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セーヌでの釣り (8月のコラムより)

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釣りは日本にいた頃から大好きで、よく奥日光の“湯の湖”から自然の釣りが楽しめる戦場ヶ原を流れる“湯川”などへ出かけました。


その頃は釣り人たちにとっては夢のような釣り行の話しを纏めた開高 健さんの「オーパ!」や「フィッシュ・オン」などの本を羨ましく読んでいました。

その一つにアラスカで鮭釣りをした後、「パリに来たついでにセーヌ川でも試してみたが雑魚一匹釣れなかった!」との記述がありました。

開高さんにはスポンサーが付いているので、アラスカやブラジルなど世界中の河川で釣りができますが、私でもこのセーヌなら勝負は出来るかと思い立ちました。


まだ小さかった子供二人を連れてルーブルの中腹あたりから河川敷へ降りました。

魚影を求めて上流の方へとダラダラ歩いて行き、何本か橋を潜りましたが中々魚影が見付かりません。

暫くして、シテ島が見える辺りまで来たとき、やっと数匹の背びれが見て取れました。

ここだとばかり竿を下ろしましたが中々釣れません。


フト気が付くとこの辺の石垣際にはテントや小屋が無造作に連なっています。

コリャここで生活されている人たちのネグラなのだろうなと・・・

暫くしてここの住人と思しき2人の屈強な男が近づいてきました。

「ムッシュ・何してるんだ!」多分そう言っていたのでしょう。

私の釣り針をグイと持ち上げて「ノン!」と言っています。(これくらいは分かりました。)

何が「ノン」なのだろう・・・「ここで釣りをするな!」と言うことでしょうか・・・

一旦、テントに帰った彼らは暫くして戻って来、「ウォワラ!」と手を差出しました。

そこには茹でたジャガイモで、しかも1cm角位に切ってあります。

おぉ「メルシー、メルシー!」これくらいは言えます。

餌をジャガイモに付け替え竿を下ろすと何と直ぐにアタリが・・・

それも大物、暫く格闘しやっと釣り上げましたが40cmほどの鯉が・・・


上がった途端・なんと頭上で大きな拍手が・・・

何が起こったのか慌てて頭上を振り向くと、欄干の上からツアーの人たちでしょうか、大勢の日本人がニコニコしながら一斉に拍手をしてくれていました。

ホテルに帰りミシュランの地図で場所の確認をした処、見晴らし印しが4ツも付いた眺望スポットでした。



by Atelier-Onuki | 2021-08-23 22:26 | コラム | Trackback | Comments(0)
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