はなかったでしょう。
「おきな屋」さんという橋の袂に建つ小さな酒蔵で、いそいそと中へ入りました。
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既に私と同年輩くらいの紳士が家族連れで来られていました。
何杯か試飲をされていて、私がモジモジしていると「どうぞ・どうぞ」と奥へ入れてくれました。
いや、酒飲みの人情なのでしょうか・・・
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私も一杯、生酒を試飲させてもらいました。
口元に寄せるとファ~となんとも爽やかな香りが・・・ 一口含むとまぁ何とも円やかな風味・・・ そして深みが残る後味の良さ・・・

その間、この紳士は「では、これ2本貰います!」といっています。
いやぁ、「私も一升瓶で2本 !」と言いたいのですが、如何せんスーツケースに放り込んでの長旅です。
渋々、小さなボトルを1本頼んだところ、外の樽から引かれたホースの付いた蛇口から直接空瓶に注いでくれました。
蓋もちゃんと栓をした後から銀紙のカバーを特殊な道具で熱を加えながら密封してくれました。
これなら漏れることもなく安心です。
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この後も元気だったら「油長」さんとか「伏見酒蔵小路」も回りたかったのですが、この日はもの凄く歩いたし、ちょっとほろ酔い気分になったので、これは次回の宿題としました。
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さあ、明日は清水さんあたりを散策してから大阪へ向かいます。



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by Atelier-Onuki | 2019-02-06 00:17 | 日本 | Trackback | Comments(0)
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