ミラノ・スカラ座の初来日は

ミラノのスカラ座が初めて来日したのは確か81年の事だったでしょうか。

それまでイタリアオペラと云えば、NHKが召集した通称「イタリア歌劇団」により
戦後間もない頃から伝説の公演がなされてきました。
オーケストラやコーラスは日本の団体で構成されていましたが、演出と歌手に関してはデル・モナコやテバルディ初め豪華キャストが出演した日本だけの特別な公演でした。

実際のイタリアの歌劇場が引越し公演の形で、これ程、大規模でやって来るのは初めての事でした。
演出や装置も噂によると凄いらしいし、指揮者はアバドとクライバーが二演目づつ、
歌手陣もフレーニを初めドミンゴ、ギャウロフなど豪華布陣・・・
オペラファンの間では大きな話題になっていました。
これは行かねばと、前売り初日にはボーナスをすっかり叩き込んで四演目の全てを押さえました。
未だ半年以上も先なのに、もう9月の公演が待ち遠しくてワクワクしていました。

ところが・・・予想も付かなかった大きな仕事が運悪く?この時期に入ってしまい、
それも毎晩遅い時間まで掛かってしまう羽目になってしまいました。
残念ながら、泣く泣く全てのチケットを手放してしまいました。

それでも突然一日だけ早く終われた時があって、そうだ今日はNHKホールで
クライバーの「オテロ」があるはずと思い出し、何の宛てもないまま駆けつけました。
案の定チケットなどあるわけがありません。
係りの人に頼んで何とか頭だけと云う事で、会場のドア越しに耳をあて付け中の様子を伺っていました。
ワッ~と歓声とともに異常に大きな拍手が沸き起こりました・・・カルロスの登場です。
一瞬の静寂があったと思ったら、ジァーン~(下手な表現で失礼)とオテロ冒頭の
嵐のシーンが異常な緊迫感と共に振り下ろされました。
もう向こうは大変なことが起こっているのだなぁとドア越しながらもヒシヒシと伝わって来ました。 「あのぉ~そろそろ」と係りの人に促されて、後ろ髪を引かれながらも、渋々そこから立ち退きました。

それから一月くらい経った頃でしょうか、一通の優待状が届きました。
どうも家内がオテロを観た日にアンケートに答えて、この優待状が当たったようです。
それはオペラ鑑賞のツアーでスカラをメインにパリやウィーン、フィレンツェでオペラを観て回ると云うもので、オマケにヴェニスやローマまで含まれた欲張りツアーでした。

内容の割にはお値段も手ごろだったので、オテロ以来すっかりオペラに興味を持ち始めた家内に「行くか?」と訊くと二つ返事。・・・あまり分かってはいないけど、熱烈なオペラ・ファンを自称している母親も誘わなければ、・・・(でも母は例のイタリア歌劇団の公演を第一回から何度も実際に観ており、この点に関しては嫉妬をしています)。それに何故か家内の妹まで行く!! と云いだす始末で、四人で参加する事になりました。

記念すべき初めてのヨーロッパは、パリにて第一歩を下ろす事から始まりました。
ここではシャルル・ガルニエで、何故かドイツ物の「ローエングリン」を観ました。
長いオペラにも関わらず夜8時の開演、2回の休憩も長くて、結局終わったのは夜中の1時をとっくに過ぎていたのには驚きました。
オペラは社交の場だと聞いていましたが、休憩時間の長さから納得できました。

憧れのウィーンでは「椿姫」を観たあと、昔からの知り合い達と再会して楽しい一時を過ごしました。

そしていよいよお目当てのスカラではプレミエの初日です。
演目は「アンナ・ボレナ」、何でも25年前の再演だそうで、その時はヴィスコンティの演出、カラスやシミオナートなどの出演で、その素晴らしさは凄かったらしく、今でも伝説として語り継がれているそうです。
今回も演出、装置はそのままに、カバリエ初め豪華キャストで前評判も上々でした。
劇場の中はもう何だか期待感で溢れそうな雰囲気で何時もと違うって感じが伝わって来ました。そしてシミオナートが臨席され聴衆に品格漂う挨拶をされた時には大きな拍手と共に、その興奮は最高潮に達しました。

緊張感が漂う一瞬の静寂があって、いよいよ開演かと思われた時、ステージ上に一人の紳士が現れ何か話しだしました。
何を云っているのかは分かりませんが、カバリエに代わってファルコムと云う所だけ理解できました。 場内はザワザワしだしブーイングや罵声が飛び交いだしました。
指揮者が出てきて演奏を始めようとしましたが、大騒ぎになりとうとう振り出すチャンスもなく退場して行きました。

暫くして今度は何とシミオナートがステージ上に現れ、なんとか上演できるように懇願しているようです。
処が、これが火に油を注いだようで、騒ぎはもっと膨らみ、もうヤレ、ヤルナで殴り合いの喧嘩まであちこちで勃発しています。
とうとう収拾が付かなくなった場内には「本日の公演は中止」のアナウンスが空しく響いていました。

翌朝の新聞各紙はどれもこの事件を一面で取り上げていました。
現地ガイドさんの説明によると、今回の発端は稽古中にカバリエが何故かカラスの
亡霊に怯えだし、とうとうそのプレッシャーから突然降板してしまったそうなのです。
劇場側は控えのファルコムで凌ごうとしたのですが、口うるさい天井桟敷の人達が騒ぎだしました。彼らはその頃、天井桟敷の席数を減らしたり、段々と厳しい条件を突きつけてきた支配人に対し不満が溜まっていたのでしょう。そこで今回の事件。なぜ支配人自らでなくシミオナートに陳謝させたのだと、彼らの怒りは頂点に達してしまったのでした。
その騒いだ人達にとっても、チケットを手に入れるのは容易ではなかったはずです。
にも拘らず公演を中止に追い込むほどの入れ込みようでした。
以前、スカラの桟敷席の聴衆はオペラ通が多く真剣に観に来ていると、何処かで読んだ事がありましたが、これがそう云う事なのかと納得致しました。

ツアーの主催者側は気を遣って、この日、急遽ピッコロ・スカラを手配してくれました。
その後には晩餐会も企画したとの事、会場に入ると結構な人が集まっています。
我々とは別のグループも何組か来ていて、おそらく、同じ憂き目にあったのでしょう。

食事も終わろうとしていた頃、壇上に主催者の人が立って挨拶をされました。
あれこれと陳謝のあと、お詫びの印として今夜は素敵なゲストをお呼びしていますと。
そして登場してきたのはパァと人目を引くほどの大柄で見るからに上品な女性・・・
なんとテ、テバルディではないですか。・・・ 
あの伝説の大歌手・・・一瞬目を疑いました。
それはそれは物腰も柔らかく、仕草の其々に気品が漂っていました。
皆との記念写真にもにこやかに受け答えされ、一緒に写真に収まって頂けました。
これは参加者にとって今回一番のサプライズになったと思います。

この旅の最後はフィレンツェで「ウェルテル」を観ました。
プレートルの指揮でクラウスやテラーニらが出演し素晴らしい公演でした。
特に二幕目、教会前のシーンは並木道の土手が右奥から斜めに舞台を貫通する
ようにセッティングされています。その中央あたりにトンネルがあってそこから教会が
見えるようになっていました。その紅葉した並木の大きくて綺麗だった事・・・
その内容とあいまって未だに印象深く心に残っています。



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# by Atelier-Onuki | 2012-10-23 05:27 | オペラ | Trackback | Comments(0)

紅葉のイザール

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土曜日の朝、雲一つないお天気に誘われてブラっとイザールの河原まで散歩にでかけました。
陽の光を浴びた木々は黄金色に輝いています。川原への下り坂はそんな木々に包まれ、
まるで空気までが黄色く染まっているようです。

この辺はイザールの本流と沿うように運河が流れています。
源流からそれほど離れていないので水もまだ澄んでいて、その色は天候に左右され、日によっては
薄いターキーブルーになったり緑色を帯びたりします。

お天気が良いせいか、まだ朝早いのにそこそこ多くの人が散歩に来ていました。
散策を楽しむ人、犬を連れた人、写真撮影に勤しむ人と、皆、思い思いに楽しんでいます。
お婆さんも一人で来ています。川原の石に腰をかけて日向ぼっこ。カバンからジュースを取り出して美味しそうにゆったりと満喫していました。

暫く歩いていると川岸でゴソゴソ動く人影が、なんと完全装備のお爺さんが釣りをしています。
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背中には大きなリュックサック、捕獲用の網などもぶら下げられています。
どうもルアー釣りのようで、よく見るとスプーン系のスピナーをつけていました。
ロッドの扱いも手馴れたもの、投げ方も正確そのものです。
相当年季が入っているようで、敬意と羨望の目で暫し眺めてしまいました。

それにしても確かイザールは全面釣り禁止のはず、このお爺さん特別待遇なのかしら。
私も釣りが大好きなのですが、この国ではライセンスが必要です。
まるで自動車免許のように2週間ほどの講習を受けてから、さらに試験まであります。
それが面倒で自分も諦めているのですが、やはり全体として釣り人の数はとても僅かなように見受けられます。きっと自然保護の意味合いがあったり、
釣りが狩りの一種と見なされているからなのではないでしょうか。
さすが狩猟民族・・・そう云えば単独で釣具屋はあまり見かけず、むしろ狩り用品屋の
一角に釣具を置いている店が多いようです。

それにしても羨ましい、ブラウンを始め「良い魚」がウブなまま無警戒でいるのですから。

まぁ狩りは狩りでもモミジ狩りならぬ楓狩りもできたし、心地よい朝を過ごせました。


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# by Atelier-Onuki | 2012-10-22 06:16 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

カボチャのチャ・チャ・チャ

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10月に入りハロウィンが近づいてくるとマーケットやスーパーの野菜売り場には大量のカボチャが並べられるようになりますが、その種類の多さには驚かされます。
ハロウィン用の大きな物から瓢箪のような形のもの、宇宙船を連想させるような変な形の物まで、へぇ~こんな物まであるのかぁ~と感心しながら見ています。

芋、タコ、南京と女性の三大好物の一つとして知られていますが、最近まで食べる事に関しては余り興味がありませんでした。 処が例のエングでカボチャスープを食べて以来、俄然興味が湧き、あれこれと試したくなりました。
まさか宇宙船型は食べる気がしませんが、聞く所によると何と゛Hokkaido”と云う種類が日本のカボチャに近い味がすると云う事で、早々に試してみる事に。
売り場で見てみると、何だ、あるわあるわそこら中゛Hokkaido”だらけ・・・

定番の煮物はホコホコとして中々いけます。
スープにも挑戦・・・これも美味しかったのですがこれはエングのレストランに軍配か。

そうそう先日、散歩をしていると畑の一角に無人の屋台が出来ていて、ここでもカボチャを売っていました。 
料金は自己申請、持って行く分だけ吊られている空き缶に料金を放り込みます。
そう云えばお花畑なんかも同じシステムだった。カッターまで備え付けられていて・・・

まぁこの国はまだまだノンビリとしています。




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# by Atelier-Onuki | 2012-10-18 04:46 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

Siemenswerke の りんご

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ミュンヘンにやって来た最初の春、隣の駅にリンゴの木がある事に気がつきました。
毎朝の通勤で車窓から見ているのですが、ホームにリンゴの木って何だかシュールだし、
毎日見ているうちに段々と愛着を抱くようになりました。

春、花を付け始めると、今年も頑張れよと声を掛けたくなります。
そして、満開になって木が真っ白な花で包まれると、その美しさにうっとりとしています。

初夏、青い小さな実がつきだすと、その成長具合が心配で、気が付けば「すくすく育つんだぞっ」と心の中で応援をしてしまっている有様です。
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段々と大きく成長して行く姿は楽しく、9月ともなると赤みを帯びだし美味しそうになってきたなぁと眺めています。
一度そのお味を試してみたいなぁ~と思っていた10月のある日、お爺さんとお婆さんが低くなっていたフェンスをよっこらしょと乗り越えて収穫をしていました。

今年も10月初旬には青りんごを残してすっかり摘み取られたようです。
私はあのリンゴ達に思いを馳せながらも、あぁ~あのお爺さん達、今年も頑張ったんだなぁと
ほのぼのとした気持ちになりました。


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# by Atelier-Onuki | 2012-10-16 21:49 | ミュンヘン | Trackback | Comments(0)

ヨーロッパへの憧れは… 4

ニューヨークからロスアンジェルスまでは6時間位のフライトだったでしょうか、
それにしてもアメリカは大きいなぁと実感させられます。
グランドキャニオンに差し掛かった頃には疲れていて、うとうと眠ってしまいましたが、
起きてもまだグランドキャニオン上空でした。

到着後、ゲートの係官にアラスカから来たのかと聞かれ、フト我に帰ると厚いダウンジャケットの下を汗が滴り落ちるのを感じました。
ガラス越しにランニング姿でジョギングしている人の姿も、・・・ 出発時はマイナス5度だったのに・・・。

ロサンジェルスで宿泊したホテルは、非常にモダンでゴージャスだったので強く印象に残っています。
ボナベンチャー・ホテルと云って映画などにも時々出てくるのでご存知の方も多いかも知れませんが、巨大な円柱シリンダーを組み合わせたような外観で、中央のホールはザァと20階分ほどが吹き抜けになっています。
各階にあるバルコニーからは蔦草が吊り下げられ、折しもクリスマス飾りもされていて、それはスケールが大きく圧倒されそうでした。

このロビーにはレセプションを初めレストランやショップなどが立ち並んでいて楽しい雰囲気を醸し出しています。
ロビーの一角にあるスクエアのコーナーはプールになっていて、ガラス張りのエレベーターはそこに沈んでいるように見えます。
エレベーターに乗ると、3・4階付近から突き出ている巨大なガラス屋根を突き抜けぬけて、今度は外壁に沿って外側を昇って行きます。スピードも速く中々の迫力、・・・特に降りる時、屋根を通過する時やプールに沈む瞬間は股の辺りが相当ヒヤァとします。
これを目当てに遊びに来ている人たちもいるようでした。

さて、ロビーで休んでいると、日本人の青年がやってきて、「自分はガイドなのだが如何ですか」と尋ねてきました。 
丁度、郊外のショッピング・モールやハリウッドへも行きたかったので、料金を尋ねてみるとこれがまた格安・・・それではと頼むことにしました。
「すぐ車を持ってきますから」と云う事で玄関に出て待っていると、ガラガラと音を発てボロボロのポンティアックがやってきました。
先日ニューヨークでのリムジンとは雲泥の差でしたが、
なかなか気の良い青年で半日あちこちと楽しく回る事ができました。

翌日は折角なので長距離バスに乗り込みアナハイムスタジアムなどを経由しお目当てのディズニーランドへ・・・しかし、着いてみるとちょっと様子がおかしい・・・
賑わっているはずが、ガランとして人影がありません。

訊いてみると何とこの日は年に一度のお休みとのこと。唖然としながらも、何時、何処行きのバスがあるのかも分からないし、未だバスが停車していたので戻る事にしました。
取りあえず車内で落ち着いて考えよう・・・ 
バスの行き先はサンタアナ。どれ位乗るのかも分かりませんが、まぁ終点まで行っても良いかと開き直った気分になりました。 
やっと到着したサンタアナですが、聞いたこともないし、空気は乾燥して砂っぽくざらついています。どことなくメキシコが近いような感じがしています。

先ずは落ち着こうと、喉も渇いたことなので、すぐ近くにあった露天の八百屋でメロンを買い、水飲み場の蛇口で割って取りあえず喉を潤しました。
さすがに、落ち着くと別のアイデアが浮かびました。
そうだ、何処かで読んだ事があるナッツベリーファームもそれ程遠くないはず。
バスの路線図をみるとアルアル・・・ここから直行で行けそうです。

いよいよナッツベリーファームなる所に到着しました。なかなか広大な感じです。
それに人気けはまばら、アトラクションの作りも素朴で野性味溢れています。
お陰で人気のあるはずのジェットコースターなど連続して乗れるくらい空いていました。

よくお祭りの屋台などでもありますが、空き缶を積み上げたピラミッドをボールで倒し、首尾よく全部を倒すと賞品が貰えるってやつ、昔ちょっと野球をかじった者としては、やってみたくなりました。
まぁ偶然うまく投げられて二投目くらいで全壊!よく分からない縫いぐるみの人形を貰いました。
すると、4、5人の中学生くらいの年齢の女の子たちが近づいて来て、何やら云っています。
良く聞くとその内の一人が「自分の為にもう一度トライしてくれないか」と両手で1ドル札を握りしめながら云っていました。
余程その腕前を見込まれたのか・・・これは受けるしかありません。
慎重に呼吸を整えて、エイッと力がこもりすぎたボールは あれれ とんでもない方向へ・・・
結局少ししか倒す事ができず、当然賞品もありません。
「ソーリー、ソーリー」と振り返ると「クッジュー トライ アゲイン?」 とまた1ドル札を差し出しています。「エッまだやるの?」、「もう一度だけ」・・・ より気合は入りましたが、
そう簡単に当たるものではありませんでした。

ちょっと申し訳なかったし、どうせ縫いぐるみの人形なんていらないので「良かったら
コレあげるけど」と言うと、パァッと笑顔がはじけ「サンキュー、サンキュー」の二つ返事。
「処で、何て云う名前?」、「Onukiと云うんだけど」、「それってファーストネーム?」、
「いや、Tsuneo」・・・ちょっと恥ずかしい・・・ 
「私この人形をTsuneoって呼ぶわ!」
いやぁ~照れるなぁ~、こんな感覚は日本人の僕には想像すらできませんし。
それにしても、まだこんなにお若いのに男心をくすぐる様な事を云って・・・
まぁびっくりするやら、アメリカのお嬢さんはおませだなぁ~と感心致しました。


さて、ホテルに戻り、新聞で今夜の催しをチェックしていると、あるではないですか、
アイザック・スターンの60歳バースデー・コンサートが・・・
大急ぎで会場のミュージック・センターへと向いました。
例によってもう長蛇のキャンセレーション・ラインができていました。
これも何とかチケットをゲット、初めて聴くスターン、楽しみです。
曲目はバッハのコンツェルト2曲とヴィヴァルディの四季と云う比較的ポピュラーな物、
彼の弾き振りでロス・フィルの選抜メンバーと楽しそうに共演していました。
アメリカの聴衆もなかなか熱心、曲に合わせて体が揺れている人たちが何人もいて、さすがノリが良いなぁと感心しました。
これらの選曲は多分スターン自らが選んだと思うのですが、内容の深いヘビーな曲ではなく、親しみ易いこれらの曲目をあえて誕生日コンサートに選んだという事は、多分これらの曲をとても愛していて楽しい雰囲気ながらも敬意をもって演奏されたのでなぁとつくづく感じさせられました。

これに近い現象を最近ムーティの演奏会で体験いたしました。
これもとても軽快なトランペット協奏曲で内容からしてそれほどの期待をしないまま聴きだしたのですが、
出だしからそれはそれは気合が入った緊張感あふれる演奏、まるで違う曲を聴いているようで、全く別の次元まで昇華された音楽でした。
この人は本当に楽譜に対して敬虔で真剣に取り組んでいるだなぁと、
大いに感動させて頂きました。
この事はまた後日、別の機会にでもと思っています。


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# by Atelier-Onuki | 2012-10-13 01:37 | アメリカ | Trackback | Comments(0)