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ラヴェッロ(Ravello)のこと (6月のコラムより)

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アマルフィーを出発したバスは真っ青な海を背景にグネグネと山道を登り20分ほどで終点へ到着しました。

ここはナポリの南、ソレント半島の中央南に位置するラヴェッロという山間の小さな町です。 

何故こんな町へ来たかというと、ワグナーが暫く滞在し「パルジファル」2幕目の花園のシーンを

着想したという庭園が見事なヴィラ・ルーフォロを訪れるためでした。

ヴィラは広場からトンネルを抜けると直ぐ左手に入り口がありました。

これは個人のヴィラでしたが、まるでお城のような佇まいです。

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それに何といっても高低差を上手く使った広大な庭園が素晴らしい。

一番下のテラスはテニス・コートほどある大きな花壇です。

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ここからの眺めも絶景で、ここに仮設ステージを設け、春から秋にかけて音楽祭が催されます。(最盛期は7月から8月上旬)

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当初はワグナーに因んで、彼の作品を演目に取り上げて来たそうですが、現在は色んな作曲家の作品を取り上げています。

毎年、音楽祭のテーマを設け「夢」とか「旅」とかに決められ、それに関連した楽曲が演奏されています。

このテーマの言い方もワグナーに因んで「ライト・モチーフ」と言われています。

出演者も中々豪華で、オーケストラでは近場からナポリのサンカルロ歌劇場のオーケストラやローマからはサンタ・チェチェーリア管弦楽団、

ミラノのスカラ座のオーケストラなど、外国からはロンドン交響楽団やドレスデン・シュターツ・カペレ、

ミュンヘン・フィルにフランス国立管弦楽団などが出演しています。


指揮者もムーティを初めメータやハーディングなど大御所も登場します。


さて、このヴィラを後にして更に奥へと細い道を登って行くと20分ほどでヴィラ・チンブローネの入り口が現れます。

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ここはホテルになっていますが、ここもお城の様な風格がありヴィラ・ルーフォロ同様

広大な庭園が広がっていて、

一番奥にある手摺に胸像が並んだテラスからの眺めが絶景です。

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このホテルにはかつて指揮者のストコフスキーと女優のグレタ・ガルボがお忍びで滞在していたそうです。


中心の広場へと戻り、町外れの地元感溢れる小さなレストランで昼食をとりました。

店には上下フリルの付いた赤いエプロン姿で大きな髪飾りを着けたオバアサンが切り盛りをしていました。

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帰り際、飾ってあった写真をフト見るとそこにはムーティと親しげに寄り添うオバアサンの姿がありました。

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by Atelier-Onuki | 2023-06-21 00:28 | コラム | Trackback | Comments(0)
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