カテゴリ:ミュンヘン( 65 )

「蕗の頭」再び・・・

先日やはり野生物が大好きな知り合いがデュッセルドルフから出張でやって来ました。

以前から「蕗の頭・・・取りに行きたいですわ~」と云っていましたので、
ちょうど摘みごろだろうし、いよいよ一緒に行くことにしました。

彼の仕事が長引いたようで結局スタートできたのは午後4時を過ぎていましたが、
最寄り駅で落ち合い南へと向かいました。

折角なので“蕗の頭”を採取した後はこの近郊へも案内したかったので、
陽が傾きかけてきた道を森へとまっしぐらにグングン歩きました。

それにしてもこんな辺鄙な農道を東洋人二人のオジサンが歩いているのは
「こりゃ不審な光景だろうな~」と想像していました。
しかも森の中だとなおさら不審です。・・・

恥ずかしさもあるのでササッと済ませたかったのも事実です。

ドンドンと蕗ポイントへ到達しましたが、そこにはちょうど食べごろの大きさに成長した蕗たちが
コレデモカとばかりの数で顔を出していて、思わず笑いが出てしまいそうでした。
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初めて訪れた彼も、余りの豊作ぶりに半ば興奮気味に写真を撮りながら採集していました。
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もう充分に摘みしましたが、更に奥の方にある第二のポイントに向けて道なき道を野生動物のごとく移動しました。

ここでの蕗は更に色・形ともにより美味しそうな種類で、思わず追加採集してしまいました。
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採集を楽しんだあと森を出る頃にはもうドンヨリと暗くなり出していました。

これから終着駅まで南下し、バスに乗ってシュタルンベルク湖を目指す積もりでした。
ところがこのバスはもうこの日は終了です。

フト別の停留所を見ると“Bad Tölz“と表示されたバスが今にも出発しそうな感じで停まっています。

当初は時間が早ければここへ行こうかと思っていましたので、急遽このバスへ乗り込みました。
ここから1時間ちょっとの道のりでシュタルンベルク湖よりもずっと遠く、
少し無謀かとも思いましたが、慌てて乗り込んだのでもう時既に遅しです。

バスは、か細い女性の運転手ながら田舎道をグングン走り出しました。
もう車窓からの景色は薄暗くなりましたが、薄っすらと丘陵が広がる田舎の風景を眺められます。
もう少し明るかったら遠くアルプスも望める景勝コースですが、まぁそれなりに楽しむ事ができました。

途中の村からは細い田舎道へと入りますが、ここでこの運転手さんは車内の照明を全部落し、
「さぁ行くよ!」とばかりグイグイとスピードを上げ、やる気満々・・・その潔い走りっぷりには快感さえ覚えるほどでした。

それでもバド・テルツに到着した頃にはすっかり暗くなっていました。
色とりどりのファサードを持つ可愛い家並みは、普段は観光客で賑わっているのですが、
もう殆どのお店は閉まっているし人通りもありません。

お腹も空いて来たのですが、一見ショボそうなビア・レストランが開いているだけです。
そうだ城門を出た先にもう一軒、ビア・ガーデンがある事を思い出しました。

ここは教会の脇に建つ古い建物で、旅籠も兼ねている伝統的な雰囲気のビア・レストランです。
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中に入るとガランとした広い店内には一組4人だけのお客さんしかいませんでした。

案内されるまま窓際の席に座りました。
「一人で奮闘しているウェイトレスさんは・・」と云ってもやはり伝統的な方で、
恐らく80歳を越えておられるように見えます。

喉がカラッカラだったのですかさず生ビールを注文しましたが、銘柄は余り私の好みではない“Löwenbräu”でした。
二杯目は瓶ビールながら地ビールを見つけたので注文しましたが、
瓶にも関わらず麦のオリが底に溜まっていたりで、手作り感が漂っていました。

料理は先ず“Bärlauch”(行者ニンニク)のクリーム・スープを頼みました。
それにしてもこの“Bärlauchの何とか”というメニューが3種類ほど載っています。
きっとこの辺ではたくさん自生しているのでしょうね、家の近くでも中くらいの大きさまで育っていました。

続いて“川魚のグリル盛り合わせ”を試しましたが、これは中々塩っぽくて半分くらいしか食べられませんでした。

この辺でパラパラと婦人たちのお客さんが入ってきましたが、
皆さん人懐っこくニコヤカに挨拶をされて、この辺は良きバイエルン気質の大らかさが伺われます。

「もう喉がカラカラ・・・隣の教会で歌ってきたの・・・」と賑やかに話しかけてくれます。
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暫くして男性たちもパラパラと入って来られまた。
「Sa yo na- ra !」といきなり日本語で挨拶するオジサンも入ってきました。
この場合は「konbanwa」でしょう・・・「あッそうか~」・・・
「処でシャブシャブ美味しかったなぁ・・・また日本へ行きたいよう・・・」といった具合で店内は俄かに賑やかになりました。

一頻り食事が終わりかけた頃、にわかに民謡風の歌が始まりました。
すぐさま皆が加わりだし、それも綺麗な四声のハーモニーに発展していきました。

ハハ~ンこの人たちは教会の合唱団なのでしょうか。・・・
ドイツはアマチュアでも上手な合唱団が沢山存在しますし、
このテルツは特に少年合唱団がウィーンのそれと同じくらいのレヴェルとして有名です。

「ひょっとしたらこの人たちもかつてはこの合唱団の団員だったかも?」と、勝手な想像をしていました。

間近で素晴らしい歌声を何曲も聴かせてもらい良い気持ちになれました。

夜も10時近く、そろそろ閉店時間のようです。

また、ここでも最後の客となってしまった我々も帰り支度に入りました。
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店を出て目指すBOB(バイエルン高地鉄道)の駅までは暫く歩かなければなりません。
このBOBに乗ればミュンヘンまで1時間ほど直通で行けます。

駅が近づき、下り列車が入ってくるのが見えました。
こりゃ上りもすぐ来るかもしれません。

急いで上りホームへと駆け上がりましたが、ホームはガランとしています。
時刻表で確認したら、何と5分前に出たところでした。

次は1時間後で最終列車の1本前、しかも途中の“Holzkirchen“までしか行きません。
さて、どうしたことか・・・ まぁ取りあえずはHolzkirchenまで行けば別の列車もあるだろうし
何とかなるだろうと覚悟を決めこみ、駅裏にポツンとあるバーガー・キングで時間をつぶすことにしました。

何もしない1時間は相当長く感じましたが、やっと列車に乗り込むことができました。

長い車内には我々だけで貸し切り状態です。

車掌さんがやって来たので“Holzkirchen“からミュンヘンへの乗り継ぎを尋ねた処、
「途中の’Schaftlach’で前から来る列車に乗り換えればミュンヘンまで直通で行くよ!」と心強い返事です。

そう云えば何時もここで“Tegernsee“から来る列車と連結をすることを思い出しました。

人気のないSchaftlachのホームに降り立ち列車の到着を待ちました。
車掌さんも心配そうに出てきて「あと2分で着くからね!」と親切です。

遠くから列車がやって来るのが見えました。
列車のフロントには“München”と行き先が神々しく光っています。

もうまるで救世主の到来のような面持ちで、心強く眺めていました。

尚、今回の写真は彼が撮ったものを借用しています。


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by Atelier-Onuki | 2015-03-31 04:44 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「イヴェントの後」は・・・

先週末はフランクフルトでのイヴェント終えた東京からの出張者、
それも女性ばかりの3人がミュンヘンまで訪れてくれました。

折角なので私の大好きなガルミッシュ・パルテンキルヘンまでご案内しました。

列車は平日と云う事もあってガラガラ・・・快適に南に向かって走りました。

途中シュタルンベルク湖を通過する時は運良く遠くにキラキラと輝く
アルプスの山々がクッキリとみえて「キャー、キャー・・・」と少々興奮気味です。

「ワー~羊だ!」、「ワー~雪だ!」と私には見慣れた光景でも東京から来られている人には新鮮に写るようです。
座席も車窓からの景色によって右に左にと移りながら1時間20分の道のりもアット言う間に到着しました。

ここからはバスに乗り継ぎアイプゼーを目指しました。
バスは途中わき道の村々に寄りながら40分ほどの行程で到着です。

ここでも「ワー!ワー!」と連発で気に入って頂いたようです。
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湖は未だ凍っていてあの独特で透き通ったエメラルド・グリーンは見ることができませんでしたが、充分に楽しんでもらえたようです。
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湖畔のホテルで昼食を取り、ポカポカ陽気に誘われてお茶の頃はテラスに出て心地よい日向ぼっこを楽しんでいました。

一息入れて湖畔を散策、アップ・ダウンの道のりを奥の“Untersee“に掛かる橋を目指して歩きました。
橋の袂は暖かいのか氷が解けていてやっとエメラルド・グリーンの水が現れました。
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木漏れ日のなか心地よい散策ですが、あちこちで写真を撮っていて中々前に進みません。
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所々にはエリカがその可憐なピンクの花を咲かせていて、ここにもユックリと春が近づいて来ているようです。
この対岸から眺めるツークシュピッツは特に綺麗な眺めなのですが、
途中からは道が凍り出しタウン・シューズを履いている人もいたのでホテルまで引き返しました。
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さて、折角ここまで来たのでツークシュピッツへ登ることにしました。
ちょっとシーズン・オフなのか20分ほど待ってやっとロープウェイが到着しました。

中からはなんと車椅子に乗って足にギブスを巻いたスキーヤーが救急隊に連れられ一人降ろされて来ました。
ヘルメットを被った中々レヴェルの高そうな人でしたがヤッチャッタようです。
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ロープウェイの中でもその勇壮な光景に「キャー、キャー!」と言いながら写真を撮っていました。
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頂上に到着しテラスに出ると正面には「ドイツで一番標高の高いビアガーデン」と書かれた看板が立っていてちょっと微笑ましい光景です。
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その先には白銀のパノラマが広がっていて、余りに雄大なアルプスの山々に見とれた3人の女性たちは、この辺から言葉を発しなくなりました。

さらに階段を登り大きなテラスへと出ました。

ここからはゴールドの十字架が立てられた正真正銘の頂上が直ぐ横に迫り、360度のパノラマを楽しむ事ができます。
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手摺は付いていますが眺めるだけでもちょっと怖くなるほで、良くもまぁこんな所で工事が出来たものだと感心します。

テラスの奥の方にあるブリッジを渡るとそこはもうオーストリアです。
オーストリア側のエアヴァルトからもロープウェイが付けられています。
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ブリッジの前には仲良く向かい合わせで“Freistaat Bayern”「自由国家 バイエルン」 と“land Tirol” 「チロル・ランド」と書かれた看板が立っていて
国境であることを示すと同時に国名ではなくお互いに地方としての誇りを強調しているようです。
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さて、ロープウェイを乗り継ぎ氷河の方へ降りて行きました。
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ここはスキー場で未々パウダー・スノー状態です。
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我々以外は殆どがスキーヤーでしたが、ポカポカと暖かかったので暫くは安楽椅子にゴロリと座り込み真っ白な世界を楽しんでいました。
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帰りは登山電車に乗り込みゴトゴトとユックリとしたテンポでガルミッシュまで戻ってきました。
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とっぷりと陽も傾き、夕食はお目当ての水車小屋跡を改装したお店を目指しましたが、生憎この日は定休日で、諦めてミュンヘンへ戻る事にしました。

結局はフラウエン教会脇のソーセージで有名な店で最後の晩餐会を催しました。
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昨日お見送りをして帰って来ましたが街路樹の脇にはクロッカスが大きく花を広げて、
確実に春が来ていることを告げていました。
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by Atelier-Onuki | 2015-03-19 04:43 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「蕗の頭は」・・・

この週末も小雪がチラチラと降っていましたが、火曜日からフランクフルトの現場へ赴かなければならないので、
その前に例の“蕗の頭”がどれ位成長しているのか気になっていたので探索に出かけました。

何時もの郊外電車に乗り込み南へ20分程でお目当ての駅に到着します。

閑静な家並みに沿って坂道を登って行きますが、これが結構ハードな道のりです。
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途中、丘の上には立派な老人ホームが建っているのですが、パット見はゴージャスなホテルにしか見えません。
「ここからだとアルプスも見渡せて良いだろうな~」といつも羨ましく眺めています。
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暫く続く山荘風の家々を抜けると遠く丘陵越しに目指す森が見えてきます。
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右手には隣町の家並みが丘の上に点在していて、ここも好きな眺めです。
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一本道をダラダラ歩いて最後の坂道を登りきるともう直ぐ森の入り口です。
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さすがこの辺は標高が高いので丘陵は一面真っ白です。
木々にも霧氷が枝の先に付いていて、まるで白い桜が咲いているように見えます。
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森に入って行くにつれ益々雪は深くなり歩き辛いほどでしたが、時折犬の散歩に訪れている人たちもいてちょっと安心しました。
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目指す“蕗の頭“ポイントへの下り坂はもっと雪深くて大変でしたが、少し晴れ間も覗いて来て「よし、心地よいハイキングを楽しもう!」と覚悟を決めました。
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ポイントに付きましたが、雪は2・30cmほど積もっていて、掘り出すのが一苦労です。
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やっと土が現れ可憐な“蕗の頭”が一本顔を覗かせました。
いや~これだけ雪が積っていて、冷たいし太陽もあたらないのに、ちゃんと力強く成長している様は感動すら覚えます。
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これだけの雪を掻き分けるのは無理なので、ほんの5・6本だけ摘んで帰ってきました。

帰り道は時折陽が差し込み気持ちの良い散歩を楽しむことができました。
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さぁ、明日からは辛い現場が待っていますが、これが終ったらまた“蕗の頭”と再会です。


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by Atelier-Onuki | 2015-03-03 01:48 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「ダニエル・ハーディングとBRの演奏会から」

当日は夕方から小雨交じりの雪が降って、如何しようかなと思いながらも頑張って会場のヘラクレス・ザールを目指しました。
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演目はモーツァルトの交響曲39番から41番まで、いわゆる後期三大交響曲と云われる3曲でした。

彼の最後の交響曲で、なんと6週間で3曲を書き上げたと言われていますが三大と言われるだけの名曲です。

謎も多く、どうしてこのような曲を誰からの依頼もなく、そしてモーツァルトの交響曲が
ウィーンでは演奏されなくなってきたこの時期に書いたのだろうか、とか云々。

事実40番以外は彼自身がその演奏を聴く機会すらなかったのではと言われています。

この3曲だけで構成された演奏会もそれほど機会がないのですが、
アーノンクールはこれは一つの大きな構想を元に3曲が構成されているので、3曲を同時に演奏するべきだと言っています。

今回も改めて聴いてみるとなるほど39番の1楽章はまるでオペラの序曲を聴くようで、
これから展開していくワクワクとした期待感を漂わせています。

中間に置かれた40番はティンパニーもトランペットも外され、
派手さも力強さも抑えられた悲劇的でシミジミとした内容です。

最後堂々とした内容の41番の最終楽章は大フィナーレとなり、この曲のフィナーレという位置づけよりも彼の交響曲、
否彼の人生のフィナーレを表出していると言ったら大袈裟でしょうか?

さて、当日のオーケストラ配置を見ると、ヴァイオリンは左右に別れコントラバスは左隅に4台、
ティンパニーも小ぶりの古典的なタイプ、トランペットもオリジナル楽器に近い形です。
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ティンパニーを伴った39番の冒頭は堂々とした響きで、グイグイ進んでいく勢いは新鮮さを感じさせます。

時折、木管のハーモニーに金管のシワガレタような響きが乗っかってきて、面白い音声効果を与えていました。

早いパーセージでのリズムの刻み方も独特で、伝統的なはっきりとした刻ませ方ではなく、後ろの方はちょっと引きずるようにレガートさせています。
と言って完全なピリオド奏法ではないようです。

一転して2楽章のゆったりとした部分では丁寧にテンポを落とし、ふくよかで柔らかい表現です。

終楽章も溌剌としたリズムの中フィナーレを迎えクライマックスの直前でガクッとテンポを落してリタルダントしましたが、
ここではちょっとオーケストラもタイミングが合わずギクシャクしていました。

40番はシミジミとしながらも、テンポやアタックにも独特のアクセントを加えたりと変化に富んだ表現でした。

最後の41番は、終始堂々とした表現でこの日一番の出来だったと思います。

このBRのオーケストラは戦後に創設され歴史も浅いし、
放送オーケストラという性質上どんな表現やスタイルにも柔軟に対応する能力を発揮する優れたオーケストラですので、
今回ハーディングの意欲的で斬新なアイデアにも真摯な対応が出来ていたと思われます。

普通ドイツの伝統的なオーケストラには“Omas Nähkasten”「お婆ちゃんの裁縫箱」と言う表現があるそうで、
それは“あるべき物があるべき所にある”と言う意味から、何か斬新な演奏方法を強いられた場合に、
「俺達はズ~ト、お婆ちゃんの時代からこの方法でやって来たのだ!」と言う場合に用いられるそうです。

このBRを持ってしても時折ギコチナクなっていた場面も否めませんでしたが、
ハーディングにはちゃんとした才能もコンセプトあるし、ドイツ正統派の音楽に対して真面目に取り組んでいる人ですから
これから段々と自分のものになって行くと大指揮者になる期待感を抱かせる一日でした。
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by Atelier-Onuki | 2015-03-01 21:40 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「ポカポカ陽気に誘われて」

この週末は久しぶりに陽が差し込み暖かな陽気になりました。

陽気に誘われ目指すは最寄り駅から南に下ったIckingです。
ここまで来れば自然に囲まれちょっとした旅行気分を味わえます。

途中Ebenhausenの家並みを過ぎれば、景色はパツと広がりアルプス山脈が遠くに見渡せこの路線随一の景勝です。
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人気のないIckingの駅からは国道を越え、ダラダラとイザール川を目指して下って行きます。
途中、私のお気に入りの小さくて趣のある教会を通り越すと森が見えてきます。
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おっと今日も森の入り口にはサーカス団が野営をしているようです。
ここは色んな旅のサーカス団が拠点にしているようで良く見かけるのですが、
以前この広場で‘象“の放し飼いをしていて、その余りのシュールさにびっくりした事がありました。
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さて、いよいよ下り坂もキツクなりだし、道に残っている根雪はちょうどカチカチで滑りごろです。
迂回すべく人が通った形跡がある森の中へと足を踏み込んで行きましたが
こちらの方が険しいけれども雪がフワフワしているので滑りません。
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暫くの悪戦苦闘のあとやっと小道に遭遇、その先からは既にゴーゴーと水が流れる音が聞こえてきました。
そこには大きな水門があって本流と運河への水流の調整をしているようです。
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木製の古い水門は味わいがあり、中は川向こうへ渡れる橋を兼ねています。
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水門を渡り運河に掛かる橋も渡ったところに、お爺さん二人が釣りの準備をしていました。
興味深々に仕掛けをチラと見ると、何と15・6cmほどある大きなルアーをセッティングしていて、
「エッ、何を釣るの?」と尋ねた処、お爺さんは得意げに手を4・50cmほど広げて「こんなの・・・」と云って笑っていました。
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暫く歩いてから振り返ると橋の上から釣り始めましたが、
その動きはギコチなくしかも川上から投げるなんて釣り人としては如何なものか、・・・ 
「こりゃ期待できないなぁ!」と歩を進めました。

お天気に誘われてパラパラと人々が歩いていますが、その大抵の人たちは日当たりの良い左岸を歩いています。

私は右岸を選んだのですが、この右岸には途中から小川が合流しその水が澄んでいてあまりにも綺麗だからです。
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その透明度はまるで湧き水かと思われるほどで、川底の緑鮮やかな水草をバックに可憐な小魚が所々で遊泳しています。
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小川をチラチラ見ながらこの一本道を水車小屋がある養殖場を目指しました。
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この養殖場では魚の販売もしているようですが、如何せん淡水魚ばかりなので中々買う気にはなりません。
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養殖場の中にも小川が流れているのですが、ここにはサスガこれでもかとばかり、あらゆる種類の魚が泳いでいます。
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ふと見ると金魚のような色をした魚も・・・これはゴールド・トラウトと云う種類だそうですが、これはちょっと気持ちが悪い感じです。
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もう3km以上歩いたのでここのレストランで休もうかとも思ったのですが、
それほど大した料理はないので、更に橋を渡り今度は左岸を修道院がある方へと歩を進めました。
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運河沿いの土手には雪が深く残っていて歩き辛いのですが、背中から太陽がポカポカと照りつけ心地よい気分で歩いていました。
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それでも2kmほどの道のりはキツク、遠くにレストランの屋根が見えて来た頃には
足腰のあちこちがガタガタ云い出していました。
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もう2時半を過ぎていて、こんな辺鄙な所にも関わらず店内は満席状態です。
何とか窓際の一席をあてがわれメニューを眺めました。
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臨時で差し込まれたページには“Wildwoche” (野生週間)と特別メニューです。
お決まりの鹿やウサギに混じって“猪”のフィレを見つけました。
これは食べたことがなかったので迷わず注文しました。
出てきた料理はフィレ肉をソテーし上からキノコソースが掛けられています。
野菜やポテトのグラタンが添えられボリュームもタップリ、濃厚な味ながらも美味しく頂けました。

帰り際店に入り口に飾られている賞の数々を眺めた処、このオーバー・バイエルン地方で
ドイツ料理として一位に選ばれた大きな看板が誇らしく飾られていました。
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さて体も温まったので川向こうの修道院を目指しました。
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そこから山を1kmほど上がって行くと、Ebenhausenの駅に辿りつきます。
大きな修道院でホテルやレストランなども周辺に隣接されていますが、
もう陽も傾きかけて来ているので雪道を急ぎました。
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途中、ブーン、ブーンと云うチェーンそうの音が聞こえてきました。
何と土曜日にも関わらず森林管理の人たちが働いています。
大きな重機で木を運んだり、細い山道を登っては大きな木を切り倒している様は中々迫力がありました。
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勾配の厳しい山道をやっと登りきり平地へと出られました。
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駅の近くには時々訪れたことがあるポスト・ホテルのレストランがあります。
ここはゲーテも滞在したことがあるほどで、その古くて味わいのある建物と、
料理も伝統的なドイツ料理で気に入っていました。
数年まえには一度スケッチをしたほどです。
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ところが昨年行った時、入り口には手描きで“閉鎖”と書かれた紙切れが付けられていました。
ひょっとして改装とかしていないかと淡い期待と共に眺めたのですが、
その紙切れが時を経た感じで付けられたままです。
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寂しい気持ちになりながら駅へ向かいました。

電車が来るまで少し時間があったので、疲労回復のため先ほど買ったチョコレートを取り出しました。
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“オッと、そう云えば今日はバレンタイン・デーでした。”


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by Atelier-Onuki | 2015-02-16 20:52 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「サロネンとバイエルン放送交響楽団」の演奏会から

演目
Anders Hillborg : “Eleven Gates” for Orchester
グリーク : ピアノ協奏曲 ( ソリスト : Alice Sara Ott )
シベリウス : 交響曲5番

昨夜の演奏会は作曲家がスウェーデン、ノルウェー、フィンランド(指揮者も)と
さながらスカンジナビアの夕べという様相でした。
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サロネンの演奏を初めて聴いたのは、もう20年ほど前でまだスウェーデン放送交響楽団との演奏会でした。

その時聴いたマーラーの4番がやたらと素晴らしく、
もう3楽章辺りで完全にノックアウトされ目に熱いものを禁じられませんでした。

それ以来、彼の演奏は注意深く聴いてきました。

最初の曲は作曲家の名前すら知らない曲でしたが、結構複雑な構成にも関わらず、
さすが作曲家でもある彼は理路整然とした指揮ぶりで丁寧な表現をしていました。
まぁ私はこの手の現代曲には全く不案内なのでコメントはできませんが、・・・
演奏後は作曲家自らステージに登場し挨拶をしていました。

さて、次のグリークは久しぶりに聴くのですが、ソリストの紗良・オットさんを聴くのは初めてでしたし、
ここ数年脚光を浴びているミュンヘン出身で日系の彼女の演奏は楽しみでした。

エメラルド・グリーンのドレスに身を包み登場してきた彼女はスラッと背が高くそれだけでも目を引く存在でした。
噂通りハダシでしたがそれでも大きく感じました。

曲の冒頭はティンパニーの連打に乗ってスタイリッシュに弾き始められます。

ここを余りにも気合が入りすぎて、ちょっと恥ずかしい気持ちにさせるピアニストも間々おられるのですが、
彼女の場合は力強くでも重々しくはなくフレッシュな響きで爽やかさを感じさせました。

一転してゆったりとしたフレーズでは丁寧な表現に瑞々しい響きで好感がもてます。

時折、テンポに貯めを作り変化を与える余裕すら感じますし、
テクニックは云うまでもなくほぼ完璧です。

最終楽章のテンポを上げていく所でも完璧で、躍動的にピアノに向かっている様は
まるで豹か何かが獲物に向かって行くような光景を思い浮かべるほどです。

26歳という若い彼女にコクや深みを求める方が間違っていますし、
むしろこの曲にはこの若さが新鮮な印象を与え爽やかな気持ちになれました。

フィナーレの難しいパッセージも堂々とオーケストラと渡りあって一気に弾き切りました。

ステージ・マナーもちょっとお茶目な一面も覗かせて好感がもてます。

喝采に答えアンコール曲が弾かれましたが、出だしでその余りのポピュラーさに、
思わず会場から笑いが漏れたほどです。
それはベートーヴェンの「エリーゼのために」でした。

さてグリークに話を戻しますと、バックを付けていたサロネンが素晴らしく要所要所をしっかり押さえていました。
ともすれば時折ちょっと安っぽい響きになりかねない部分もある曲ですが、
引き締まった表現であくまでも格調の高い演奏をしていました。


休憩後はシベリウス、これは彼にとっては同国の作曲家でお手の物です。

この曲はシベリウスの生誕50周年の祝賀用に作曲されたそうで、
彼の曲の中では牧歌的で比較的明るい部分もあります。

それでも極寒の大自然を連想させる曲想には全般にどうしても暗さは漂っていますが・・・

ここでもサロネンの演奏はあくまでもキビキビとした進行の中にも格調ある丁寧な表現で感心しきりです。

彼の指揮スタイルは若々しく勢いが良いのですが、丁寧で見やすくこの辺にも
さすが作曲家ならではの楽曲構成などしっかりと見据えた表現が出来るのでしょうね。

それにスタイリッシュながらも、既に風格を漂わせていました。

この所疲れていて、どうしようかと迷った演奏会でしたが「行って良かった!」とつくづく感じました。


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by Atelier-Onuki | 2015-01-18 02:29 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「ヘンゼルとグレーテル」バイエルン国立歌劇場の公演から

前回のブログでも書いたように、これは元旦に観に行こうと思っていたのですが、
「マグロ」の解凍に屈した形で結局は行けませんでした。

唯、昨シーズンにプレミエとしてモダンなスタイルで新演出されたこの演目は、一度観ておきたかったですし、
昨日が今シーズンの最終公演だったので14時からのマチネーを観に出かけました。

昼間ということもあってか、大勢の子供たちが来ています。
観客の殆どは家族連れで、和気藹々の雰囲気です。
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ロビーでは走り回る子供たちや、さっきまで元気に走り回っていた女の子が迷子になって突然泣き出し、
クローク係りの女性に抱っこされて一緒に母親を探しまわっている光景など微笑ましく眺めていました。

客席に付いても、子供たちは興奮ぎみで一番前の手摺に身を乗り出すように見ていたり、
立ったり座ったりとワクワクする気持ちが伝わってきます。
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熱い雰囲気のなかホルンの和音によって静かに序曲が始められました。

ステージ全面に大きな空の皿、粗末なナイフ、フォークが描かれたカーテンが現れ、
既に食べ物がない事を暗示しているようです。

序曲は神への感謝のテーマがロマンティックに奏でられ、その綺麗さにイカン、・・・
既にウルッと来てしまっています。

カーテンが上がり現れた小さな室内には古い冷蔵庫も置かれていて、
室内装飾からも時代はおよそ50年ほど前、比較的現代に近い時に設定されているようです。

ヘンゼルとグレーテルの衣裳や踊るシーンでの動きも現代風です。
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手伝いもせず遊んでばかりしていた子供たちを、帰宅した母親が森へとイチゴ積みに追いやってしまいます。

そこへホウキを売りに出かけていた父親が、「お祭りがあったので売り切れた!」と上機嫌で歌いながら帰って来ますが、
その歌詞の一節に“Hunger ist der beste Koch !”「空腹は最高の調理人だ!」と歌われます。

確かに的を得たセリフなのですが、この飽食時代に生きているものにとってはちょっと気の毒で切ない気分になってしまいます。

処でこの一家はホウキの製造、販売で生計をたてているのですが、
後に出てくる魔女はこのホウキに乗って空を飛び回ることと、因果関係を暗示しているのでしょうか?
もうこの辺は原作者にしか分からない所でしょうか。


さて、2幕目は森のシーンですが、ここでは室内・・・

それでも壁には木の葉が描かれた壁紙が貼られ、
壁際に立っているスーツ姿の6人は木の根っこの被り物姿で、充分森のシーンであることを暗示しています。

日が暮れだし道に迷ったことに気付いた不安一杯の二人の前には、安心して眠れるようにと、“砂の精“が現れますが、
ここでは黒子の歌手と動きを一体化した宇宙人のような裸でガリガリのお爺さんが出現します。

ちょっとグロテスクさのギリギリですが、その動きの扱いなど文楽のようだし、
シーンとしても綺麗な表現で感心すらしました。
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砂を振りかけるシーンでも、手からちゃんとキラキラと輝く砂を撒いていて、
子供たちも食い入るように見ていました。

普通は眠った後には天使たちが現れ、二人を守るシーンが展開するのですが、
ここでは大きな頭の被り物をつけたコックさんたちがユックリと現れ、
同時にステージ床からは魚の頭を被った給仕も登場します。

そしてヘンゼルとグレーテルは夢の中で、綺麗な衣裳に着替え、大きなテーブルはクロスが掛けられ食器や蜀台のセッティングを終えます。
再びコックさんたちは厳かに銀のお盆を手に登場し、もったいぶりながら一斉に蓋が開けられた中には、
美味しそうなありとあらゆる、本物のお菓子が乗っていました。
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一夜が明け、“朝露の精“に起こされますが、朝露は昨夜夢の中の食器類を流しでかいがいしく洗い、
その石鹸水を露がわりに撒いて起こす仕草はちょっと可愛くて笑えました。

いよいよ魔女が登場ですが、この辺からグロテスクさは増して行きます。

大きな口を開いて牙が出ているスクリーンが現れたシーンでは前に座っていた
6・7歳の男の子が怖がって小さな悲鳴と共に両手で目を被っていました。
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この辺は「未々ドイツの子は素朴だなぁ~」と安心します。

男声歌手が演じる太めの魔女は、老婆の設定でシワだらけ、これもグロテスクな表現です。

大きな冷蔵庫が開いた時などは、中に人の手や足が転がっていて、
“オット、こんなの子供見せて良いの??”と思ったのですが、
当の子供たちは食い入るように見ています。
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普通長いオペラなどの公演では、この辺で子供たちは退屈し落ちつかないことが多いのですが、
今日の子たちは益々食い入っていくようです。

まぁ最近はこれ位刺激があった方が興味が湧くのでしょうか。・・・

それでも限界は超えずに留まっている辺りはサスガです。
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最後はお菓子にされていた大勢の子供たちも息を吹き返し、
カマドの爆発と共に魔女のパンが出来上がります。
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皆は危機の極限から助かり、このオペラの大きなテーマの一つ“神に感謝”を捧げて幕となるのですが、
その直後に出演者全員がナイフとフォークを頭の上でカチャカチャと叩き、これから魔女のパンを一気に食べる暗示をして終ります。

途中のヘンゼルとグレーテルのお菓子を食べるシーンにしても、その食べっぷりは貪欲ですし、
我々農耕民族で貯蔵する文化圏の人種には理解しがたい感覚かもしれませんが、
狩猟民族のDNAの一旦を見たような気がしました。
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それでも全体的には見応え充分で、ジーンと来るシーンも度々あって、
地元でこれだけ質の高いオペラが観られるなんてつくづくありがたいなぁと思いました。

それにしてもこのオペラは物語りも良く出来ているし、何といっても音楽が聴き易い上に綺麗・・・タップリと楽しめた一日でした。


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by Atelier-Onuki | 2015-01-06 00:29 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

皆様あけましておめでとうございます。

例年ですと年末年始はデュッセルドルフで過ごすのですが、
今年は仕事の関係でミュンヘンを離れられずにいます。

大晦日は午前中でお店が閉まるので大急ぎでササッと買い物をすませ、
夕方からはチビチビやりながらベルリン・フィルのシルベスター・コンサートをTVで見ていました。

ほろ酔い気分で早めにウトウトし始めましたが、何時間たったのかしら窓の外から花火が炸裂する音が激しく聞こえてきました。
「ああ年が明けたのだ!」と気付きぼんやりと外を見ていました。

ミュンヘンで迎える新年は初めてでしたが、素人が上げるにしては中々立派な花火が続々と撃ち上げられ、
近いところでも上げているので迫力は満天、急に目が覚めてきました。

明けて新年は穏やかな陽が差し込んでいました。
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窓から外をみるとちょうど低い位置から淡いオレンジ色の朝日が、雪を蓄えた木々に映え、
まるでモネが描いた「アルジャントゥイユへの雪道」や「かささぎ」を連想させるようでした。
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風もなく穏やかな陽気に誘われて森を目指して散歩に出かけました。
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公園まで来て、小高い丘に登りアルプスを眺めましたが霞んでいて見えません。
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それでも子供たちは元気にそり遊びに興じています。
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その周りには昨夜の花火の残骸が所狭しと残っていますが、お構いなしに遊ぶ姿は微笑ましい光景でした。
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ニューイヤー・コンサートの放送を見たかったので、ソソクサと帰って来ましたが、家の近くの木々にはモネの「かささぎ」ならぬ、
「カラス」がノンビリと木に止まり日向ぼっこをしていてこれも微笑ましい光景でした。
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ニューイヤーはマンネリと分かりながらも、これを見ないと新年が来た気がしないので、これもチビチビしながらぼんやりと見ていました。

夜は「ヘンゼルとグレーテル」でも観に行こうかと思っていましたが、
そこで冷凍のマグロを解凍していた事にハタと気付き、結局「ヘンゼル」は「マグロ」の力に屈してしまいました。

さあノンビリできるのも今日まで、明日からまた引き続き辛い仕事が始まります。

では、皆様の幸多き新年を祈りつつ!!


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by Atelier-Onuki | 2015-01-03 00:46 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「ミュンヘン・フィルのゲネラル・プローベから」

今朝は10時からミュンヘン・フィルの公開ゲネラル・プローベがあり、
曲目も良かったので会場のあるガスタイクまで聴きに行ってきました。
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まぁ平日の朝10時ですから勤め人は行く事が難しく、
観客は学校からグループで来ている生徒諸君とお年寄りの二極化された客層です。
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それも殆どがお年寄りで、「ミュンヘンにはこんなに沢山のお年寄りが居るのだ!」と改めて思うほど集まって来ました。
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チケットは座席のカテゴリーに関係なく一律10ユーロとリーズナブルですが、
更に28歳までの学生さん、生活保護を受けている人、失業者の人は何と無料です。

市立のオーケストラは市民の為にあり「音楽は全ての人の為に!」とは思うのですが、
ここまでのサービスをするとはこの街の気風の良さを感じます。

事実、明らかに長年失業中と思われる方々も仲良くグループで来られていました。

さて、出演はグラナダ出身の若い指揮者パブロ・ヘラス・カサド、
ヴァイオリンがハンブルク出身の中堅クリスチャン・テツラフ、
ソプラノにはザルツブルク出身のゲニア・クーマイヤーでした。

演目はモーツァルト31番のシンフォニー「パリ」
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、
マーラーの交響曲4番と盛りだくさんでした。

リハーサルですからオーケストラの皆さんも普段着で、
指揮者もいつ現れたのか分からない位でパラパラと拍手が起こってやっと気付いたほどでした。
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モヤモヤした雰囲気の中いきなり「ハッピー・バースデイ」の曲が高らかに演奏され始め、
最後の方は大慌てで指揮者がフィナーレを盛り上げていました。

まぁ和やかな雰囲気の中、鳴り出した音はシャンシャンシャンシャンと鈴の音が、・・・
なんといきなりプログラムでは最後のはずのマーラーが始まりました。

ちょっとあっけに取られながらも、中々良い感じです。

カサドの演奏を聴くのは初めてだったのですが、
テンポと云い表情の付け方と云い私の感性と合っていて自然に溶け込んでいけます。
まぁ若いので風格やコクを求めても仕方なく、むしろこの溌剌とした音楽を楽しんでいました。

三楽章に入り弦パートだけで静かにゆったりとしたアンサンブルで弾き始められたところなど
フワッとした音に包まれるようで、ちょっと背中にゾクッと来るものを感じました。

楽章フィナーレ近くになり緊張感と共に音楽が一気に盛り上がっている間に、ソプラノが厳かに登場し、
自然な流れに乗って四楽章へと移行して行きました。

ソプラノのクーマイヤーも清涼な声で、オペラの様に決して声を張り上げる部分などなく
トロッとした心地で流れ行く音楽に身を委ねていました。
そして「Sanct Ursula selbst dazu lacht ! ・・・」と歌われる辺りでは遂にウルッと来てしまい不覚をとってしまいました。

休憩後はこれまたいつ指揮者とソリストが現れたか分からないほどあっけなくメンデルスゾーンが鳴り始めました。
こりゃプログラムとは全く逆の順番です。

「ハハァ、今夜は本番が控えているので、編成の大きな曲からリハーサルを始め、
出番が無くなった奏者を早く上げる配慮がされているのだ。」と気付きました。

そう云えばハイドンも楽団員の要望に答える形で「告別」シンフォニーでは
パラパラと楽団員を退出させるウイットに富んだアイデアを考案していましたね。

さてメンデルスゾーンの演奏は、やはり溌剌とした速めのテンポで始められ、音楽は若々しく生き生きしています。
それでもソリストのヴァイオリンは丁寧で濁りの無い清涼な響きを醸し出しています。

以前にもテツラフの演奏を聴いたことがあったのですが、あの時からはもう10年ほど経ち、既に風格すら漂わせています。

音楽にも気持ちがこもっていて好感が持てます。
早いパッセージでも見事なテクニックですし、ゆったりとした所ではタップリと表情豊かに表現していました。

テンポも速く、引き締まった演奏だったせいかあっという間に終ってしまいました。

終演後はソリスト自らオーケストラと確認を取り合い、
最初はヴァイオリン、フルート、チェロパートと順に弾きながら合わせ直しをしていました。
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最後はモーツァルトの「パリ」シンフォニー。それほど長い曲ではないのでこれもあっけなく終りましたが、
この曲では指揮者が長々とオーケストラと何箇所か演奏をし直しながら確認をしていました。

まぁ昔はスペイン出身の指揮者と云えばファリャやロドリーゴなど、お国ものやラテン系の作曲家を得意として来ましたが、
このカサドの様にドイツ正統派の作曲家に本格的な取り組みをしているのは嬉しいことです。

彼には才能やセンスを感じますので、どう活躍して行くのか、これから益々楽しみです。


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by Atelier-Onuki | 2014-11-22 23:10 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

「ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団の演奏会から」

この日の演奏会はこの楽団の二代目主席指揮者を長年勤め
世界有数のレヴェルに飛躍させたラファエル・クーベリックの生誕100年を記念した演奏会でした。
(尤も彼は6月生まれですが)
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演目はクーベリックが得意曲としていたドヴォルザークの9番いわゆる「新世界から」と
ムソルグスキーの「展覧会の絵」と云うえらいポピュラーな演目でした。

ドヴォルザークの「新世界から」と云うと私は高校生の時に聴いたケルテスがウィーン・フィルを振ったデヴュー盤に鮮烈な衝撃を受け、
それ以来この曲を聴く時はどうしてもその演奏と比べてしまう傾向があるようです。

「新世界」即ちアメリカ時代に作曲されたこの曲は有名なので、いろんな解釈がされて来ました。
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かつて一風変わった指揮者として有名だったストコフスキーのレコードは2枚組みで、
その2枚目をタップリ使った楽曲の解説レコードが付いていました。
インディアン音楽からの影響とか西部の荒野に沈む真っ赤な太陽とか、いくつかの例をピアノで弾きながら解説をしていました。

尤も、初演当時からそのような指摘があったようですが、ドヴォルザーク本人は否定していたようです。・・・

例えばニ楽章のイングリッシュ・ホルンで奏でられるメロディは、
日本の小中学校で下校時間に必ず鳴っている「家路」としてすっかり馴染みの深いものですが、
ここにはどことなく東洋的な旋律で物悲しい郷愁を感じます。

さて、ヤンソンスの演奏ですが、先日のショスタコーヴィチでもそうたったように、
余りバック・グラウンドを穿り返すようなアプローチではなく、
あくまでもシンフォニー作品として洗練された表現に徹していました。

「金管などもう少し荒々しく吠えても良いかなぁ~」と感じましたが、
全体にカッチリと構築された範疇を出ないワキマエのある表現でした。

それでも例の二楽章はしっとりとした丁寧な表現でイングリッシュ・ホルンも味わい深く吹いていましたし、
後半の室内楽風になるところなど、ちょっとジーンと来ました。


休憩後はムソルグスキーの「展覧会の絵」・・・

これは彼にとって得意中の得意曲なのでしょう、音楽は開放され自由闊達な表現で溢れています。
其々のシーンも表情豊かで、風変わりなハルトマンの絵のテーマを彷彿させられる雰囲気が変幻自在に表現され楽しく聴くことができました。
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それでも全体の構成を崩さず、カッチリと纏め上げていたのはサスガでした。

それにこの曲は何と云ってもラヴェルのオーケストレーションが素晴らしいですね。
ありとあらゆる楽器に散りばめられた音響効果は、何度聴いても素晴らしい響きで楽しませてくれます。

この夜はポピュラーな二曲だったので、それほど疲れることなく家路につきました。



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by Atelier-Onuki | 2014-11-17 23:17 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)