人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ドレスデンにて

アイゼナッハを出発し次の目的地ドレスデンを目指しました。

この街を訪れるのは20年ぶり位でしょうか・・・

 ドレスデンにて_a0280569_19591151.jpg

前回訪れたのはここのシュターツカペレ・ドレスデンの来日公演でスポンサーをされていた企業が表敬訪問のためで、

私はその通訳的な役割で同行しました。

この企業にはオーケストラもあって来日の際、当時の音楽監督をされていたシノーポリから練習を受ける予定も入っていて、

団長さん自らが挨拶に来られました。

当日はドレスデン側も団長さんが出てこられ、何と音楽監督の部屋へ案内されました。

そこは歴史を感じさせる調度品が格式を醸しだしていました。

挨拶も終え、折角だからオペラを観ていって下さいと、チケットを渡されました。

公演直前に席に着くとそこはロイヤル・ボックス1列目のど真ん中でした。

こんな席は眺めたことはありましたが、座るのは最初で最後です。

まぁちょっと恥ずかしさもあり緊張しながら観たのを思い出します。


まぁオペラまで時間があるのでとりあえずツヴィンガー宮殿内の絵画館へと向かいました。

 ドレスデンにて_a0280569_20002566.jpg
 ドレスデンにて_a0280569_20011752.jpg

ここにはあの有名なラファエロが描いた「システィーナの聖母」がありますし楽しみです。

それにしても大きな美術館で観て周るのは大変です。

古い時代の彫刻などは通過し、お目当ての部屋へと向かいました。

 ドレスデンにて_a0280569_20030389.jpg

正面の壁には遠くからでも認識ができます。

ありました、ラファエロが・・・その聖母子を描いた全体も見応えがありますが、特に人気なのは下の方に描かれた2人の天使です。

その純粋無垢で愛らしい姿は、ここだけトリミングをしてクリスマス・カードなどに使われています。

 ドレスデンにて_a0280569_20041097.jpg
 ドレスデンにて_a0280569_20050761.jpg

ここにはオランダ絵画も多く展示されていますが、レンブラントも多くの名作があるし、私の好きなホッベマも1枚ありました。

それにフェルメールも「取り持ち女」というタイトルのフェルメールにしては大きめの1枚があります。


スペイン絵画の部屋では何といってもムリーリョの「聖母子」が素敵です。

色んな画家がマリアさんを描いていますが、私はムリーリョの描くマリアさんの顔が一番好きです。

 ドレスデンにて_a0280569_20060063.jpg

おっとこの美術館にはもう1枚私の好きな、否1番好きかも知れないマリアさんがあります。

それはイタリアの画家カルロ・マレッティが描いた「聖母子」で、まぁ上品な顔立ちですが、

ちょっと庶民的な暖かさもあって親しみやすい感じがします。

 ドレスデンにて_a0280569_20082553.jpg

さて、美術館を出て、川向こうにあるミルク屋「DresdnerMolkerei Gebruder Pfund

というお店を目指しました。

まぁ長ったらしく偉そうな名前ですが、(ドレスデン・ファンド兄弟のミルク屋)と意外とベタな名前です。

ここは店内のタイル装飾が見事で“世界一美しいミルク屋”として知られています。

店は大通りに面していて外からは通り過ぎてしまうほどの店構えです。

 ドレスデンにて_a0280569_20090346.jpg

唯、一歩中に入ると思わずオ~ッと感嘆してしまうほど綺麗・・・

壁から天井、ショーケース、床に至るまで見事なタイル、それも可愛い図柄で飾られています。

これらのタイルはドレスデンにあるビレロイ&ボッホが制作したそうです。

 ドレスデンにて_a0280569_20114833.jpg
 ドレスデンにて_a0280569_20125203.jpg

素敵な階段を2階にあるカフェへと登りました。

 ドレスデンにて_a0280569_20131987.jpg

まぁここもまるで昭和かと思わせるレトロな雰囲気・・・

シャンデリアも相当歴史を感じさせますし、テーブル中央には布が敷かれ使いかけのローソクがドンと置かれています。

 ドレスデンにて_a0280569_20134266.jpg
 ドレスデンにて_a0280569_20135844.jpg

コーヒーのミルクシェイクを頼み暫し時代錯誤を楽しんでいました。

さぁそろそろいい時間になって来たのでホテルへと戻る事にしました。

外に出ると雪が舞っていて気温を見ると、-6度寒い訳です。

ホテルへ戻ると途中に素敵なチョコレート屋を発見、寒かったので思わず入店しました。

迷わずホット・ココアを注文、まぁ上品な味わいで、ほんのりシナモンの香りも控えめに伝わってきました。

 ドレスデンにて_a0280569_20142204.jpg
 ドレスデンにて_a0280569_20144879.jpg

体も気持ちも温まり、さぁ今夜はオペラに望むぞ・・・



by Atelier Onuki~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!
人気ブログランキング

# by Atelier-Onuki | 2022-11-30 20:23 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

アイゼナッハの街は

ここへはヴァルトブルク城を訪ねにやって来たのですが、実はバッハが生れた街でもあります。

駅の看板にもEisenachの下に大きくバッハ生誕の街と記されています。

アイゼナッハの街は_a0280569_22491626.jpg

それにルターがヴァルトブルク城で聖書の翻訳をした部屋と学生時代に住んでいた家が残っています。

さて、城門を潜り旧市街地へと入って行きました。

アイゼナッハの街は_a0280569_22493549.jpg

広場には早々にルターの像が誇らしげに建っています。

アイゼナッハの街は_a0280569_22495656.jpg

街中には古い建物が多く残っていて趣きがあります。

薬屋など何年目からやっているのでしょうか・・・

アイゼナッハの街は_a0280569_22501595.jpg

街中を抜けちょっと上り坂になってきました。

広場にでると見えてきました、写真で見たことがある黄色い建物です。

アイゼナッハの街は_a0280569_22503279.jpg
アイゼナッハの街は_a0280569_22504924.jpg

ドアの上にはプレートが設置されていて、“ヨハン・ゼバスティアン・バッハは1685321日にこの家で生れました”と書かれていました。

アイゼナッハの街は_a0280569_22510454.jpg

その家の前にはこれまた立派なバッハ像が建っています。

アイゼナッハの街は_a0280569_22511955.jpg

家の中には入ることが出来ませんが、隣にモダンなミュージアムが併設されています。バッハ像をあちこちから眺めてから次を急ぐ事にしました。

アイゼナッハの街は_a0280569_22513578.jpg

この家の前の道をダラダラ下っていくと、これまた写真で見たことがある古い木組みの家が現れました。

そうここがルターが学生時代に過ごした家だそうで、ここもミュージアムが隣接されています。

アイゼナッハの街は_a0280569_22515627.jpg
アイゼナッハの街は_a0280569_22521327.jpg

まぁルターとバッハは200年ほど時代の隔たりがありますが、こんな偉大な2人がこんな小さな街に関わりがあったとは感慨深いものを感じます。


さあ夜も更けてきたので一旦ホテルに戻り、夕食に出かけました。

今日はこの街で評判の“Kartoffelhaus”(芋屋)へ行く事にしました。

再び、城門を潜り、比較的近い所にありました。

建物はやはり木組みで古さを感じさせます。

店内も古くて趣があります。

アイゼナッハの街は_a0280569_22523565.jpg
アイゼナッハの街は_a0280569_22525444.jpg

さすが人気店なのか結構な数のお客で賑わっていました。

まずはお決まりのビール、“Sternquell”(星の泉)という初めて見る銘柄でしたが、

爽やかな飲み心地に味わいも深く一気に飲み干し、料理を注文する時には2杯目を頼んでいました。

料理は当然ながら芋料理ですが美味しく楽しめました。

アイゼナッハの街は_a0280569_22531412.jpg



by Atelier Onuki~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!
人気ブログランキング

# by Atelier-Onuki | 2022-11-29 22:57 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

ヴァルトブルク城を訪ねて

もう50年ほど前でしょうか、ワグナーの「タンホイザー」のレコードを、発売当時から評判だったショルティ盤を買いました。

それは歌手も揃っているし、何といってもオーケストラの魅力的な演奏にひきつけられました。

録音も素晴らしくお気に入りの1冊となりました。

その表紙は暮れかけたお城の写真で、オドロオドロした雰囲気が印象的でした。

当時はそれが何処のお城なのか全く分かりませんでしたが、ヘェ~一度行ってみたいなと漠然と思っていました。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_00592704.jpg

その後、ドイツに住むようになっても調べる事すらありませんでした。

やっと何となく分かったのは東西ドイツの統一後で、それは旧東ドイツ側のアイゼナッハという街にあることが判明しました。

今回は何故かこの辺りを回ろうと思い立ち出かけることにしました。

デュッセルドルフからフランクフルトで乗り換え3時間半ほどでしょうか、アイゼナッハに到着、古くて趣きのある駅舎です。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_00593856.jpg

駅近のホテルに荷を降ろし、駅脇のバスターミナルから30分ほどでしょうか、ヴァルトブルク城の入り口で下車しました。

もうここは小高い山で森の中です。

そうかいわゆるチューリンゲンの森の片隅なのだと認識しました。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_00595742.jpg

ここから坂を上って行くのですが、大した傾斜では無いものの、これが長くて中々キツイ登りでした。

やっとお城の一角が見えてきて、少し元気が回復してきました。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01002968.jpg

城門を潜り入り口には、よく映画などに出てくる鎖で下ろされた橋が架かっています。

お城全体が見渡せる左側の展望台に向かいました。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01005651.jpg

そうコレコレ、これがジャケットに載っていたお城です。

しばし興奮気味に眺めたり、もう陽が城の向こうに沈みかけているので逆光になりますが、何枚も写真を撮っていました。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01012517.jpg
 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01013904.jpg

さあいよいよ先ほどの橋をわたり城内へと入っていきました。

中は別棟の家が建っていたりで、ちょっとした村のようです。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01015581.jpg
 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01020896.jpg

入場券を購入し、一番奥のお城部分から入りました。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01022860.jpg

下の階はお城の歴史や騎士の時代の展示がされています。

一つ上の階では騎士たちの控え室や王女エリザベートの居間などがあります。

このエリザベートの居間は暗いのですが、シャンデリアの文様が可愛らしく」素敵でした。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01025527.jpg

さあいよいよ最上階へと上がりました。

ここでは先ずお目当ての歌合戦の間が現れます。

そう「タンホイザー」でも登場する歌合戦のシーンです。

これは実際行われていた行事だったようで、当時の絵が壁一杯の大きさで掛かっていました。

そして奥には石作りのステージがあり、ここで歌手達が歌ったようです。

ただ、ちょっとイメージしていたより小さな印象、まるで教室位の大きさでした。

まぁオペラではステージ一杯の大きなスペースを使って繰り広げられるので、そのイメージの方が強かったようです。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01031229.jpg
 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01032366.jpg

さらにその奥の広間は宴会場で、ここはそこそこの長さはありますが、やはり幅は狭く感じられました。

ただ、こんな山の上に中世の時代に建設をしたのですから感心するしかありません。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01034088.jpg

さて渡り廊下を進むと別の館へと入りました。

この正面にはルターがこもり、ギリシャ語の聖書をドイツ語に訳した部屋が残っています。

机の上にはその当時を偲ばせるため、聖書と翻訳中の紙が置かれていますが、これが風なのか、

否なにか仕掛けがあるのか時折ページが捲られパリッと音までして、ちょっと不気味でした。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01075474.jpg

城を出て、しばし暮れ行くチューリンゲンの森を眺めていましたが、紅葉も進み中々の絶景を楽しんでいました。

 ヴァルトブルク城を訪ねて_a0280569_01035376.jpg


by Atelier Onuki~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!
人気ブログランキング

# by Atelier-Onuki | 2022-11-26 01:16 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

私の好きな晩秋の音楽 (11月のコラムより)

私の好きな晩秋の音楽 (11月のコラムより)_a0280569_01441165.jpg

秋も深まり長い夜を過ごす頃となりました。

こんな夜はしみじみとした音楽に身を委ねるのも良いものです。


私がよく聴く曲では、ブラームスのピアノ・トリオの1番があります。

この曲はブラームス21歳、若書きの作品で、初めての大作だったそうです。

その後、58歳の時に改訂をし、今日はこの版で演奏されています。

こんな長い間、思いを暖めて手を入れたのは、彼自身そうとう気に入っていたのでしょうね。


私が初めてこの曲のライヴを聴いたのはルツェルン音楽祭でのことでした。

プレヴィンがピアノ、ムターのヴァイオリン、ハレルのチェロという組み合わせでした。

この当時はムターとプレヴィンの結婚直前で何とも仲むつまじく、共演のハレルがちょっと気の毒に感じるほどでした。


1楽章は若書きとは思えないような、落ち着いた導入で、しみじみとした音楽が展開していきます。

そして2楽章のあのピアノによって導かれた後、ヴァイオリンが甘くて切ないメロディを弾きだすと、

思わずジーンと来るもの感じ熱いものが頬をつたいました。


残念ながら彼らの録音は残っていませんが、この曲を聴く度にこの演奏と、

会場脇から広がるルツェルン湖の青白く暮れて行く光景が思い出されます。


さて、2曲目もやはりブラームスの「間奏曲集」です。

これは彼の最晩年の作品で、昔を慈しむように思い出し、

その楽しかったこと悲しかったことなど、しみじみとした思いを曲に込めています。

これらは一気に書き上げられたのではなく、思い出す度に書き溜められました。

その中でも私は最初のop117-1番が大好きです。


演奏は余りにも常識的ですが、グレン・グールドの録音で楽しんでいます。

これを録音したのは未だ28歳の時にも関わらず、こんな枯淡の域に達したブラームスの心情に寄り添うような愛情が感じられます。


グールドといえば、何と言ってもバッハの演奏が有名で、画期的な表現方法を駆使し、金字塔ともいえる業績を残した人です。

バッハはチェンバロのために作曲していて、それをピアノ演奏で限りなく多用な可能性を探り、殆どをスタッカートで演奏されていますが、

このブラームスでは慈しむかのようにレガートで柔らかく表現しています。

ブラームス独特のほの暗いロマンチズムも充分ですが、控えめで品を保っています。



by Atelier Onuki~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!
人気ブログランキング

# by Atelier-Onuki | 2022-11-23 01:47 | コラム | Trackback | Comments(0)

私の好きな癒し系の音楽 (10月のコラムから)

私の好きな癒し系の音楽 (10月のコラムから)_a0280569_01380003.jpg

ストレスが溜まったり、辛い状況に追い込まれた時、癒し系の音楽を聴くと心を慰めてくれるものです。

一般的にもセラピー的な曲を集めた曲集もたくさん販売されています。

最近は殆どストレスを感じない状況の私ですが、ちょっと疲れた時にフト取り出して聴く曲もたくさんあります。


以前、4年に1度開催される大きなイヴェントがジュネーヴでありました。

準備期間も長く2ヶ月ほど体力的にも精神的にも辛い現場を過ごしていました。

このイヴェント期間はホテルもジュネーヴ市内は4倍ほどまで跳ね上がるので、

何時も近郊のホテルを探しました。


ある年はルマン湖畔のタネという村に滞在していましたが、お店1軒すらない田舎でした。

そんな毎晩の楽しみは帰り道に買い込んできたビールやワインをチビチビやりながら

窓から広場のチョロチョロ出ている噴水を眺めていることでした。


当時はまだCDウォークマンの時代でしたが小形のスピーカーに繋げ音楽をかけていました。

ふと気がつくと毎晩のようにショパンの「ノクターン」を聴いていました。

それでも、どれだけこの曲に助けられたことでしょうか、一日の辛い出来事がス~と癒されていくようでした。

私の好きな癒し系の音楽 (10月のコラムから)_a0280569_01381490.jpg

やっと無事にイヴェント初日を向かえ、朝早く最寄の駅までダラダラと下っていきましたが、

黄金色に輝くブドウ畑の向こうに湖がキラキラと光っていて、思わず胸にジーンとくるものを覚えました。


又、これとは別の辛かった時期、ふらっとレコード店に入ると店の人がかけたのでしょうか、

クラリネットの甘いメロディが流れてきました。

思わず聴き入ったのと同時に熱いものを感じ、すかさずこのCDを購入しましたが、

流れていた曲はモーツァルトの「クラリネット協奏曲」の2楽章でした。

私の好きな癒し系の音楽 (10月のコラムから)_a0280569_01382499.jpg

あの映画「アマディウス」でもサリエリがモーツァルトの奥さんを誑かし部屋に忍び込んで楽譜を漁るシーンがあります。

作曲家ですから楽譜を見ただけで頭の中では音楽を想像することができます。

最初は修正箇所が何処にも無いことに驚嘆していますが、

ある楽譜に目を通した時、目からポロポロと涙が溢れ出しました。

そのシーンで鳴っていたのもこの曲でした。




by Atelier Onuki~ホームページもご覧ください~

応援クリックありがとうございます!
人気ブログランキング

# by Atelier-Onuki | 2022-11-03 01:42 | Trackback | Comments(0)