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ビゼーのオペラ「カルメン」のこと 2 (ドイツ・ニュース・ダイジェスト7月のコラムから)

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この「カルメン」は名作中の名作で、上演すればほぼ満席となります。

内容はドラマチックながら叙情的なところも相まって起承転結がはっきりした明瞭な作品です。

それに何といっても音楽が素晴らしく、上演時間の長いオペラですが、
四幕通して飽きることなく緊迫感をもって観ることができます。

あのワーグナーもこの作品には、えらく嫉妬をしたようです。
というのも、彼が苦労して練り上げた理念を、まだ無名の若きフランス人作曲家がサラッと克服してしまったからです。

ワーグナーが提唱していたライト・モチーフ(示導動機。特定のイメージと結び付けられたメロディー)など、
すでに序曲から暗示され全編に渡って至るところで変奏をしながら効果的に展開していきます。

スペイン・バスク地方出身の主人公ホセはセビリアにあるタバコ工場の衛兵ですが、
気まぐれなカルメンからからかわれたれたところからドラマは始まります。
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結局は本気で好きになってしまったホセは、闘牛士のライバル出現後、
つれなくなってしまったカルメンを嫉妬に狂い殺害してしまいます。
 
オペラは全四幕ありますが、ホセとカルメンの衣裳が幕を追うごとに対比するように変化します。

ホセは伍長の制服から最後はこじき同然の格好に、
カルメンは工場での作業着から始まり最終幕の闘牛場のシーンでは華やかに着飾っています。

カルメンにとってはほんのお遊び程度だったのですが、
バスク人特有の実直で勤勉だけれど頑固で融通が利かない性格が、この事件の背景にあるようです。

ホセには故郷にミカエラという婚約者がいて、わざわざバスクから彼を訪ねて来るのですが、
カルメンの魅力に盲目になったホセは、葛藤の末つれなくあしらってしまいます。

このミカエラに付けられたアリア(独唱曲)に、ビゼーはフランス風の叙情的でロマンチックなメロディーを与えています。

控えめで品格さえ漂うミカエラは、オペラでは魅力的な登場人物です。

そんなミカエラに会いたくてバスク地方を訪ねたことがありましたが、
対するカルメンは美人の宝庫といわれるアンダルシアのロマ、エキゾティックな色気を漂わせていたのでしょう。

田舎者のホセにとってカルメンは、あらがい難い魅力を持っていたのかもしれません。

バスクに行ってみて、ちょっとその気持ちが分かるような気がしました。


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by Atelier-Onuki | 2016-07-17 23:18 | オペラ | Trackback | Comments(0)

グリモーとパーヴォ・ヤルヴィ、ブレーメン室内管弦楽団の公演から

先週はルール・ピアノ・フェスティバルの一環、エッセンのフィルハーモニーでの演奏会でした。

これは2日連続のブラームス・チクルスで初日はピアノ協奏曲の1番と交響曲の4番、
2日目はピアノ協奏曲の2番と交響曲の1番という組み合わせでした。

グリモーでの1番はもう3回ほど聴いていたので今回は2番の方の演奏会に出かけました。
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エクス アン プロヴァンス出身の彼女はフランス人にも関わらず、
ドビッシーやラヴェルには関心は示さず、ドイツ物にしか興味がないようです。

それも大抵の女性ピアニストが避けて通るブラームスの協奏曲に特に関心があるようで、
彼女はこの2つの協奏曲を色んな楽団と頻繁に共演し今までにないアプローチで独自のブラームス演奏をしています。

ブレーメンのオーケストラは聴いたことがなかったのですが、
誰かが「上手いオーケストラですよ。」云っていたのでちょっと気になっていました。

開演まで時間があったので会場裏の公園で休憩していました。
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当日は平日の夕刻にも関わらずマラソン大会が予定されていて、
公園内でも準備体操やならしのランニングをする人たちが集まっていました。

それもスタート地点が会場のすぐ前のところからで、大勢のランナーたちが今か今かとスタートを待っていました。
会場のバルコニーからも大勢の観客が眺めています。
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雰囲気を盛り上げる為にジャンジャン景気の良い音楽が流れていますし、それを煽るようにアナウンスがガナリたてています。

これから演奏会だと言うのに・・・正直なところ早くチャチャとスタートをしてもらいたい気持ちでした。

やっとスターターの合図で一斉に走り出し、演奏会が始まる頃には静かになりました。

さて、肝心の演奏は最初にピアノ協奏曲から始まりました。

オーケストラが入場しましたが、まぁ小さな編成です。
ヴァイオリンが各10名ほど、ヴィオラなど8人、コントラバスに至っては4人しか入っていません。
こんな小さな編成でブラームスなんて大丈夫なのだろうかと心配になります。

昨今、ヨーロッパ室内管とかマーラー室内管など「室内」と付いていながらも、
それは小さな編成ではなく室内楽的な精密なアンサンブルを目指したオーケストラだという意味合いだそうです。
このブレーメンも室内管と言うの名もそれと同じ意味だと思っていましたが、
実際に小さな編成のオーケストラでした。
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ちょっと気だるいホルンの和音で始められた曲にピアノが分散和音で乗っかって行きます。

最初の方はややゆったり始められましたが、段々とテンポが上がって行きます。

グリモーのピアノは相変わらず伸びやかな明るいタッチで好感が持てます。

それにしても複雑に絡み合う楽器群やリズムが微妙に変化をしたりと、
ブラームスはなんと難しい曲を書いたのでしょうか。・・・

まぁ聴いている方は面白いのですが、演奏者は大変だろうな想像していました。

それにしてもテンポは益々スピードが上がっていくるし、
慌しい感じでこの音楽は何処へ行くのか検討がつかないほどやりたい事が感じられません。

オーケストラの響きは懸念していた通り薄っぺらで、ブラームスらしさは感じられません。

それでも私の好きな3楽章でのチェロのソロなどは小振りながら丁寧な表現で好感が持てましたし、
管などもソロだと中々のレヴェルです。

唯、これらがアンサンブルとして幾つもの楽器が重なって演奏される部分では、
濁りや微妙なずれが生じていて、綺麗なハーモニーには達していません。

それに何といってもこのセカセカとしたテンポは如何ともしがたい。
それに至るところでアクセントを付け変化を出そうとしているのですが、
これがかえって音楽を小さく感じさせ落ち着きのない印象に感じられました。

まぁグリモーの明るく気持ちの良い響きを聴けただけで良しという感じでした。

後半の交響曲ではソリストがいないので益々ヤルヴィの特徴が強調されたより落ち着きのない演奏でした。

もうブラームスをちゃんと振れる指揮者が少なくなったなぁと、昔の演奏を懐かしく思い出していました。

一番の思い出はアムステルダムで聴いたジュリーニの丁寧で味わい深い演奏です。

あの4楽章での弦のトレモロに乗ってホルンが浮き上がって来る所など、
まだ薄暗い朝霧の中、湖面の対岸にある針葉樹の森からフワフワと浮き上がってくる霧のように、
ステージ・バックのオルガンに沿ってホルンの響きが幻想的に立ち上がって行く動きが見えたのを懐かしく思い出します。

もうこんな演奏に出会う機会があるのでしょうか ・・・


後日、ピアノ協奏曲も口直しのため久しぶりにバックハウスのCDを取り出して聴きました。
これは名盤の誉れ高き演奏なのですが、今まで印象がうすく、暫く聴いていませんでした。
それは1967年と録音時期も古いのですが、
Deccaにしては乾いた潤いの乏しい音で録音されていたのも、あまり聴かなかった理由だったかもしれません。
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改めて聴きなおしてみると、最初のホルンの立ち上がり方からして、
その円やかで潤いのある響きに、「オオッ・・やっぱり良いなぁ~」と聴き惚れてしまいます。

この録音時はバックハウスが83歳、ベームが73歳と爺さん二人の共演で、
これはそれほど愛想のある表現はしていないだろうなと高を括っていたのですが、
イヤイヤどうして渋い演奏の中にもちゃんと可愛らしい表現をしているところも
随所にあって決して爺さん二人の演奏とは思えません。

それにしてもこの頃のウィーン・フィルの音は今となっては聴けない味わいや潤いがあって良いですなぁ。・・・

バックハウスもさすがにテンポはユックリ目とはいえ、
渋さのなかにも初々しい表現もされていて本物のブラームスを聴かせてもらったなぁとつくづく感じられました。

それもそのはずです。
彼は神童と云われていた少年時代に、何とブラームスに会っているのです。
しかもその時ブラームスから“アメちゃん”をもらったそうです。

「あぁ俺も欲しかったなぁ~」、こんなのを貰ったら舐めたりしないで家宝として代々伝えていったのに。・・・

しかもこの曲をブラームス自らの指揮で聴いているのです。
さらにその時ピアノを弾いたダンベールから、その後ピアノを習っているのですね。・・・

これは正真正銘の本物で、これからはこのCDを聴く時はもっと襟を正してから聴かせて頂こうと思っています。




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by Atelier-Onuki | 2016-07-07 23:15 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

ハイティンクとBR交響楽団「マーラーの3番」(ケルン)

実はこの演奏会へ行ったのは2週間前だったのですが、翌日から急に入院することになったので今日まで書けないでいました。

会場はケルンのフィルハーモニーでこのバイエルン放送交響楽団(BR)のオーケストラを聴くのは久しぶりです。

ミュンヘンにいた頃は地元のオーケストラだったのでガスタイクのフィルハーモニーや
レジデンス内のヘラクレス・ザールへ良く聴きに行きました。

特にヘラクレス・ザールの時は立見席もあって、これが何とたったの5ユーロと信じがたい値段で、
この世界有数のレヴェルを誇るオーケストラが聴けて助かりました。
公共放送のオーケストラなのでこの辺はガツガツと稼がなくても良い環境なのでしょう。
場所も会社から近く、当日に気が向いたらブラッと歩いて出かけられました。

さて、この日はハイティンクを迎えてマーラーの3番です。
彼も87歳と云う錚々たる巨匠の領域で、未々カクシャクとしています。
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演奏スタイルはあくまでも中庸を得た解釈で、冒険はしないので面白みにかける部分もあったのですが、
さすが巨匠の域ですから要を得た深みのある指揮者です。

それにしても休憩なしの演奏時間が100分以上と言うオーケストラ曲では最長の曲を、
このお歳で振れるとは感心しきりです。

会場はほぼ満席状態・・・オーケストラ・バックの席にはお客を入れず、
今日は女声合唱団がやはりBRから派遣されています。
右側には少年合唱団が入っていますが、これはケルンの大聖堂に所属する聖歌隊です。
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オーケストラ編成はもうこれ以上入れないほどのフル・オーケストラで木管、金管ともに4管と普段の倍、
重要な役割を与えられているホルンに至っては8本も入っています。
打楽器も2セットのティンパニーを筆頭にありとあらゆる種類の打楽器がズラッと並んでいます。
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このアッター湖畔で作曲された交響曲はホルン8本の堂々たる鳴りで始められました。
このホルンのテーマはブラームスの1番での4楽章のメインテーマから取られているのではと云われますが、
なるほど冒頭の旋律を頭の中で弦に置き換えて柔らかくイメージしてみると全くブラームスとなります。

この頃、マーラーはハンブルクの音楽監督をしていましたが、ウィーンへ進出することを望んでいました。

ちょうど、夏このアッター湖から近いバド・イシュルへブラームスも避暑を兼ねて作曲活動に来ていました。
ここからマーラーはブラームスを訪ねて足繁くバド・イシュルへ訪問をしウィーン進出へのお願いをしていたそうです。

そんな彼の思いが敬意を込めて冒頭のメインテーマに膨らませたのでしょうね。・・・
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さて、肝心のハイティンクの指揮は堂々としながらもキビキビとした棒運びで齢を感じさせない若々しいテンポ感です。

途中、混沌とした音系が絡み合いながら曖昧模糊とした音楽が続きますが、
ここでもオーケストラが良く整えられていて混乱する事がなく整然として進みます。

曲はいよいよ「夏の行進」あるいは「バッカスの行進」と副題が当初付けられたシーンへと入りました。

軍楽隊の行進曲を連想させるような、あえてちょっと安っぽい音系の音楽に、
時折もの凄い勢いで鳥の鳴き声を連想させるピッコロが急に絡んできます。

これって多分ツグミだと思うのですが、全く同じように鳴いている声を良く耳にします。

行進曲はあくまでも拘りをもって安っぽく盛り上がって行きます。

マーラーの場合、軍楽隊のイメージが出てくる部分は回想シーンかと思われますが、
これはかれの少年時代に住んでいた近くに軍隊があって、行進曲が遠くから聞えてきたそうです。

トランペットも夕暮れのイメージとして使っていますが、これも軍隊の夜営ラッパからきているのでしょうか。・・・

この軍楽隊風の行進曲は2番のシンフォニーでは5楽章で遠くステージ・バックから聞こえてくるのですが、
この曲では堂々とステージに上がって解き放たれたように大暴れをしているかのようです。

夢を見るかのような綺麗な部分が続いたかと思うと又、
この行進曲風は盛り上がりをみせ安っぽさの極みのような音が金管などで吹き荒れます。

こんな混沌とした部分でもハイティンクの指揮は落ち着いた棒さばきで、理路整然と進んで行きます。

打楽器が何度も叩かれアクセントを付けていますが、ここでは中々強めに鋭く叩かれていて引き締まっています。
ひょっとしたら超濃厚な演奏で有名な、あのバーンスタインよりも強く叩かせているかもしれません。

曲は一旦また夢見心地の甘い部分があったと思うと、また元気を取り戻し金管群が一斉に暴れだします。 
それにしてもここでのトランペットの安っぽい吹き方など、マーラーは何を云いたかったのでしょうか。・・・
建前と現実?・・・ 表面と裏側?・・・ 美と醜?・・・ 
良くは分かりませんが何か人生とか世の中の歪みなんかを皮肉って描いているようです。

曲はもの凄い速さで突き進み打楽器の連打でアクセントを付けながら、この長~い1楽章を格好よく閉じました。

「野原の花々が私に語ること」と一度は付けられたこの2楽章は、
弦による柔らかく夢を見ているような心地よさで始められました。
ヴァイオリン・ソロや木管がちょっとおどけるように絡んでくると、曲は益々甘い世界へと入って行きます。
トランペットの曖昧な絡みも気だるい甘さの極みで、安っぽさもギリギリの所で抑制されています。
ハイティンクもオーケストラも気持ち良さそうに柔らかく奏でていました。

又また、おどけたように始まる3楽章は「森の動物たちが私に語ること」と付けられていました。
この副題は後にマーラー自身によって削除されてしまいますが、
聴く側の我々にとってはイメージをするのにとても役立っています。

ここではマーラー好みの滑稽な鳥獣戯画風の音系が続き、万華鏡を見ているような面白さに溢れています。

静かに遠くからトランペット(ポスト・ホルンかも)のソロが聞こえてきました。
夕方のイメージでしょうかステージ上の弦が柔らかく刻んでこのトランペットに絡んでいます。
ホルンも絡みだし何とも綺麗なハーモニーです。
このままずっと聴いていたいのに、またおどけた音が邪魔をします。

突然、出走馬宜しくとばかりの安っぽいトランペットのファンファーレが追い討ちをかけ、
獣や鳥が鳴き騒ぎゴジャゴジャの喧騒が訪れます。

一頻り暴れたかと思うと、ぐっと落ち着き、またバック・ステージのトランペットとホルンが絶妙にコダマしあい、
まぁなんとも綺麗さの極みの世界へ。・・・

それも束の間、騒ぎ出したオーケストラは金管に打楽器たちも加わり一気に加速して閉じました。

ニーチェの「ツァラトゥストラはこう語った」からの歌詞に付けられた4楽章でのアルト・ソロもしみじみと品良く歌われ、
ヴァイオリンやホルンのソロも絶妙に絡んでいました。
途中でからむオーボエなどちょっと東洋風の寂すら感じさせます。

曲は一旦静かに落ち着き、間髪を入れずに“ビン・バム、ビン・バム”と鐘を模した少年合唱で5楽章が始まりました。

アルトに女声コーラスも加わり牧歌的な雰囲気で進められて行き、“ビン・バム”と軽く歌われパッとこの楽章を閉じます。

柔らかく静かに弦群によって綴られ最終楽章へと入りました。
曲は艶やかに面々と綴られて行きます。 
時折、弦にグッとアクセントが付けられ変化と緊張感が与えられています。

このアダージョのように、ぐっと押さえられた音楽が延々と続きますが、
これから15年ほど後に作曲された9番の4楽章を予感させているようにも感じられます。

曲はいよいよ盛り上がりを見せ始めたかと思うと盛り下がりを繰り返し、
トランペット群の甘いハモリを合図にグイグイと盛り上り、
最後に一旦グッと息を落し、今度は打楽器群の誘導でフィナーレを築きだしました。

ここでは金管群の炸裂も聴き所ですが、打楽器が格好良い・・・
2台のティンパニー奏者などグッと目を合わせ、ここぞとばかりに息を合わせて振り下ろしています。

まぁ格好良いこと・・・こんなのを見せられたら「あぁ打楽器奏者に成りたかったなぁ~」
なんて途方もないことが頭を過ります。

オーケストラ全開の緊張感の中“バ~ン”の一撃で格好よく閉じられました。

微動だにしない指揮者とオーケストラが、まだ漂っているエネルギーの緊張を保っていました。

パラ・パラ・パラと前列左の方から・・・間髪を入れずハイティンクが抑止しました。
私も心の中で小さく “バカヤロー !” と呟いていました。

やっと緊張が解けドッと大喝采が湧きました。

いやぁ~、実に良い大人の演奏を聴かせてもらいました。
均整が保たれたバランス良い、実にツボを得た品の良い演奏でした。

ハイティンクはこの長い曲を最後まで緊張感を保って指揮をしてくれました。
指揮台にはハイチェアも置かれていましたが、
1楽章が終った時と6楽章で一瞬座っただけで、ズット立ちっぱなしで指揮をしていました。
楽譜も置かず暗譜で通すなんて凄いことです。

終演後、写真を撮ろうと近くまで行きましたが、そこではさすがちょっとシンドそうに見えました。
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そうそう、今日も娘の彼氏が来ているはずです。
正面玄関で待ち合わせ、川沿いのバーへと向かいました。
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一杯やりながら今夜の音楽談義です ・・・ 
「あのぉ・私・・この曲を生で聴くのが始めてでして ・・・ 
何処で拍手をして良いのか分からなかったのですが・・・
周りの人が拍手をしたのでツイツイつられて・・・」

「エッあの左前列は君もか??」 ・・・ と

大いに反省会となり溜飲を アゲ ました。・・・


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by Atelier-Onuki | 2016-07-06 23:36 | Trackback | Comments(4)

「1週間の検査入院」は・・・

皆様ご無沙汰をしていました。

実は先週1週間、検査のため入院をしていました。

ここ数週間、目の状態が思わしくなく特に左側を見ると二重に見えています。
ピントも余り合わないので体も疲れやすく気持ちの悪い日々を送っています。

診察は目医者からはじまり、次の主治医は神経科に行くよう勧めました。

神経科では何かと動きのテストをされ、結局は総合病院で詳しく調べた方が良いと云う事になり病院に申請をしておきました。
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翌週、月曜日の朝一に、申請していた病院から電話が掛かってきました。
「症状はもう3週間も経っている?急いでいるよね?」と 「出来れば早く診察に・・・」、
「では、すぐに救急用受付まで来てください。」と言うのでバタバタと出かけました。
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病院の救急車が止まっている辺りが多分そうだろうと、受付がある待合室へ入りましたが、
さすが緊急用なのでアチラでもコチラでも担架に寝かされた人たちが「ウン、ウンと唸りを上げています。

時折は「ウッ~!!」と痛みの悲鳴を上げる人もいて、「エッ俺なんか、ここへ来てもいいの・・・」と暫く戸惑っていました。

受付の順番が来て、事情を説明しましたが、ちゃんとここで良いようです。・・・ (ホッ)

「唯、今日は救急患者が多いので相当待つのを我慢して下さい。」と一言。・・・

朝、慌てて出てきたので何も食べておらず、ちょっとお昼には早いけど、お腹も空いていたので近くでササッと済ませることにしました。

運良く近くのパスタ専門店が準備OKと云う事でクリクリ・マカロニの「Arrabbiata」を注文、
暖かいピザ・パンまで付いてきて美味しく頂きました。
それでも未だ待たされそうなので、エスプレッソ・マッキャートでノンビリ時間を潰していました。

もうソロソロ良いかなと受付までダラダラ帰ると、緊急搬入室の中から 「mr.Onuki !」と切羽詰った大声で呼ばれました。

「ハイ・私ですが・・・」、「もう早く入りなさい・・・何処へ行っていたのよ・・・」と・・・

若い看護士に引き入れられ、治療台に乗せられると、ものの見事な速さで一人は脈拍、血圧、心電図と手際よく計っていきます。

その間もう一人は左手に点滴用の針を突っ込み固定しています。
その間、何分だったでしょうか?・・・
ドイツ人でもやれば出来るなぁと感心をするほど迅速な対処でした。

その後、神経科病棟へ送られ申請書類を見せると 「ハイ、3号室が空いているから、そこへ入りなさい・・・」と、
「エッ、これってイキナリ入院?」・・・どうもそのようです。

まぁとんだバタバタでしたが、取り合えずは入院をしたようです。・・・
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3号室の同部屋にはもう一人オジサンが入っていて、「どうしましたか?」、「いやぁ物が二重に見えて・・・」、「そう・・・ワシもそうなんだよ・・・」と・・・
この人はイラン人のオジサンでもう20年以上ここに住んでいて、百貨店の衣料売り場で仕立て直しをしているそうです。 
奥さんと一緒に働いているそうですが、見舞いに来たその奥方は50過ぎ位に見えましたが、
中々の美人で、「良いね、あんな美人の奥さんと一緒に働いていて・・・」と向けましたが
「ウ~ン・・・」と煮え切らない返事でした。
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さて、検査は何時あるか分かりません。・・・
看護婦さんに訊いても、其々の科で空きが出来ると電話が掛かってくるそうです。
そのタイミングで検査に行く事になるのですが、ただ待っているだけでは退屈です。

「あのぉ~、携帯番号をおいて行くので、どこか近くをウロウロしていても構いませんか?」と尋ねると
思いのほか気さくに「あぁ良いよ・・・楽しんできて・・・」とこんな按配でとても気軽な対応です。

この病院は看護婦や看護士の男女とも若い人が多く働いているようですし、
ドイツ人以外のスタッフもアジアあり、アフリカあり中東ありとインターナショナルです。
それにドクターたちにも外人が多いようで、そんな環境がこの気さくな感じを生み出しているのでしょうか。・・・

丁度、今はサッカー、ヨーロッパ・カップの真っ最中で、夜はテレビを見に脱走しましたが、時折電話が掛かってきて、
「これから何々の検査だから・・・病棟へ帰ってくれますか?」・・・「ハイ・ハイ・・・」とハーフ・タイムの時に急いでかえる有様です。

それにこの病院は喫煙者に寛大です。
中庭にはちゃんと喫煙コーナーが設置されていて、顔見知りとなった常連の人たちがタムロしています。
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その内の一人、もう車椅子に座っているオバアサンなのですが、私が行くと必ずいるほどのヘビー・スモーカーです。

車椅子も自分では漕ぐのに力が足りず誰かの助けが必要です。
何度か見かけるうちにすっかりこのオバアサンに見込まれたようで、
必ず私の方を見て、「ハロー!」と力ない声を掛けてきます。

「何をして欲しい?」と訊くと何時も無言で指をさします。
ある時は喫煙所へある時はエレベーターまでと、その内すっかりア・ウンの呼吸となってしまいました。

この喫煙所脇には新しい病棟が建っていますが、ここは多分プライベート保険に入っている人たち用らしく、
えらく豪華、個室に加え其々にバルコニーまで付いていて、まるでリゾート・ホテル宜しくといった按配でした。
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さて、肝心の検診は日々違う場所を検査してくれました。

脳波に始まり、ウルトラ・シャーレで喉や頭の神経を見たり、一番怖かったのは脊髄の隋まで抽出されたことでした。

なんでもここと脳神経が繋がっていて、稀にバクテリアによる神経障害もあるそうです。

眼科でも何度も検査してくれました。
あれやこれやと色んな事をやらされました。

結局は血糖値の上昇による障害が脳神経に影響を及ぼしているのではないか、
との検診で今はクスリをのみながら先ずは血糖値を下げる努力に勤しまなければなりません。

まぁ長年の不摂生が祟っているのでしょう。・・・ 少しは回復の為に頑張ってみようかと思っています。・・・



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by Atelier-Onuki | 2016-07-01 00:54 | デュッセルドルフ | Trackback | Comments(0)