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旅先の釣り (ドイツ・ニュース・ダイジェスト7月のコラムから)

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                 グアダルギビル川の廃墟


ドイツやオーストリアの川や湖で釣りをするにはライセンスが必要で、

それ2週間ほどの講習を受け試験に合格しなければならず面倒です。

その点、ヨーロッパの他の国々では制約が緩い所もあり、旅に出る際は“延べ竿”を1本忍ばせて行くことがあります。


日本の“延べ竿“は素晴らしく軽くて、たった40cmほどの竿が4.5m位まで延びますし、

仕掛けも糸は弾力があって強く、ウキやハリも優れものです。


田舎の川辺や湖で釣っていると、周りにいる釣り人たちからは注目の的となります。

釣りをする東洋人だけでも珍しいのに、その見たこともない釣具に興味深々です。

暫くは遠目に眺めているだけですが、その内パラパラと近寄ってきては、

「どんな仕掛けを付けているのか」とか、「餌は何を使っているのか」、

そして「1回持たせてくれないか」と尋ねられることがよくあります。


コルドバに行ったある時、街外れに流れているグアダルギビル川で釣り始めました。

そうあの「カルメン」の1幕目フィナーレ、カルメンが逃亡いたしますが、その目的地はこのグアダルギビル川の川向こうでした。

それだけでも興奮するのに、茶褐色の川面には魚の背びれが見て取れます。

益々、興奮が高まっていきます。

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釣っていると、案の定1人の釣り人がやって来てはお決まりの質問・・・

餌は何時も通りパンを捏ねたものを使っていたのですが、「これじゃ駄目だ!」と云うのです。

一旦帰って、暫くすると「これを使え!」と手渡されたのは、茶色くてフニャフニャした物体です。

「何これ?」と尋ねると「パタータ・フリットスだよ!」と数本手渡してくれました。

へぇこんなもので釣るのだと半信半疑ながら、この餌に付け替え竿を下ろすと、何とすぐさま、ものの見事にヒットしました。

しかも大物らしく左右に力強く走り回ります。

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暫く格闘していると1人また1人と集まってきて、竿を抑える人、網を持って走ってくる人、私は呆然としてただ竿を持っているだけでした。

結局は3人掛かりで、40cmはあろうか大きな鯉が釣り上げられました。

皆さん自分のことのように喜んで、日焼けした褐色の顔から白い歯がこぼれていました。


by Atelier-Onuki | 2021-07-27 00:20 | コラム | Trackback | Comments(0)
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