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私の好きな夏の音楽 (7月のコラムから)

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夏といえば暑いので音楽なんて聴いてないで山や海へ出かけたくなるものです。

でも「山」や「海」、そして涼を求めて水がテーマの音楽もたくさんあります。


先ずは山がテーマの音楽では、リヒャルト・シュトラウス「アルプス交響曲」が代表的な作品でしょうね。

彼は晩年ガルミッシュ・パルテンキルヘンで過ごしていますので、恐らくツークシュピッツに纏わる登山での1日を描いています。

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もう1つはフランスの作曲家でヴァンサン・ダンディが作曲した「フランスの山人の歌による交響曲」で交響曲としながらもピアノがメインで活躍します。

フランス中部の山岳地帯セヴェンヌ地方の民謡を元に描かれていますが、メジャーではないながら中々良い曲です。

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次に「海」がテーマの音楽では、ずばりドビュッシーの「海」が代表で、波や風の対話を表現しています。

この初版スコアの表紙には彼の要望で北斎の「神奈川沖浪裏」が採用されていますが、

私はこの曲を聴くとモネのエトルタやベル・イルでの海の絵が浮かんできます。

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水をテーマにしたピアノ曲ではリストの「エステ荘の噴水」も爽やかな曲ですし、ラヴェルの「水の戯れ」はお洒落な曲です。

ドビュッシーでは前奏曲集第1巻の1曲目「水の反映」が雰囲気タップリな甘くて切ない素敵な曲です。

尚、前奏曲集第2巻の12曲目、すなわち全24曲の最後は「花火」でこれも夏の風物詩として挙げておきます。

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メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」も挙げておかなければなりません。

シェイクスピアの戯曲の付随音楽として作曲されましたが、夏に相応しい爽やかな音楽で、

その中の「結婚行進曲」は誰でも知っている曲です。

組曲にもなっていますが、歌手と合唱が付いた全曲版が聴き応えがあってお勧めです。

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他にもホルストの「惑星」も夏に聴く定番曲です。

特に最後の「海王星」は女性コーラスが神秘的な雰囲気を醸しだしていて、ちょっと涼しげになれます。

尚、作曲当時は未だ「冥王星」は発見されていませんでした。

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さて、暑さを逆手にとって楽しむにはビゼーの「アルルの女」が打ってつけでしょう。

アルルは夏が似合います。あのムッとするような暑さの中で展開されるロマンチズムは、また別の熱さを思い起こさせてくれます。

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最後に超高声で吹き飛んでみましょう。それはモーツァルトの「魔笛」から1幕目の」夜の女王のアリア」です。

コロラトゥーラといわれるソプラノよりも高い声で歌われますが、

私のお勧めはショルティがウィーン・フィルを振った旧盤で歌っているクリスティーナ・ドイテコムの声で、

まるで清涼飲料水を飲んだような爽やかさです。

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by Atelier-Onuki | 2022-07-20 01:02 | コラム | Trackback | Comments(0)
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