日本滞在 1 芦原温泉から京都へ

昨年12月中旬からお正月まで日本に滞在し、
1週間後にはスキーに出かけようやく先日戻って来ました。

当初は体力が持つか心配をしていたのですが、何とかこなす事ができました。


- 芦原温泉から -

日本では娘の婚約と入籍を機に、お相手のご両親に挨拶をするため福井の芦原温泉へと向かいました。
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宿泊先のホテルで会食をしたのですが、お父さんが気を遣って地元の銘酒を持参してきてくれました。
“梵”という銘柄でその中でも一番良い飛び切りの超吟醸だそうで、ご本人も始めて飲まれたそうです。
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会話もお酒も弾み、楽しい一夜を過ごしました。

唯、翌朝はちょっとした緊張も解れたせいか、案の定二日酔い・・・
それに風邪もひいてしまったようでフラフラです。

市役所で入籍の手続きも付いていきましたが、途中からは車の中で休んでいました。

その後、観光地として有名な東尋坊へもつれて行ってもらいましたが、
崖っぷちに立ってもフラフラしていて突端の方までは行けませんでした。
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昼食は海鮮の店が建ち並ぶ一軒に入り、皆は牡蠣だとかエビだとかの炭焼きを頼んでいますが、
私は一向に回復には向かわず、結局はまた車に戻って休んでいました。
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娘はそのまま芦原に残り、家内と帰路に付きましたが私は単身京都で途中下車、
家内はそのまま大阪へと帰りました。

各々の好みでバラバラに動く、何とも我が家らしい光景となりました。


- 京都にて -

京都へは昨年久しぶりに行ったのですが、
さすが奥が深くもうちょっと探索してみたかったので今回も寄ってみる積もりでした。

着いた夜は居酒屋で一杯やりたかったのですが、まだ二日酔い状態・・・
蕎麦でも食べて早く寝ようとしましたが、9時をまわっていたので蕎麦屋は殆ど閉まっています。

歩いていると“一風堂”に遭遇しました。
噂には聞いたことがあるのでラーメンで代用する事に・・・
ラーメン自体も美味しかったのですが、博多ひとくち餃子の美味しかったこと・・・
特に豆板醤はゆず風味でとても美味しく頂きました。


- 上賀茂神社と下賀茂神社そして祇園へ -

さあ、明けて寺社仏閣巡りです。
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この日は上賀茂神社からスタートし下賀茂神社を巡りました。
特に下賀茂神社では尾形光琳が描いた「白梅紅梅図」で描かれた梅かもしれないという梅ノ木があって、
フ~ムフ~ムとアチラから此方からと感慨深く眺めていました。
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それにしても、神社の境内を流れている川の水が透明で綺麗なこと・・・
源流に近いのでしょうか・・・そういえば鴨川も綺麗な水が流れていますね・・・
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それに下賀茂神社の正面鳥居の前方に古代の神社が発掘されたそうで、
ちょっと散策路が設けらていますが、ここが原生林の湿地帯のよう・・・
歩いている人もいなくて、とても静かな散策を楽しめました。
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夕方には祇園へと出向きその風情ある家並みを楽しんでいましたが、
如何せん外国からの観光客の多さに圧倒されていました。
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それでも脇道はそれほど人も居なくて、その風情を味わえました。
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花見小路を抜け“建仁寺”の境内へと入りました。
ここまで来ると少しは人の数が減ってきます。
何の予備知識も無かったのですが、どうも俵屋宗達の「風神雷神」があるようです。
迷わず参拝することにしました。
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それは大書院のお庭越しに見えてきます。
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近くへよってフムフムと眺めていましたが、その一筆で描かれたような筆致は勢い良く描かれもの凄い筆さばきです。
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それにしてもこのテーマと言い構図と言い、いやぁ~何ともシュールで
この俵屋宗達って人は何ともユニークな人物だったのだろうかと感心しきりでした。

(後から知った処に寄ると、ここにあるのは複製画でオリジナルは博物館にあるそうです。
 残念・・・今度は博物館へも行かなきゃ・・・)

さあ明日は伏見へ向かいます。



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# by Atelier-Onuki | 2019-02-01 01:17 | 日本 | Trackback | Comments(0)

セザンヌを訪ねて 5  ジャス・ド・ブッファン (ドイツ・ニュース・ダイジェスト1月のコラムより)

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セザンヌお父さん(ルイ・オーギュスト)はエクス・アン・プロヴァンスの中心地
ミラボー通りに帽子の製造販売店を構えていました。

頑固で勤勉な性格でしたが、商才もあったようで、とうとう地元の銀行を買収できるまでの財力をつけます。

銀行業でも順調に発展していったようで、この頃エクスの中心部から800mほど西へ行った所に建つ
ジャス・ド・ブッファンという館を別荘として購入します。

銀行を継がせたい父の思いとは裏腹にセザンヌはゾラの影響もあり、
画家になるとの憧れを強く持ち出した頃でもありました。

彼の最初の作品はこの館のホール壁面に描かれた「春夏秋冬」と題された4枚の壁画でした。
(これは現在、パリのプティ・パレに展示されています。)
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そんな中、この厳格な父親の肖像画も2枚描いていますが、その2枚目では、
大きな背もたれの肘掛け椅子に座り、気難しい顔をして新聞を読んでいる姿が描かれています。

これには画家になることに猛反対をしている父親に対する皮肉や希望が込められています。

背景の壁には自分が描いた静物画が掛けられ、
彼が読んでいるのはゾラが論文を投稿していた「レヴェンヌマン」という新聞で、
当時はとても革新的な論調で、保守的な父親は絶対に読まない内容のものでした。
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ツーリスト・インフォで予約を取り、待ち合わせの時間にジャス・ド・ブッファンへ向かいました。

セザンヌはこの館を何枚も描いていて、一度は行ってみたいなと思っていたので気持ちは高ぶってきます。
門は開放されていて館までの庭を予定の時間まで散策していました。
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それにしても広い・・・入り口から館まで並木道になっていますが、100mほどあるでしょうか・・・

やっとガイドさんが到着し、館の中を案内してくれました。

さすがに古い建物なので2階へは行く事が出来ず、近々改装をするそうですが、往時を偲びながら眺めていました。

裏庭へも通されましたが、これが又広く何処まで続くのやら・・・
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ここでもレンガ作りの池をはじめ何枚も描いています。
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このジャス・ド・ブッファンという名前は昔隣にあった羊小屋に由来した
“ブッファンの羊小屋”という意味の古いフランス語だそうです。


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# by Atelier-Onuki | 2019-01-23 00:10 | コラム | Trackback | Comments(0)

ムーティとウィーン・フィル ケルンの演奏会から

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昨夜は今シーズンのハイライト、ケルンでのムーティとウィーン・フィルの演奏会へ行ってきました。

演目はモーツァルトのフルート協奏曲1番 と
ブルックナーの交響曲7番 でした。

さすがこの組合せだけに会場は溢れんばかりの聴衆が集まっていました。

最初のモーツァルトは「クラリネット協奏曲をやってくれたら良かったのに~」と
この余り面白くない曲の選択に不満を抱いていました。

それでも割り切って、ここはちょっと優雅な気分にでも浸るかと構えていました。

小編成のオーケストラは生きいきとしたテンポで弦楽の合奏で始まりましたが、
まぁ何とその弦の柔らかい響きか・・・先ほどまでの不満はすっ飛び心地良い
気分に浸っていました。

後半はお目当てのブルックナーです。
特に7番は彼の交響曲のなかで一番好きな曲です。

モヤモヤッと霧の中から沸き立つように弦楽によって静かに弾き始められました。
それに木管群が加わり徐々に音量を増していきます。
いよいよ金管群が乗っかり最初の盛り上がりを見せます。

ムーティの指揮ぶりはたっぷりとしたテンポながらもキビキビとした運びです。
それに何といっても気持ち良く歌わせ、さすがムーティの真骨頂といったところです。

響きは奥深く重厚ながらも、深刻にならず明るいところが聴いていて心地く身を任せられます。

2楽章におけるあの天国的な弦のメロディにもウットリです。
後半、一旦ぐっと音量を落とし序々に膨らんできた音は、ティンパニーの一撃と共に爆発を迎えますが、
緊張させられていた雰囲気が一気に開放され、思いっきりその音の洪水に身を委ねてしまいます。

それに、ホルンの後で待機していたワグナー・ホルン達がいよいよ登場し、その鄙びた響きで味付けをしています。
ここでもブルックナーは如何にワグナーを尊敬していたかが伺われますが、
寂が利いた中にも、ちょっとオドケタような親しみも感じられ好きな楽器です。

トランペットのソロが特徴的な3楽章でも金管群は生きいきとして鳴らしています。
フォルテになって、ホール中に音が溢れても、なんと心地よい響きか・・・

金管が盛り上りみせ、ここでもシンバルの一撃で最高潮に達しますが、
ここでのティンパニーの連打・・・凄い・・・

猛スピードで連打しますが、ちゃんと味わいを付けこのティンパニーだけを聴いても、
一つの音楽の世界を表現しています。
連打しますが最後の一打は更に気持ちをこめ溜めを作って叩いています。
それに、何と行っても革張りのティンパニーなので、なんとも味わいのある渋い響きがしています。

不思議な弦のアンサンブルではじまる最終楽章では、颯爽とした推進力で曲は進み、
紆余曲折のメロディがあっちへ行ったりこっちへ行ったりを繰り返しながら、
フィナーレへと向かって行き、金管群のオンパレード宜しく鳴り響き、
バ~ンと最高潮になったところの一撃で幕となります。

1時間ちょっとと結構長い曲ですが、まだまだ聴いていたいなぁと、終るのが惜しまれる演奏でした。

ただ、集中して聴いていたせいか終った後はグッタリと放心状態で、
今尚、頭の中ではキラキラとした金管群の響きがキラメク鳴り響いています。


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# by Atelier-Onuki | 2018-12-20 23:49 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

パウル・クレーさんのこと


今日、PCを付けGoogleを開いたら素敵なグラフィック処理をされたグーグルの窓が目に入ったので開けてみると、
それはパウル・クレーが139歳の誕生日である事を知らせていました。

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パウル・クレー ・・・ 私の大好きな画家 ・・・

大好きだけに留まらず彼の絵から随分勉強をさせて頂いた偉大な師でもあります。

まあ残念ながら直接は学ぶことは出来ませんでしたが、私の絵描き、
特にデザインの世界を学ぶのに大きな影響を受けました。

それは未だ美大の受験を目指していた頃からで、どうにも上手く配色できなかった頃でしたが、
彼の絵から色使いを学んでみようと試みてみました。

彼の絵は油絵にしろ水彩画にしろベタには着色していませんが、作品の中から明るい絵を選び、
なるべく近い色を作っては、何十色も絵の具皿に溜めていました。

そしてどのような配色をしているのか各色のパーセンテージをある程度割り出し、
それと似たような割合で自分が考えた画面に配置していきました。

それ以降、今まで余りパッとしなかった色合いが見違えるように良くなっていきました。

クレーさんのお陰でデザインをする喜びを教えて貰ったようです。

処で、今連載しているコラムのタイトルも、実はクレーさんの絵からヒントを得たものでした。

それはケルン駅前のMuseum Ludwigにある「Hauptweg und Nebenweg」
(中央道と脇道)というタイトルの絵ですが、
中央、上向かって延びている道の周りに脇道が絶妙なバランスで絡んでいます。

それらは細かく色分けされていて、何だか人生の色んなシーンを表しているようで、
メインの道を歩むのも大事だけれど、脇道も素敵なんだよと言っているようです。

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脇道や寄り道が大好きな私ですし、コラムの内容も一つのテーマがあるわけでもないし、
あっちへ行ったりこっちへ行ったりと気ままな内容になるので、迷わず「Nebenweg」
(寄り道)と付けました。

このデュッセルドルフでも教鞭をとられていて、彼のアパートが未だ残っています。
このことは別のブログでも取り上げたことがありました。

それにしてもKlee (クローバー) ・・・ 名前が良いですね ・・・

その内、ベルンにあるクレー・ミュージアムへ行きたいなぁ~



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# by Atelier-Onuki | 2018-12-19 01:58 | 絵画 | Trackback | Comments(0)

セザンヌを訪ねて 4 サント・ヴィクトワール山への道 (12月のコラムより)

今月は21日から日本へ出発しますので、発刊日よりも早くフライングをして掲載いたします。

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セザンヌといえば真っ先に「サント・ヴィクトワール山」を思い浮かべます。

油絵を44枚、水彩画で43枚描いたと言われていますが、
一つのモチーフをこれだけ愛着を持って何枚も描き続けたのは驚異としかいえません。
(他にはモネの睡蓮がある位でしょうか?)

山は画家にとっては中々難しい題材で、技術的な問題というよりも、
絵葉書のように描くのではなく如何に芸術性の高みまで描けるかにかかっています。

同じ様に有名な山として富士山を思い浮かべますが、この山にも愛着を注ぎ挑んだ画家達がいます。

一人目の「富岳三十六景」で有名な葛飾北斎を初め、
日本画の大御所、横山大観は神秘性を通じ崇高な域にまで達しています。
それに日本画に絶妙なモダニズムを持ち込んだ片岡珠子さんなどは、芸術としての風格と格調を与えています。

セザンヌの頭の中には恐らく北斎の影響もあったかと思われますが、
それは富士山もサント・ヴィクトワール山も、山の稜線が長く広々とした裾野が広がっていて似ているといえば似ています。

そんなセザンヌ・ファン憧れのサント・ヴィクトワール山と出会うため、
彼の絵の中にも登場するシャトー・ノワールを目指しました。

交通手段がないので徒歩で向かいましたが、
地図で確かめると街から3kmほどの所にシャトー・ノワールが見付かりました。 

道も“Route Cézanne ”(セザンヌ道路)とあり、
「この道をセザンヌも歩いて通ったのだ!」と益々気持ちが高まっていきました。

街を出てセザンヌ道路へと入ると、松林や糸杉が点在するプロヴァンスらしい乾燥した田舎の景色が広がりました。

唯、このセザンヌ道路は幹線道路なのか頻繁に車が走っています。

道幅は4m程と狭く両端から50cm位の所に申し訳程度の線が敷かれて歩道と認識はできるのですが、
中央線も敷かれていないので車が交差する時には歩道まではみ出してきます。

トラックなど走ってくると脇の雑草が生えている所まで逃げながらの危険歩行です。 

もうシャトー・ノワールまでは諦めて小高い所に見えた館への脇道へ逃れました。

やっと庭先まで登り目を上げると、オット・・目の前にあのサント・ヴィクトワール山が堂々と横たわっています。・・・ 
これだ!正に絵で見たことのある風景で、まるでセザンヌの絵の中に紛れ込んだような錯覚にとらわれます。
やっと出会えた憧れの風景に暫し時を忘れて見入っていました。

帰り道、街に入る手前の石塀からサクランボの枝が飛び出しています。

ヒョイとジャンプして一粒手折りホオバリましたが、その瑞々しい果汁は乾いた喉を甘く潤してくれました。





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# by Atelier-Onuki | 2018-12-19 00:17 | コラム | Trackback | Comments(0)