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ゴッホ-3 (アルルへ)  [ ドイツ・ニュース・ダイジェスト 8月のコラムより ]

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パリで多くの刺激を受けたゴッホはいよいよ新しい絵画運動のユートピアを夢見てアルルへと旅立ちます。

そもそも何故アルルを選んだのか分からなかったのですが、
どうも浮世絵に大きな衝撃を受けた彼は、本当は日本へ行きたかったそうです。

唯、当時の人たちにとって日本は遥か彼方の異国でした。

ゴッホは浮世絵には影が描かれていないのに疑問を抱き、
それは太陽が真上から照っているので人物などの影が真下に来る為だと結論付けました。

そう言われて繁々と浮世絵を見直してみると、ゴッホの言う通り確かに影が描かれていません。
まぁ凄い洞察力を持っていたのでしょうね。

彼にとって日本は太陽が燦々と輝く国だと思っていたようです。

そこでパリから行ける範囲ではプロヴァンスも、確かに太陽は燦々と輝いています。

しかし彼がアルルに到着したのは2月で雪が積もっていました。

さぞかし想像していた景色とは違ったと思いますが、そこにも日本的なモチーフを見つけています。
最初に描いた「雪景色」では広重が描いた雪の「沼津」を意識しているようですし、
春に描いた「花咲く桃の木」にははっきりとした浮世絵へのオマージュが見て取れます。
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ゴッホは冬にパリからアルルに来ましたが、私は夏に反対側のマルセイユから向かいました。

途中、丘陵が広がる草原はカラッカラッに乾いて茶褐色に枯れています。
その所々にはゴツゴツとした白っぽい岩が点在していて、まるで秋吉台のようです。

生えている木々はカサカサとした松が多く、「フムフム、この景色を描こうとすると、
確かに短いタッチでゴリゴリと描くしかないなぁ~」とセザンヌの描き方を思い浮かべていました。

列車はアルルへ到着、ヨーロッパに何処にでもあるような田舎の駅です。

ローヌ川に沿って街中を目指しました。

暫くして直ぐに城門の手前のロータリーに出ますが、ここで振り返り、プ
ラタナスの広場越しに家並みを感慨深く眺めていました。

そうここにはゴッホが借りた「黄色い家」が建っていた場所です。

もうこの家は建て替えられましたが右側奥に掛かっている鉄道橋は当時のままで、
彼の描いた風景に思いを馳せていました。
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いよいよ「夜のカフェテラス」を描いたフォーラム広場を目指します。



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by Atelier-Onuki | 2019-08-20 22:17 | コラム | Trackback | Comments(0)
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