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アイゼナッハの街は

ここへはヴァルトブルク城を訪ねにやって来たのですが、実はバッハが生れた街でもあります。

駅の看板にもEisenachの下に大きくバッハ生誕の街と記されています。

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それにルターがヴァルトブルク城で聖書の翻訳をした部屋と学生時代に住んでいた家が残っています。

さて、城門を潜り旧市街地へと入って行きました。

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広場には早々にルターの像が誇らしげに建っています。

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街中には古い建物が多く残っていて趣きがあります。

薬屋など何年目からやっているのでしょうか・・・

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街中を抜けちょっと上り坂になってきました。

広場にでると見えてきました、写真で見たことがある黄色い建物です。

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ドアの上にはプレートが設置されていて、“ヨハン・ゼバスティアン・バッハは1685321日にこの家で生れました”と書かれていました。

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その家の前にはこれまた立派なバッハ像が建っています。

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家の中には入ることが出来ませんが、隣にモダンなミュージアムが併設されています。バッハ像をあちこちから眺めてから次を急ぐ事にしました。

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この家の前の道をダラダラ下っていくと、これまた写真で見たことがある古い木組みの家が現れました。

そうここがルターが学生時代に過ごした家だそうで、ここもミュージアムが隣接されています。

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まぁルターとバッハは200年ほど時代の隔たりがありますが、こんな偉大な2人がこんな小さな街に関わりがあったとは感慨深いものを感じます。


さあ夜も更けてきたので一旦ホテルに戻り、夕食に出かけました。

今日はこの街で評判の“Kartoffelhaus”(芋屋)へ行く事にしました。

再び、城門を潜り、比較的近い所にありました。

建物はやはり木組みで古さを感じさせます。

店内も古くて趣があります。

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さすが人気店なのか結構な数のお客で賑わっていました。

まずはお決まりのビール、“Sternquell”(星の泉)という初めて見る銘柄でしたが、

爽やかな飲み心地に味わいも深く一気に飲み干し、料理を注文する時には2杯目を頼んでいました。

料理は当然ながら芋料理ですが美味しく楽しめました。

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# by Atelier-Onuki | 2022-11-29 22:57 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

ヴァルトブルク城を訪ねて

もう50年ほど前でしょうか、ワグナーの「タンホイザー」のレコードを、発売当時から評判だったショルティ盤を買いました。

それは歌手も揃っているし、何といってもオーケストラの魅力的な演奏にひきつけられました。

録音も素晴らしくお気に入りの1冊となりました。

その表紙は暮れかけたお城の写真で、オドロオドロした雰囲気が印象的でした。

当時はそれが何処のお城なのか全く分かりませんでしたが、ヘェ~一度行ってみたいなと漠然と思っていました。

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その後、ドイツに住むようになっても調べる事すらありませんでした。

やっと何となく分かったのは東西ドイツの統一後で、それは旧東ドイツ側のアイゼナッハという街にあることが判明しました。

今回は何故かこの辺りを回ろうと思い立ち出かけることにしました。

デュッセルドルフからフランクフルトで乗り換え3時間半ほどでしょうか、アイゼナッハに到着、古くて趣きのある駅舎です。

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駅近のホテルに荷を降ろし、駅脇のバスターミナルから30分ほどでしょうか、ヴァルトブルク城の入り口で下車しました。

もうここは小高い山で森の中です。

そうかいわゆるチューリンゲンの森の片隅なのだと認識しました。

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ここから坂を上って行くのですが、大した傾斜では無いものの、これが長くて中々キツイ登りでした。

やっとお城の一角が見えてきて、少し元気が回復してきました。

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城門を潜り入り口には、よく映画などに出てくる鎖で下ろされた橋が架かっています。

お城全体が見渡せる左側の展望台に向かいました。

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そうコレコレ、これがジャケットに載っていたお城です。

しばし興奮気味に眺めたり、もう陽が城の向こうに沈みかけているので逆光になりますが、何枚も写真を撮っていました。

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さあいよいよ先ほどの橋をわたり城内へと入っていきました。

中は別棟の家が建っていたりで、ちょっとした村のようです。

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入場券を購入し、一番奥のお城部分から入りました。

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下の階はお城の歴史や騎士の時代の展示がされています。

一つ上の階では騎士たちの控え室や王女エリザベートの居間などがあります。

このエリザベートの居間は暗いのですが、シャンデリアの文様が可愛らしく」素敵でした。

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さあいよいよ最上階へと上がりました。

ここでは先ずお目当ての歌合戦の間が現れます。

そう「タンホイザー」でも登場する歌合戦のシーンです。

これは実際行われていた行事だったようで、当時の絵が壁一杯の大きさで掛かっていました。

そして奥には石作りのステージがあり、ここで歌手達が歌ったようです。

ただ、ちょっとイメージしていたより小さな印象、まるで教室位の大きさでした。

まぁオペラではステージ一杯の大きなスペースを使って繰り広げられるので、そのイメージの方が強かったようです。

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さらにその奥の広間は宴会場で、ここはそこそこの長さはありますが、やはり幅は狭く感じられました。

ただ、こんな山の上に中世の時代に建設をしたのですから感心するしかありません。

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さて渡り廊下を進むと別の館へと入りました。

この正面にはルターがこもり、ギリシャ語の聖書をドイツ語に訳した部屋が残っています。

机の上にはその当時を偲ばせるため、聖書と翻訳中の紙が置かれていますが、これが風なのか、

否なにか仕掛けがあるのか時折ページが捲られパリッと音までして、ちょっと不気味でした。

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城を出て、しばし暮れ行くチューリンゲンの森を眺めていましたが、紅葉も進み中々の絶景を楽しんでいました。

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# by Atelier-Onuki | 2022-11-26 01:16 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

私の好きな晩秋の音楽 (11月のコラムより)

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秋も深まり長い夜を過ごす頃となりました。

こんな夜はしみじみとした音楽に身を委ねるのも良いものです。


私がよく聴く曲では、ブラームスのピアノ・トリオの1番があります。

この曲はブラームス21歳、若書きの作品で、初めての大作だったそうです。

その後、58歳の時に改訂をし、今日はこの版で演奏されています。

こんな長い間、思いを暖めて手を入れたのは、彼自身そうとう気に入っていたのでしょうね。


私が初めてこの曲のライヴを聴いたのはルツェルン音楽祭でのことでした。

プレヴィンがピアノ、ムターのヴァイオリン、ハレルのチェロという組み合わせでした。

この当時はムターとプレヴィンの結婚直前で何とも仲むつまじく、共演のハレルがちょっと気の毒に感じるほどでした。


1楽章は若書きとは思えないような、落ち着いた導入で、しみじみとした音楽が展開していきます。

そして2楽章のあのピアノによって導かれた後、ヴァイオリンが甘くて切ないメロディを弾きだすと、

思わずジーンと来るもの感じ熱いものが頬をつたいました。


残念ながら彼らの録音は残っていませんが、この曲を聴く度にこの演奏と、

会場脇から広がるルツェルン湖の青白く暮れて行く光景が思い出されます。


さて、2曲目もやはりブラームスの「間奏曲集」です。

これは彼の最晩年の作品で、昔を慈しむように思い出し、

その楽しかったこと悲しかったことなど、しみじみとした思いを曲に込めています。

これらは一気に書き上げられたのではなく、思い出す度に書き溜められました。

その中でも私は最初のop117-1番が大好きです。


演奏は余りにも常識的ですが、グレン・グールドの録音で楽しんでいます。

これを録音したのは未だ28歳の時にも関わらず、こんな枯淡の域に達したブラームスの心情に寄り添うような愛情が感じられます。


グールドといえば、何と言ってもバッハの演奏が有名で、画期的な表現方法を駆使し、金字塔ともいえる業績を残した人です。

バッハはチェンバロのために作曲していて、それをピアノ演奏で限りなく多用な可能性を探り、殆どをスタッカートで演奏されていますが、

このブラームスでは慈しむかのようにレガートで柔らかく表現しています。

ブラームス独特のほの暗いロマンチズムも充分ですが、控えめで品を保っています。



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# by Atelier-Onuki | 2022-11-23 01:47 | コラム | Trackback | Comments(0)

私の好きな癒し系の音楽 (10月のコラムから)

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ストレスが溜まったり、辛い状況に追い込まれた時、癒し系の音楽を聴くと心を慰めてくれるものです。

一般的にもセラピー的な曲を集めた曲集もたくさん販売されています。

最近は殆どストレスを感じない状況の私ですが、ちょっと疲れた時にフト取り出して聴く曲もたくさんあります。


以前、4年に1度開催される大きなイヴェントがジュネーヴでありました。

準備期間も長く2ヶ月ほど体力的にも精神的にも辛い現場を過ごしていました。

このイヴェント期間はホテルもジュネーヴ市内は4倍ほどまで跳ね上がるので、

何時も近郊のホテルを探しました。


ある年はルマン湖畔のタネという村に滞在していましたが、お店1軒すらない田舎でした。

そんな毎晩の楽しみは帰り道に買い込んできたビールやワインをチビチビやりながら

窓から広場のチョロチョロ出ている噴水を眺めていることでした。


当時はまだCDウォークマンの時代でしたが小形のスピーカーに繋げ音楽をかけていました。

ふと気がつくと毎晩のようにショパンの「ノクターン」を聴いていました。

それでも、どれだけこの曲に助けられたことでしょうか、一日の辛い出来事がス~と癒されていくようでした。

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やっと無事にイヴェント初日を向かえ、朝早く最寄の駅までダラダラと下っていきましたが、

黄金色に輝くブドウ畑の向こうに湖がキラキラと光っていて、思わず胸にジーンとくるものを覚えました。


又、これとは別の辛かった時期、ふらっとレコード店に入ると店の人がかけたのでしょうか、

クラリネットの甘いメロディが流れてきました。

思わず聴き入ったのと同時に熱いものを感じ、すかさずこのCDを購入しましたが、

流れていた曲はモーツァルトの「クラリネット協奏曲」の2楽章でした。

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あの映画「アマディウス」でもサリエリがモーツァルトの奥さんを誑かし部屋に忍び込んで楽譜を漁るシーンがあります。

作曲家ですから楽譜を見ただけで頭の中では音楽を想像することができます。

最初は修正箇所が何処にも無いことに驚嘆していますが、

ある楽譜に目を通した時、目からポロポロと涙が溢れ出しました。

そのシーンで鳴っていたのもこの曲でした。




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# by Atelier-Onuki | 2022-11-03 01:42 | Trackback | Comments(0)

久しぶりにサクラダ・ファミリアを訪ねて

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バルセロナへは所要があって毎年のように行っているのですが、一番の観光地であるサクラダ・ファミリアへは行く事がありませんでした。

まぁ仕事があったので行く機会もありませんでしたし、40年近く前に一度いった事があったので、

時間が出来ても「まぁ良いか・・・」とパスしていました。

唯、今回は何だか久しぶりに行く事になりました。

実際に行ってみると、いやいやもう殆ど完成に近い状態ではないですか・・・

以前はいかにも工事現場よろしく、建築資材や彫刻がゴロゴロ転がっていて、その間を避けながら歩いたのが思い出されます。

あの頃は、完成まで後200年ほど掛かると言われていたのですが、技術が進歩したのか、もの凄い勢いで進んだようです。

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取り合えず以前は出来ていなかったメインの聖堂へ入りましたが、いや驚いたの何の・・・

まず、そのスケールの大きな空間に圧倒されます。

天井からそれを支える柱の数々、其々がオーガニックな形で植物を連想させます。

それは、まるでSF映画に出てくる巨大な宇宙船へ紛れ込んだような錯覚に陥りました。

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それに圧倒的なのはステンド・グラス・・・

ここでは朝日が入る東側はブルーからライトグリーンの寒色系、夕日の西は赤から

オレンジ、黄色と暖色系で纏められています。

ステンド・グラスそのものも輝いていますが、その周辺の空気をも染めています。

ステンドは本来、聖書に出てくる場面を現していますが、ここではそれが表現されているのか分かりません。

むしろスペインならではの強烈な太陽光を最大限に生かした計画だったのではないでしょうか。

どのステンド・グラスも鮮やかな色で輝いています。

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堂内を満喫し、塔へ登ることにしました。

新旧2種類の塔へ登る事ができますが、今回も古い方の塔へ登りました。

以前、来た時はガウディばっかり追っかけているカメラマンの人から、

「塔の上の梁など古い時代に工事をした部分は、接合に石膏を使っていて弱いので気をつけて。」と注意されていました。

今回はその上に補強用の足場が敷かれていたので安心して渡りました。

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さあ、登りはエスカレーターで上れますが、帰りは螺旋階段を自力で降りなくてはなりません。

これが中々スリリングです。

まぁ上部は狭いながら両サイドが壁ですが、下部へ来ると中心部分に壁も手摺もありません。

中を覗くと、地上まで透けて見えています。

壁側の手摺を頼りに一段一段、降りて行きましたがかなりハードな段数でした。

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前を降りていたオジサンがハァハァ言いながら係りの人に「これ何段あるんじゃ~」と訊いていましたが、何でも440段あるそうです。

相当疲れたので地下の展示室や礼拝堂はササァと見学し、飲み物を求めて外へ出ました。

前の公園にある池の周りは大勢の人たちが休憩しています。

キオスクで炭酸飲料を買ってグビグビ、私も暫しボーッと眺めていました。

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普通、教会へは自由に出入りできますが、ここは入場料が32ユーロと驚きの高さです。

唯、この建築費は寄付と入場料だけで賄っているそうで、仕方ありません。

でも、また、行きたいと思うほど充分に行く価値はありました。



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# by Atelier-Onuki | 2022-10-11 00:01 | スペイン | Trackback | Comments(0)