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オスナブリュックを訪ねて

DB(ドイツ国鉄)と各都市の公共交通機関がタッグを組んで、昨年は市内交通の定期で州内が乗り放題でしたが、

今年は更に思い切ったキャンペーンを打ち出しました。


それは6月から8月までの3ヶ月間、何と一月9ユーロで全国の交通機関が乗り放題というものです。

もっともICEやICといった特急には乗れませんが、ローカル・エクスプレスを乗り継いで行けば、

時間は掛かるけど全国どこへでも行く事ができます。


更に驚くことに市内の定期でも、一部の格安定期を除いて同じ条件が適応されます。

しかもこの間、年間購入をしている定期代は9ユーロしか引き落とされません。

この休暇シーズンに何ともありがたい庶民の味方です。


唯、始まって直ぐにどの電車も、もの凄く混んでいるとの報道がありました。


そんな訳で如何しようか迷っていたのですが、お天気も良かったし様子見で中央駅へと向かいました。

目指すはオスナブリュックで、娘が推薦していました。


まぁ駅で混んでいたら諦めようと思いつつも、ホームは意外と空いていたので行く事にしました。

ところが次の空港駅から大勢乗り出し、途中の駅でも次から次からと乗客は増え、

とうとう立っている人たちもいるほど混みあいました。

途中、信号停車などで待たされ2時間5分の予定が、3時間ほど掛かってしまいました。

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やっとオスナブリュックの駅に着き、街中へと歩を進めました。

ガランとした商店街を抜け、この街で一番大きな教会の広場へ出ました。

中を覗くとちょうどミサの真っ最中だったので、静かに佇んでいました。

それでもステンドグラスも綺麗だったし、荘厳で厳かなパイプ・オルガンの音も聴くことがができました。

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教会を後にし旧市街地へと歩を進めました。

市役所がある広場も趣があります。


更に奥へ進むとパラパラと木組みの伝統的な家が点在しています。

ファサードには彫刻で装飾をされ中々の雰囲気を醸しだしていました。

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一軒、素敵なホテルになっている建物があり、ロマンチック・ホテル・ヴァルハラと書かれていました。

「ヴァルハラ」何処かで聞いたな?と、

そうそうワグナーのリンク「神々の黄昏」に出てきて最後炎上する城だなと思い出しました。

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さて、城門まで進みこれから「植物園」を目指そうと思っていたのですが、歩き回って喉がカラカラ・・・

キオスクで飲み物と探したのですが何処に見当たりません。


何だか疲れてきて無性に飲みたい一心になりました。


そうだ、来る途中「Gilde」と書かれたテントを張っていたレストランを思い出しました。

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実は、もうその時思わず入ろうかと思っていたのですが、まだ時間も早かったので我慢をしていました。

さすが、ニーダー・ザクセン州、あのハノーバーのビール「Gilde」があるではありませんか・・・

かつて毎年ハノーバーで大きなイベントがあって、その時いつも飲んでいたビールで、もの凄く美味しくとても気に入っていました。


よし、行こうと急に早足になり向かいました。

お店はビア・ガーデンもあり奥のこじんまりした庭に陣取りました。


メニューが来た時には、間髪をいれず「Gilde」の大きい方と注文。

食事を注文する前にはグビグビと喉を潤しました。

まぁなんと美味しいこと・・・若干ビターだけれど嫌味が無いし、

しっかりとした味わいながらスッキリとした喉越しです。

食事が出てくる頃には2杯目を頼んでいました。

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いやぁ~いい気持ちになって帰路に付きましたが、帰りの電車はもっと混雑しカオス状態でしたが、

今日は「Gilde」が飲めたのでそれが救いでした。



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# by Atelier-Onuki | 2022-06-09 23:43 | デュッセルドルフ | Trackback | Comments(0)

シューベルトの交響曲は番号がややこしい (5月のコラムから)

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シューベルトは生前「6曲」の交響曲を発表していました。

彼が没して10年ほど経った頃シューマンがウィーンを訪れ、

お兄さんフェルディナントの案内で彼の部屋に通されました。


その時、机の上で埃にまみれた楽譜を発見しますが、

これは凄い曲であると悟った彼は許可を得てライプチッヒへ持ち帰ります。


そしてメンデルスゾーンとライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によって初演されますが、

これが彼の残した最後の交響曲ハ長調で一般的に「ザ・グレート」と名付けられています。

(シューマンが発見したした時には当時としては余りにも長い曲だったので、「天国的な長さだ!」と言ったそうです。)

「ザ・グレート」とはイギリスの楽譜出版社が発刊する際、他にもある「ハ長調」の交響曲と区別するため大きい方と分かる様

「ザ・グレート」と命名したそうです。


これは凄い名曲で世界的に知られるようになり、自然と「第7番」の交響曲と番号が付けられました。


ところがその後、さらに未発表の交響曲が発見されますが、これは2楽章までしか書かれてなく「未完成」して発表されました。

4楽章で構成されるべき交響曲の形式としては未完成ですが、余りに素晴らしい曲で精神的には完全に完成されています。

これをもって「8番」の交響曲とされました。


その後、この「未完成」の交響曲は最後の「第7番の交響曲」以前に書かれた曲と判明し番号の入れ替えがありました。


ところが、まだまだ膨大な未整理の楽譜が残っていてオーストリアの音楽学者

オットー・エーリッヒ・ドイチュによって事細かな調査を行い作品番号の整理が行われました。

そこで発見された「ホ長調の交響曲」が作曲年代に従い「第7番」として食い込みます。


それがシューベルト作品番号の基本として今日も受け継がれています。

私もこれに従って交響曲は「未完成が8番」、「ザ・グレートが9番」として長年親しんできました。


ところがシューベルト没150周年を機に再び番号整理が国際シューベルト協会によって敢行されました。

その結果「7番」の交響曲は自筆譜では演奏不可能との理由から外されてしまい、

「未完成」の交響曲が「7番」、「ザ・グレート」が「8番」に変更されてしまいました。


やれやれ私も未だ頭の中ではグチャグチャで整理が付いていません。



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# by Atelier-Onuki | 2022-05-21 23:17 | コラム | Trackback | Comments(0)

ベーエンブルクを訪ねて

先日、クナッパーツブッシュの生家を訪ねた後、更に奥の方へと足を延ばしました。

そこは昨年初めて訪れたBeyenburgという小さな町で、ヴッパー川を堰き止めた

湖畔に沿って古い家が建ち並ぶ所です。

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昨年はちょうど洪水に襲われた直後だったの、ちょっと痛々しい気持ちになったのですが、

何だかこの景色が印象に残っていたので又行ってみたくなりました。


ウッパータールから川の上に作られたモノレール、といっても吊られているのですが、

乗ること15分ほどで終点のオーバー・バルメンに到着、ここからバスに乗り換えて

30分ほど山の中へと入って行きます。

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もう一度行っているので慣れたもの・・・

バス停を降り、グルッと半周、坂を登るとお目当てのアイス・カフェが現れます。

ここは廃線になったレールの脇にありますが、周りの景色と相まって良い感じです。

他にお店がないので何時も大盛況、今日もちょっと待ってからテラス席に着きました。

今回もアイス・カフェを注文・・・苦味のあるコーヒーに美味しいバニラ・アイスがよくマッチしています。

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ゆったりと休んだ後、湖の方へ降りていきました。

堰止湖といってもこの辺は水が綺麗で1mはあろうか大きな魚が泳いでいました。

後で生息している魚類の看板をみましたがサーモンもいるそうです。

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町並みの景色を楽しみながら湖をゆっくりと一周しました。

堰の下流には人口のなだらかな小川が蛇行していて、これは魚が遡上するためのルートだそうです。

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奥へ続く坂道から橋を渡り町へと入りました。

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昨年は洪水の直後だったので軍隊も出動するほどの状態でしたが、復興は進み

まだ修理中の家々もありますが、かなりの落ちつきを取り戻したようです。

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ちょうど新緑が綺麗で心地よい散歩が楽しめました。

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# by Atelier-Onuki | 2022-04-27 00:15 | デュッセルドルフ | Trackback | Comments(0)

クナッパーツブッシュの生家を訪ねて

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私の住んでいるデュッセルドルフから比較的近い町にあるので、

予てから行こう思いながらも何時でも行けるという安心感から中々その機会がありませんでした。


先日はお天気も良い予報だったので、やっと訪れてみる事にしました。

デュッセルからは何時もだと30分ほど電車に乗るのですが、ラッキーなことにエクスプレスに乗れたので20分とあっと言う間に到着しました。

途中、私の好きな丘陵地帯には菜の花畑が点在し、快適な一時でした。

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ここヴッパータールの駅前は数年前に大改装され綺麗になりました。

まぁ人が多いのでゴチャゴチャ感はそのままですが・・・

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駅脇のバスターミナルも綺麗に改装されていました。

ここから暫く、と言っても5駅行くだけですが、かつてはエバーフェルドという違う町でした。

バスは街を抜け、小高い山間へ登りはじめました。

この辺に来るのは初めてだし、ちょっと素敵な家も建ちだしワクワクしてきました。


最寄のバス停はズバリ「Knappertsbuschweg」クナッパーツブッシュの小道と分かり易いです。

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その小道はダラダラとした下り坂でちょっと素敵です。

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目指すフンク通りに出て、直ぐに見付かりました。

まぁ一般的なアパートですが、ここで彼が生まれ住んでいたのだと、暫し感慨深く佇んでいました。

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この通りをダラダラ登って行くと200mほど先に実家が営んでいた蒸留所跡が残っています。

今は歴史建造物として市が管理しているそうですが、中々味わいのある建物です。

丁度、改装の最中でその内、何らかのミュージアムかお店になるかも知れません。

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まぁ私の歳では彼の生演奏など聴く機会はありませんでしたが、

あのゆったりとしたテンポから堂々とした音楽はワグナーやブルックナーの録音で楽しませてもらいました。

今日は帰ってから「リエンツィ」の序曲でも聴くか・・・




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# by Atelier-Onuki | 2022-04-22 00:52 | デュッセルドルフ | Trackback | Comments(0)

私の好きな春の音楽 (4月のコラムから)

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誰しも春の訪れを心待ちにしているものですが、

作曲家たちも同じで「春」をテーマにした楽曲が四季の中では一番多いのではないでしょうか。


タイトルに「春」が付いた曲や付いてなくても明らかに春を連想させる曲など目白押しです。

タイトルにずばり「春」が付いている曲を作曲家の年代順に挙げると、先ずはヴィヴァルディの「四季」から「春」。

ヴァイオリン協奏曲の形をとった小弦楽アンサンブルで、軽妙に春を表現しています。

鳥の鳴き声や気だるい犬の鳴き声などを巧みに取り入れていますし、途中で嵐もやってきますがイタリアですから可愛いものです。


モーツァルトでは弦楽4重奏の14番が「春」ですし、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ5番では「春」と、

シューマンの交響曲1番でも「春」とダイレクトに付けられています。


次に「春の何々」と付けられている曲ではメンデルスゾーンのピアノ小品集[無言歌]から「春の歌」、

またヨハン・シュトラウスの「春の声」はとても有名曲です。

グリークではピアノによる[抒情小品集]の第3集に「春に寄す」が、コープランドでは「アパラチアの春」が、

そしてストラヴィンスキーの「春の祭典」と続きます。

まぁこの曲は我々日本人が抱く穏やかな春のイメージとはかけ離れた、ドロドロとした力強い音楽ですが、

原始宗教的な踊りがテーマなので仕方がありません。ただ凄い名曲です。


そしてシューベルトの歌曲に至っては「春に寄せて」、「春の夢」、「春への憧れ」、「春の小川」、「春の歌」など、これでもかと作曲されています。


さて「春」とはタイトルが付いていないけど、明らかに春をイメージした曲では先ずベートーヴェンの交響曲6番「田園」でしょう。

ウィーン郊外の小川や森そして丘を背景に春が訪れた喜びを見事に表しています。唯これは自然現象の表現だけでなく、

心の動きを描写しているところがベートーヴェンたる凄いところです。


他にはレスピーギの「ローマの松」では、ローマ独特の形をした松を通して目くるめく春の喜びや古への憧れなどを表現しています。

鳥類学者でもあった彼は3曲目の「ジャニコロの松」では夕暮れ時の鳥の鳴き声を巧みに扱っていて雰囲気を醸しだしています。


ドビッシーでは交響組曲「春」もありますが「牧神の午後への前奏曲」も春を連想させます。

ギリシャ神話のパンの神がパン・フルートを携えているので、フルートのソロをメインにボワッ~としたパステル・トーンの音楽ですが、

ニジンスキー振り付けのバレエでは淡いエロスを表現しています。

私の大好きなレオン・バクストがデザインした装置と衣装も素敵です。



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# by Atelier-Onuki | 2022-04-21 00:05 | コラム | Trackback | Comments(0)