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ゴッホ - 10 (サン・レミー・ド・プロヴァンスの街へ)

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ゴッホが入院していたサン・レミー・ド・プロヴァンスのサン・ポール・ド・モーゾール修道院のすぐ裏手には
アルピーユ山脈を背景に「グラヌム」と言う古代遺跡が広がっています。
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歴史は古く紀元前500年ころケルト人によって開拓されました。

ここにはアルピーユ山脈からの良質な水が湧いていたそうで、
ケルトの神グラニスを祭る為に祭礼用として集まって来たそうです。

この水に浸かると治療効果もあると信じられていたようで、
ローマ時代には、あのアグリッパも治療のため遥々訪れたとの記述があるそうです。

この遺跡の周辺はオリーブ畑が広がり、ちょっと不思議な形をした古代の巨石なども点在し興味をそそられます。
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さらにアルピーユ山脈の奥のほうにレ・ボーという町がありますが、
隆起した巨大な岩盤の上に登ると、忽然と趣きのある中世の町並みが現れます。

岩肌には無数の穴が開いていて一部住居になってた形跡もあります。

何でもここでボーキサイトが採れ、それを採掘した穴だそうで、
ボーキサイトは町の名前に因んで付けられたそうです。
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ゴッホは修道院周辺の広々とした景色が気に入ったようで、オリーブ畑や松並木など精力的に何枚も描いています。

彼が描いた場所を見て回れるようにゴッホ・プロムナードと名付けられた散歩コースになっていて、
其々描いた場所に何を描いたのか絵のパネルが立てられています。
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観光案内所でも場所と作品の番号が示された詳しい地図をもらうことができます。
(The Landscapes of Vincent van Gogh trail)

修道院から街へ向かう道は今では、“Avenue Vincent van Gogh”と名付けられ
歩道には所々Vincent と書かれた真鍮のプレートが埋め込まれています。
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街の中心に建つサン・マルタン教会はゴッホの「星月夜」に描かれている教会で、
ステンド・グラスや手の込んだ内装が見事です。
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街は小さく歩いて見て回ることができますが、
小道などはよく手入れされた古い家並みが続き、散策を楽しめます。
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そうそう、それにあの「大予言」が外れたノストラダムスの生家も残っています。
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さて、ゴッホはこの後、ピサロの紹介で精神科医だったガッシュを訪ね
オーヴェルへ向かい最後の7ヶ月を過ごすことになります。

このオーヴェルでのことは2015年に「オーヴェルを訪ねて」と題してご紹介しましたので、
「これも読んでやるか!」と思われる方は電子版を参照して下さい。



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by Atelier-Onuki | 2020-03-31 22:23 | コラム | Trackback | Comments(0)
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